「平塚K邸 住まい手の声−5 

 


■ 家の中心、リビング・ダイニング

家の中心となるリビング・ダイニングは、カナダツガ連続垂木とヒノキ合板で仕上られたリズミカルな天井で覆われ、それを支えるように佇む芯去りタモ材の八角柱、そして周囲の恵まれた緑を切り取る台形フィックス窓が特徴的です。



ダイニング部分には下部を収納ワゴンとした造付けのベンチがあり、この部分の壁だけは設計者の黒髪理論によってヒノキ合板が黒く塗装され、広いこの空間に重心を生み落ち着きを与えています。そして昼間は雨の日でも照明がいらないくらい明るいです。それは北上がりの片流れ屋根の形状を活かし、周囲から覗かれる心配のない高窓のおかげです。



この高窓に象徴されるように、この建物は北側の高窓を上手く使い、ただ明るさだけを求めた強烈な眩しい光ではなくて、柔らかい光で全体を優しく包んでいる感覚がします。この明るさは本当に気持ちがいいです。

部屋の南西角には炎を楽しめるペレットストーブが鎮座。床に座り八角柱に寄りかかりながら外を眺めると、左手には台形フィックスから山並を、右手にはストーブを、正面にある深い軒の出と豊かな緑とが、いつまでも座っていたくなるような気持ちが湧き起こって来ます。南側外観の印象と同じように「昔からこの場所に建っていたようだ」という台詞をここでもよく聞きます。住まい手である私達家族もまたそう思っています。その言葉はどこから来るのかと考えてみると、敷地条件を活かしきったこの建物のプランニングに根ざしているのだと思います。

 

 

※この記事は、平塚Kさんの文章に、アイプラスアイ設計事務所で説明写真を加えたものです。複数のページありますので、下の▽マーク、リターンマークなどをクリックしてみてください。