着物のお手入れ一般
着物の京粋洗い(きもののクリーニング)は洗練された技術を元に、一枚一枚の着用状態・風合い・生地の張り・伸び縮み・保管状態・などをみながら作業を進めます。 もちろん洗いっぱなしでは無く、すすぎを充分なまでに行います。
衿袖口洗い・裾洗い
着用回数が1〜2回で衿と袖口の汚れだけ手入れして欲しい場合。 着用回数が少なく、全体を洗うほど着用していないものはしみ抜きで処理されます。次に着用されるとき気持ちよく着られるように。
しみ抜き
洗うほど汚れていない、しかしこのシミが気になる。と言った時に役に立つ。 全体を手入れするのではなく部分的に汚れを抜きます。 例えば、衿袖口洗い・裾洗いなどがよい例です ボールペンの色素といっても三菱・パイロット・ゼブラ・トンボ・などなどメーカー各社製品に莫大な開発費を投入し、完成させたものばかりです。一介のしみ 抜き屋が触っただけでは抜けません。製品名と番号を教えてください。メーカーの消費者窓口へ問い合わせ、溶かす溶剤を教えてもらいます。それからでないと 手出しが出来ません。
口紅・ファンデーション・ペンキ・インキ・染料・色素・筆ペン・ボールペン・絵の具等はメーカー名・製品名・製品ナンバーなどが必要です。
洗い張り
きもの本来の手入れ法です。 きものは季節が終われば仕立てを解き、洗張りを行い仕立て直します。 洗張りはリサイクルの原点です。
湯のし
湯のしは反物の巾を9寸5分に巾出しし、生地の整理を行います。
補修・綻び直し
着用による綻びや長年のご愛用による仕立の糸の弱りを補修いたします。
寺社用御法衣と狩衣のクリーニング
法衣に張りが無くなった・着用中に全体が縮んだ・ローソクが袈裟に付いた・雨型を何とかならないか・白衣の黄ばみを直したい・長年の汗を洗い流したい・等に効果有が有ります
きもの虫干し
虫干しは大型の除湿乾燥機で職場内の空気を乾燥させながら行います。 紫外線焼け・変色・退色・型崩れ・縮み・カビ等を防ぎます。 一例・留袖(ヒヨク付き)を虫干し後、重さを量るとヤクルト1本分軽くなる。
きもの仕上げ
管理された低湿度の仕上場で、保管中の型崩れや着用によるしわ、雨や湿気による縮み具合を専用の仕上台と道具を駆使し「仕立てあがりの風合い」を目標に仕上げます。