「施工者選びの方法」  2002.9.14

 


施工者はどのように探せばよいか。公共建築とは違って、個人住宅では 建築主は施工者を自由に選ぶことができる。この権利を放棄して、地縁血縁の施工者に頼ったりするのはあまり賢明な方法とはいえない。自分の知っている最も信頼のおける専門家に相談する、ネットでも調べてみるという方法があり得る。しかし、実際に会って話を聞いて確認したり、建てた物を見たりする以外に確実な方法はないように思う。

施工者の力量はどうやったら判断できるか。 これには、かなり専門的な知識が要求される。相手は百戦錬磨のプロである。できれば設計事務所などにフォローしてもらった方がよい。特に見積書の読み込みは素人には難しい。計画の早い段階で次のようなことを工務店に確認するとよい。

契約書−契約書に図面、特記仕様書が添付されているか。変更時の対応が記載されているか。

コスト管理−見積書は正確か。抜けや設計図、仕様書との不整合がないか。実際の経費率はどの程度か。一式工事となっていないか。別途工事が多くないか。設備、建築のバランスがよいか。独自の材料仕入れルートを持っているか。性能を維持したままコストダウウンを図るVEを提案できるか。住まい手の参加を許容するか。その際の責任分解点をどう考えるか。

保証−地盤保証制度、性能表示制度を利用したことがあるか。性能保証制度、倒産保証制度の加盟工務店であるか。ない場合は契約前に加盟するつもりがあるか。その他の保証制度を利用しているか。

業務−年間何棟程度受注するか。主要な業務はなにか。公共工事の経験があるか。経営は健全か。どのような営業をしているか。特色は何か。設計事務所の仕事の経験があるか。公庫住宅の経験は豊富か。

構造−どんな工夫をしているか。プレカットか、手刻みか。木造以外の住宅の経験あるか。その比率は。金物はどうしているか。含水率管理はどうしているか。

断熱−壁内結露、小屋裏結露に対する考え方は。玄関、風呂場まわりの断熱はどうか。風呂場の透湿をどう考えるか。グラスウール以外の断熱を施工したことがあるか。外貼り断熱や、ベイパーバリアのある住宅を施工したことがあるか。出入りの設備業者は断熱を理解しているか。

建材・設備−ドア、巾木、窓枠に新建材を使用するか。シックハウスに対する知識があるか。シロアリ対策はどう考えるか。売りとなるような建材があるか。

管理−職人に対する指示はどのように出すか。工務店の管理者はいくつの現場を受け持つか。何人の大工がどれだけの期間で仕上げるか。やったことのないことでも挑戦する意欲、技術力があるか。社内のチェック体制は確立しているか。

アフターケア−トラブル時にはの誰がどのように対応するか。竣工後の検査を実施しているか。

その他−その住宅に応じたポイントの確認。

対応−以上のような質問に対し、ごまかすことなく快く対応できるか。

また、実際竣工した住宅、施工中の現場両方を視察することが極めて重要である。施工中の現場では、清掃が行き届いているか等を確認する。竣工後の住宅では、住まい手に住み心地はどうか、トラブルの対応はどうか、等の意見を聞ければ理想的である。

 

 
Copyright2002 Yutaka Iizuka