風早橋の家

撮影 粂川 真木彦
葉山の500uを超えるゆったりとした敷地に建つ、金融公庫省エネ型仕様、のべ床約40坪の住宅です。設計監理の取りまとめは、NDP-associates、大友晃毅さん。私は設計作業に参加。この家では、七国の家で実践した合理的な工法や方法を、恵まれた敷地条件を生かして、自由に展開しています。

敷地の有効利用上の観点から、敷地南に建築主の自家用住宅、北に賃貸住宅を建てるという計画でした。母家は賃貸住宅部分の日照を遮らないように、平屋建て、北下がりの片流れ屋根としています。

オープン化することより、比較的部屋を個室化することを望んだ、住まい手の希望を尊重しつつも、我々は開放的な空間をつくる事を目指しました。 既存の緑を取り囲むようなL字型の平面は、殆どの部屋が庭に面すること、居住者のプライバシーを確保することを可能にしています。

各部屋の外部には屋外デッキが連続し、住まい手が好きなところから出入り出来るようになっています。デッキのおかげで各部屋には必ず内部と外部、2つの動線が接続し、行き止まりのない回遊動線がつくられています。

家の中心部に配置された24畳大のリビング・ダイニングのスペースは、南面のすべてがガラスの開口部となっており、屋外デッキや庭と一体となった空間を形成しています。

このように、外に閉じつつ、庭に対して開放的な構成を採ったのは、自宅でパーティーを開くことも多いという、住まい手のライフスタイルを意識しています。


構造は、屋根に水平構面を形成することで、大部分の水平横架材を省略する方法を採用。屋根断熱は、野地を2重にしないで通気層を確保する方法を採りました。設備は、コスト比較から深夜電力利用のオール電化としています。リビングのインテリアは製作物の家具や建具共、自然塗料で着色された木質材料を使っています。