屋根葺き材の選定
重量、防火性能の関係からコロニアルを使いたくなるのは分かるのですが、 ちょっと安直です。

各種鋼板

勾配が3寸以下の時(tanθ=0.3)緩いときは、黙ってれば金属屋根になります。鋼板系の材料は、耐候性の高いものを使った方が経済的です。ガルバリウム鋼板(GL鋼板と表記されることもあります)と呼ばれる、55%アルミ亜鉛メッキ鋼板が性能的にも価格的にも使いやすいと思います。0.35〜0.4mmの材料が一般的です。

亜鉛合金板

亜鉛合金板は大気中の酸素と炭酸ガスの作用で、表面に重厚感のあるグレー色の自然皮膜を形成します。三井金属のサビナシルーフが有名です。ガルバリウム鋼板は無塗装品だとギラギラ光りますが、亜鉛合金板なら落ち着いた雰囲気です。

銅板

酸化して、表情が変わっていくところが魅力。予め緑青がでているものもあります。屋根よりも壁に使った建築におもしろいものがあります。世田谷美術館の屋根が銅板葺き。

ステンレス板

板金で使うだけでなく、溶接で防水工法で使うこともできます。丹下さんのカテドラルや槇文彦さんの東京都体育館の屋根がステンレスです。ちなみに、屋根工事でカラーステンレスといえば、酸化着色のものではなく、塗膜着色のものを指します。

折板

骨なしで飛ばせるのが魅力です。通気層の代わりに使うこともできます。工場みたいな簡素な家を建てたい人は是非使いましょう。

キーストンプレート

鉄骨造の床に使う折板型のデッキプレートの中でも、キーストンプレートという製品は山高が小さくてきれいです。

アルミ板

段葺きの屋根などに使われます。通常0.7mm位。大高建築設計事務所の瓦棒葺きはアルミですがドブ板(瓦棒の間の平らな部分)が1.5mm位あります。

チタン板

軽量で耐候性が非常に高い材料です。ともかく値段が高いです。

テフロン膜

テフロン膜とは、四フッ化エチレン樹脂をコーティングしたガラス繊維膜のことで、法定不燃材料です。東京ドームのテント屋根や、GKの朝倉則幸さんの自邸がテフロン膜です。どのように温湿度環境を維持するかが問題です。結露対策も必要になるでしょう。
ガラス ガラスを屋根に使うときには何らかの日射低減措置が考えられねばなりません。日本では、トップライトは小さくつくることが原則です。OMソーラーの屋根にはガラスの屋根が必ず乗ります。

耐久性が高く、美観にも優れますが、なにしろ重量が重いです。緻密で、吸水率が低いものが良品です。瓦を使うなら形状は単純な切妻がいいと思います。内藤廣さんがよく使います。

天然スレート

高級な仕上げですが、天然スレート葺きという方法が昔からあります。最近の工法では波形の折板で下葺きすることもあるようです。

ポリカーボネイト

出来の悪いカーポートの屋根がこれです。

不燃シングル葺き

曲面屋根などの複雑な形状の屋根に適しています。扱っているのは屋根材メーカーではなく防水メーカーです。宮脇檀さんのデビュー作が不燃シングル葺きの屋根でした。
コロニアル コロニアルはクボタの商品名で一般名称は、石綿スレートです。建築家が使うときは、普通、小口に重ねを沢山とって薄く見えないようにします。形状は寄せ棟にすると、下り棟に金属が出てきたならしいので、切妻に限ります。