■nLDKの弊害

〜LDKという表記法は、我々の複雑な生活を、「就寝」「団らん」「食事」「調理」という4つの行為に代表させ、直感的に空間を把握するための手がかりとして利用されています。マンションなどのどれも同じ様な建物なら、80uの住宅というより、3LDKの住宅といった方が遙かに感じをつかみとりやすく、ある程度個人のプライバシーも想像できるため、不動産業界のようなところではこの表記法が重宝されます。
戸建て住宅でも、メーカー住宅や建て売り住宅なら〜LDK2階建てといってしまえば大体想像がつくわけです。

ここで「〜LDK+主仕様」、という表記法のメリットデメリットを整理してみましょう。

    メリット 直感的な空間の把握がしやすい
    流通に乗りやすい
    大量供給する場合なにかと便利
    図面がなくても話ができるので企画の段階で非常に有効
    簡単に設計作業が行える

    デメリット

    実際の空間とのズレ

    そもそも生活をたった4つの行為に分解することに無理がある。
    個室化を前提としているので家はどうしても狭くなる。
    建築が画一化する恐れがある。
    平面図が中心となり高さ方向がおろそかになる。
    仕様、性能でしか価値が判断されない。
    この表記法を前提に差別化を図っても表面的でしかない。

このように見ていくと住まい手にとってはこの表記法は簡単で理解しやすいという以外にほとんどメリットがないことが解ります。ところが、この表記法は、住宅を企画、設計、販売する生産者にとって大変都合の良い方法だったのです。