洗濯こぼれ話

こんなときは・・・・家庭での手入れ法と雑学

1.Tシャツ・トレーナーの汗の臭いを取る
酸素系漂白剤30グラムを10Lの常温水に一晩漬け込み、朝濯ぐ。
2.家庭で出来る着物の虫干し
カビを防ぐ為、着物の虫干しをしてください。秋から冬・春にかけて良く晴れた透明な日を選び、陰干しで午前11時ころから午後3時までの2〜3時間虫干。夜にはたたまない、反って湿った状態になり逆効果。
3.ビール・お酒がかかったら

正絹は絶対に拭いたりこすったりしないで、お絞りなどで押さえてください。

コーヒー・ジュース・醤油が付いても同じように押さえてね。

正絹は水やお湯で拭いたりこすったりしないで下さい。絹独特のスレ(生地の傷み)が発生し、直す事が出来ません。シルクの洋服も同じです。特に注意をしてください。

絹(シルク)が水で濡れたら、吸い取り紙を使うように押さえてください。

4.意外と便利な洗顔石鹸

洗顔石鹸は弱アルカリ性。

洗浄後はよくすすぐ事。

汚れ落ちは抜群。

5.血液のしみ抜き
アルコール処理やアイロンでの加熱は絶対にしないで下さい、血液が殺されて落ちなくなります。少量の血液(1cm以内)ならコップに汲んだ水道水を指先に付けて「トントン」とたたいて下さい。大量の血液(2cm以上)はしみ抜き店へ依頼するのが賢明です。
6.アクリルセーターの水洗
常温の水・中性洗剤(0.5%)でブラッシング洗い。加熱は絶対に禁止、加熱するとアクリルが伸びてしまい直りません。リンス剤0.1%。
7.白足袋の水洗

体重がかかって、汚れに汚れた足袋の裏の汚れを落とします。

汲み置きの水(常温)に5〜10分浸けておき、亀の子タワシでこするだけ。この時、洗剤や石鹸は絶対に使わない。只、水だけで亀の子タワシでこすること。その後、洗濯機に入れ普通に洗う。意外なほど奇麗になります。この方法はクリーニング店でも知っている人は少なく、効果的。

8.ボールペン・・筆ペンの色素

メーカー名と製品番号をしみ抜き店に伝えてください。しみ抜き店ではそれを持って各メーカーへ色素を溶かす溶剤を問合わせます。

ほとんどのメーカーでは染料や溶かす溶剤などを教えてくれます。

「企業上の機密事項」と断られることはほとんどありません。

9.水性サインペン
最近の水性インキは、顔料を素材に、アクリル樹脂を材料に使用されているため、漂白剤などでは抜ききることが出来ません。現在の所、対処の方法がありません。
10.油性ペンキ・水性ペンキ
油性のペンキは、ほとんどの物が綺麗にしみ抜き出来ます。

水性か油性のペンキかは店へ伝えましょう。出来ればメーカー名・製品番号等の情報を伝えてください。しみ抜き店はこの情報を元にメーカーへ問い合わせ、しみ抜きの参考資料にします。

11.朱肉
エチルアルコールでしみ抜きすれば直ります。直らないものは染料が配合されています、直らない場合は専門店へ。
12.良いクリーニング店を探す法

1.素材・シミの種類を尋ねてくれる店

2.仕上げの方法を尋ねてくれる店

3.ドライクリーニングオンリーで無いお店

4.水洗いを勧めてくれる店

5.保管法・手入れ法などざっくばらんに説明をしてくれる店。

13.意外と苦手な新素材

新素材と呼ばれるポリエステル繊維では生産技術が飛躍的に向上して、限りなく細い繊維が製造されるようになりました。

厄介なことに、ほこりや汚れの粒子より細い繊維が出来るようになり、洗剤などでは汚れが落とせなくなりました。この現象を逆に利用開発したものが、めがね拭きです。汚れためがね拭きを石鹸でもみくちゃに揉んで洗っても汚れは落ちにくいものです。

ましてや、ドライクリーニングなどではほとんど落ちないのが現状です。新素材のファッションを着用するときには汚れに気をつけてください。

新素材の手入れは、私共も苦手です。

14.苦手ついでにもう一つ
アセテート素材のファッションは苦手です。アセテートは薬品らしきものがほとんど使用できません。又、水洗いも出来ません。水洗いするとシワになり仕上げでは直りません。デザインをこわしてしまいます。

