過去の相談  産直木材について

はじめまして 投稿者:ころ 投稿日:2002/11/29(Fri) 17:44 No.49  
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突然ですが相談にのっていただけるでしょうか?

家を建てようと今計画中です。出来るだけ予算を抑えたいので、山奥にあるスギとヒノキを使おうかと思っています。ですが、山からワイヤーで木を下ろすのに100万くらいはかかると聞きました。それから製材所に運んで…としていたら、もしかして余計にお金がかかるのでは?とも思ってきました(-_-;)
どちらの方がよいのでしょう?そしてスギとヒノキはどんなところに使ってもらえるのでしょうか?

分かりづらい文章で申し訳ありません。



Re: はじめまして tirojiro - 2002/11/29(Fri) 23:34 No.50  

marknasi.gif 横レスですが失礼いたします。
ご自分が所有されている山と言う風に推察致しますが。
地域の森林組合などにもそういった事を請け負っている
所はありますが、やはり人工で計算するとそういった金額
になるのでしょうね。その金額ですが、本数にもよるとは
思いますが切り出してある一定の場所に運搬するといった
ものではないでしょうか。

材種に付いて、杉、桧ということですが一般的に建築に
使用する等級としては、一等、上小(節)、特選上小、無節
等と言ったように分かれていて、又秋田杉とか吉野桧などと言った
ブランドもあり、価格的にも数千円から数万円以上という風に
かなり差があります。おたずねの「山の木」がどれくらいの価値が
あるのかによってコスト削減につながるのか否かと言ったことが
解りますね。なのでやはり専門家の方に一度見て判断して頂くのが
良いのではないでしょうか。

以前にも書きましたが、杉、桧であれば用途は柱、間柱、根太、土台、
それからものによっては床材などに出来ますね。ああそれから母屋、
垂木、等にも使用できるので利用方法はたくさんありますね。

コストところさんの思い入れとバランスを取って利用
されると(実現できると)良いですね。


Re: はじめまして 飯塚 - 2002/12/08(Sun) 12:12 No.53  

ころさん、はじめまして。お返事遅くなりました。

木の値段は難しいんです。例えていうなら、野菜の値段と同じようなものです。野菜の値段は土地によって違います。農薬を沢山使って大量生産する野菜は安いけど、生産者の名前が付いたような有機野菜は高いですね。先月安かった野菜が今月は高いということもありますね。生協のようなネットワーク団体から、いい野菜を買えるかも知れない。インターネットで産直野菜を買うことも出来る。

木材の値段も同様に、場所、質(樹種、乾燥の度合い、節の量、など)、入手ルートによって全然値段が違うんです。同一仕様で、工務店に見積もりを取れば、10社10様の見積書が出てきます。また、消費者側にも色々な価値観があって、今一番コストパフォーマンスがいいのはコレ、というようになかなか言えません。私の場合、正直なところ、どこどこの地方で、原木はいくら、木を切り出すのにいくらかかって、製材がいくらとかかるから、今はこういう入手の仕方がいい、というようなことは分かりません。やはり、木材の値段を調査するには、まず、地元のネットワークなどを探してみるのがいいですね。

自分で木を調達すべきか否かは次のような検討をすれば、決定できるのではないでしょうか。

まず、40坪の在来木材住宅使われる木材の総量を試算してみます。積算資料ポケット版によると、構造材は坪数に0.45を掛けて、18立米程度、造作材は坪数に0.2を掛けて、8立米程度になります。OMソーラーのサイトにある「日本の木で家をつくるということ」http://www.omsolar.co.jp/m/d301.shtml というまじめなコラムに木材の価格が流通の過程でどのように変動するかが載っていました。これも参考にしましょう。

ころさんの話を鵜呑みにして、量に関係なく乾燥製材以前の段階が100万円で出来たとします。40坪の住宅では、結果的に加工前の費用は、100万円/26立米=3.8万円/立米ということなりますね。製材、乾燥でロスを見越して2万円/立米、運送費が1万/立米かかったとすると、木材の材料費は6.8万円/立米ということになります。
ただ、この計算は、構造材、造作材のすべてをご自分の山から調達できるとして計算していますから、明らかにちょっと安すぎますね。半分の13立米しか使えなければ、同じ計算でも、単価は、100万円/13立米+2万円/立米+1万/立米=10.6万/立米ということになります。積算資料ポケット版では、柱オール杉一等、梁米松、土台桧1等のときの構造材の平均価格が大体9〜11万位ですから、最低この位の量を100万円で入手できないと、流通材を使った方がいい計算になります。

また、この乱暴な計算から分かることは、様々な流通上発生する経費を省略できても、木材を調達するのにお金がかかるとダメと言うことですね。原木価格は今非常に安いようですから、むしろコストだけを問題にするなら、流通材(ストックしてある地場木材含む)を使った方が賢明だと思います。コスト以外にも、木の見立て、性能の管理、ストックヤード、乾燥期間の問題等、かなり難しい問題が山積みです。

材料の単価を下げるために、意匠の許す範囲で、節のある1等材を利用するとか、工務店が特に安く入手できる材を積極的に利用することなどはありますが、仕様や性能はあまり落としたくありません。木の材料費をどうしても確実な線で下げたいときは、「単価」じゃなくて、「量」をコントロールする方に重点を置きます。コスト調整の為に、材料の変更をするときでも、数量は確実に押さえて置かないといけないから、どうしてもこれは必要です。先の計算例でも量の把握は重要でした。

具体的に量をコントロールするときには、単純明快な架構、バランスのよい壁・柱配置、小屋組の省略、梁成の計算といった主として構造関係のことを整理することで、材の量を減らします。間仕切りの少ない構成も量を減らすことに貢献します。また、構造体の伏図、軸組図を作成し、木拾いをして数量を正確に把握して、見積書の厳密にチェックします。同時に、施工費を減らす為に、各種の合理化の方法を考えます。そんなことをしていると、かなりの線まで木工事のコストは圧縮できますが、かなり大変な作業ですね。

ただ、自分で木を切ってきて家を建てるとか、自分で育てた木を使って家を建てるとか、は究極の家づくりの姿ですね。せっかく一つ決心したわけですから、あきらめずに、木に詳しい専門家と一緒に何とか方法を考えてみるべきだと思います。何かうまい方法がきっと見つかりますよ。結果的にやっぱりやめようかということになったとしても、そういう課程を通して得た知識は絶対に無駄にならないと思います。

本では、土曜建築学校のシリーズで、和田善行さんという方が、林業家の立場から木について書いていらっしゃいます。お勧めです。他にも長谷川敬さんのレクチャーとか木にまつわる話が沢山載っていた気がします(図書館で借りて一度読んだだけですけど)。WEBサイトでは、モクネット http://mokunet.or.jp/index.html とか、
職人がつくる木の家 http://www.kino-ie.net/index.html とかがお勧めです。