コストを左右する因子を知ろう(2)  

 


■屋根形状−小屋裏を無駄にしない工夫

平面形状と同様に、屋根形状を決定する際の要点は、できるだけ単純な形にすることです。単純な屋根構成で、屋根部で断熱し、断熱上部に通気を確保すれば、夏場の暑さを防ぐと共に天井の内部結露を防ぐことができ、さらに今まで利用されていなかった小屋裏空間を有効に利用することが出来ます。ゆとりのある天井高は、オープン化した間取りとの相性もよいはずです。
通気を確保するには片流れ屋根が最も簡単です。切妻型にするときは、棟部に簡便な換気装置をつけるのがよいでしょう。

地下室−つくらないのが原則

地下室では、工事中に土が崩れないようにするための大がかりな仮設や、土を掘り捨てる工事が発生します。地下水対策として、構造はコンクリートまたは鉄骨(厚い鉄板)となり、その上で防水や湧水処理などが必要となります。したがって、地上の工事に比べれば、遙かに高価なものになります。
工事費を抑えたいなら、原則地下はつくるべきではありません。やむを得ず地下室をつくる場合には、法規の許す範囲でできるだけ浅くし、かつ単純な矩形の平面形状とします。地下では、面積にばかりこだわって凹凸の多い形状にすると、仮設の費用が大幅に増し、かえってコストアップすることがあるからです。防水などの工事も、単純な平面の方が信頼性は増します。

■間仕切り−建具や内壁の省略

家の規模を想定するときに、人数分の個室を用意し、個室を廊下で結んでいくような住宅をイメージしがちです。しかし、住宅を小間割りにしなければ、間仕切り壁を構成する下地、内壁面積、建具、巾木、廻縁すべての要素が減らせます。家具などを利用して、間仕切り壁を取りやめれば、将来的な家族構成の変化に対応しやすくなる上に、家族の気配が感じられるようになるのです。
ワンルームに近い間取りとする場合は、建物の断熱性能を高めてやった方がいいでしょう。高断熱の住宅をワンルーム化すると、小さな暖房機でも家中を暖めることが出来ます。また、構造の要素は、将来的な間取り変更の際に邪魔にならないように、できるだけ外周壁まわりに設けるのが良いでしょう。

 

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