例えばアセテートのブラウスにジュースがついた場合、ドライクリーニングでは全く落とすことが出来ません。

素材メーカーやファッションデザイナーはアセテート素材を面白がって使いますが、最終責任はすべて消費者が負担しています。

クリーニングや手入れについての考察は一切ありません。

15.冬場は車の後ろに立たないで
冬場の車はエンジンが温まるまで、排気ガスが吹き付けられます。晴れ着の着用には要注意。
 
特に注意をしていただきたいことは
イ. ダウンジャケットの洗濯

本来ダウンジャケットはクリーニングを重ねないほうが得策です。洗濯の為に生地のコーティングが剥がれ、フェザー(羽根)が内側から突き出てきます。一度穴が空いたら止めようが有りません。

スポンジのようなものに中性洗剤を含ませて、なでるように衿・肘・裾等の汚れを洗い流してください。

仕上げ剤はリンス剤0.1%の割合で。

自然乾燥にて10〜14日陰干しで、ほとんど乾燥してから乾燥機(回転式・50〜60℃)5〜10分でふっくらと仕上がります。アイロンは掛けないこと。

ロ. 正絹(シルク)素材の水洗いは慎重に

水で濡れた正絹(シルク)は絹独特の傷(擦れ状態)になり易く、特に生地の摩擦が原因で取り返しの付かない傷になることが有ります。濡れた正絹はブラシなどでは絶対にこすらないで下さい。染め・生地が傷み直りません。

絹の水洗いは専門家も難儀します。

中性洗剤を使用し軽く押し洗い程度に止めてください。

洗濯機(ワッシャー)などの使用は絶対禁止。

脱水機は絞りすぎに注意、水がしたたれない程度で脱水機を止める。

仕上げ剤の配合   水10Lに対してリンス剤5〜10cc・のり剤20〜25cc。

陰干しで型くずれを直しながら干す。

ハ  布団・毛布の洗濯

家庭での洗濯機では無理が有ります。その点コインランドリーだと10kg〜2 0kgの洗濯も可能です。

布団・毛布類はコインランドリー店にマニュアルが有ります。それを参考にしてください。

ホ. 乾燥機の使用法

乾燥機にはたくさん入れて一度で乾燥したいと思うのは人情ですが、長時間の乾燥機使用は洗濯物を傷める原因です。腹八分目と言います、乾燥機へ入れる量は控えめに。八割方は自然乾燥、後に乾燥機を使用。

こんな相談受け付けます

1.   もしも、ウールの白衣が綺麗になったなら

2.クリーニング店でも直らなかった、ウールのセーターは?

3.ポリエステルのズボンが変色したが何とかならないか?

 「変色が直ればもう一度着用したい」

4.麻のブレザーの全体的な変色が直ればいいな・・・・?

5.綿・麻の長襦袢がカビで茶色く変色しているが、直せないか

6.愛用の日傘の変色は、直すことが出来ます

7.小紋の着物が全体に変色したが、母の思い出の着物だから大事にしたい。

8.白地の大島の着物が変色しているが、方法はないか。   

9.イタリヤ製の綿ブラウスが、水洗や雨にうたれて移染してしまった。

10.クリーニングで留袖のヒヨクが青くなった。

11.クリーニングで式服の紋が青くにじんだ。

12.虫干しを行いたい。単価600円。

過炭酸ソーダの使用法(酸素系漂白剤)

1. 10Lの水(常温)に対して過炭酸ソーダを50g

2. 色・柄物はポケット等目立たないところで色泣き・移染・退色・生地の劣化が無いか確認をすること。(仕立ての糸から移染することがある為、要注意)

3. ムラ効果を防ぐため、充分に攪拌し、被洗物をゆったりとした洗濯桶に入れ、で先の丸い棒でゆっくりかき混ぜる。

4. 10〜5時間。変色や汚れの状態で浸漬時間を調整する

(時間は長いほど、水温は高いほど効果を得られるが、危険性も比例する)

5. すすぎは3回

1回目のすすぎに酢酸0.3%で濯ぐと効果的、2〜3回のすすぎは充分な水で濯ぐ。

6. 新調時の風合いに合わせて、柔軟材・のり入れを行う。

7. 形を整えて、陰干し自然乾燥

過炭酸ソーダの特徴(酸素系漂白剤)

1. 綿・麻素材の染織を傷めにくい

2. 変色を効果的に直す

3. スリット糸・ラメ入りの製品を傷めない

4. 常温で有効

5. 濯ぎを的確に出来、簡単

濃い染色等は染色の泣き出しがある為要注意

4.   ズボンの変色

5.   夏服(綿・麻)の汗型が変色(衿・脇・背中)

6.   ドライクリーニングで落ちない変色

7.   日傘の変色

8.   花瓶の水がこぼれて変色

9.   ウールセーターの綿刺繍が変色

10.子供服(綿素材)が変色

11.綿セーターの衿