2011年12月24日人類最後の日(第5の時代の終わり)を予言する

 太陽の石アステックカレンダーを解読する

                                                                         文=ミゲル・ネリ(学研ムーNo15号掲載)

   地球誕生から現在に至る膨大な時の流れのなかで、人類の進化にみあったそれぞれの時代が
存在した。今、数々の出来事を的中させた太陽の石を解読すると、それは人類滅亡の時も示して
いるのだ。

                 

5つの時代と進化を表す“太陽の石”

アステカの遺跡は、スペイン人の侵略によって
破壊され、わずかに残っているだけだが、その
中で最も貴重とされるのは、1790年12月17日
に発掘されて以来、「科学への桃戦」と呼ばれ
ている大陽の石、アステックカレンダーである。
 
 重さ24トン、直径3・75メートルのひとつの石
からなるこのアステックカレンダーは、メキシコ
シティの中央広場、大聖堂の外に1885年まで
置かれ、その後は、メキシコ国立人類学博物
館の最も重要な位置を占めている。
 
  博物館の展示物の中でも、調査研究の対象
として重要なものの一つであり、メキシコはもと
より、多くの外国人スペシャリストたちがカレン
ダーや古代文明の文献、天文学的データ等と
比較研究しているが、それから得られるインフ
ォメーションや予言などは、実に現代に起こる
数々の出来事と驚くほど一致している。
  
 点と線で表す彼らの数学は、近代的なコンピ
ュータやそろばんとよく比較されるが、アステカ
宇宙起源論(コスモゴニー)でいう、数十億年前の
地球誕生までさかのぼることを可能にする。

太陽の石アステックカレンダ−。直径3.75メートル、
重量24トンという巨石。下の絵は、浮彫の絵柄と色
を再現したもの。
このカレンダーには、地球誕生から現在、さらに未来
の出来事が記されているという。

  このカレンダーの計算は、9つのおもな輪に分け、それらを回してコンピュータで答えを出す方法で行われ
る。まず、巨大な石の中央部には、地球の誕生から5つの太陽(時代)とその進化が表されている。中心にあ
る円は現在の時代を示す第5の太陽(@)であり、その周囲に第1(A)、第2(B)、第3(C)、第4(D)の太
陽が表現されている。(数字は下図参照)

  5つの太陽のすぐ外側の輪には、彼らの一月(ひとつき)20日のそれぞれの日のシンボル(E)が表され、
20×18か月+5日をその年に合わせて変えられる日としてもうけてある。この1年365日の太陽暦のほか
に260日の太陰暦と合わせて、52年を彼らの1世紀としている。
                            (太陽暦、太陰暦ともに52年後に再び同じ出発点にもどる)


  一番外側の輪の上中央には、数13アカトルを表すシンボル(F)がある。13は死を象徴する数であると同時
に、1+3=4で、4は生命の数を表す。生と死は、常にとなり合わせに存在するからである。この場合の13アカ
トルは、シンボリックに太陽の誕生を表す。
 
 そこから下に降りる2匹の蛇は、シウコアトル(火の蛇)(GH)と呼ばれ、その背には人合計12の炎(I)を
つけている。この炎は、宵の明星、明けの明里としての金星であると同時に、12の星座を表現している。この
2匹の蛇は、輪の下部で顔を見合わせているが、向かってと右側の蛇は白い顔、左側は黒い顔で完全なる調
和を保っている。白と黒、昼と夜、ポジティブとネガティブ、陰と陽、女と男など。アステカの神話では、右の白
い蛇はケツァルコアトル、その反対は黒魔術師たちの神テスカトリポカを象徴している。
                        
 アステックカレンダーの縁も彫刻されているが(P9参照)、ここには現在の第5の太陽以後、未来の2つの太
陽を象徴する天体のシンボルがあり、創造の目的どおりに地球の人類が進化のプログラムを終えるまで続い
ている。ということは、古い宇宙起源論(コスモゴニー)にも示されているように、オクターヴの法則によって惑星の
サイクルも7つに分けられている(1週間7日、虹の7色、1音階7音、七福神など)

 それぞれの惑星は、動物や植物と同じように、生まれ、育ち、老い、そして死にいたる。たとえば月は死んだ
惑星であることは、すでに証明ずみのことである。
 
 アステックカレンダーには、地球の7つの太陽(時代)以後のプロセスまで表されてる。一番外側の輪のさら
に外、左下の一に、線と点で結ばれた星座らしいものがある。これは地球上の人類の進化のサイクルが終わ
ったとき、しめるぺき宇宙の位置を表しているという。円の外側、右上には同心円が2つある。これらは天文の
印(マーク)である。(P9参照)

    


太陽神トナティウの舌が語る各エポック


 アステックカレンダーの中心にあるのは、第5の太陽であると同時に、金髪り太陽神トナティウである。いつご
ろこのカレンダーが作られたのか定かではないが、すでにその時代、宇宙の中心に太陽が位置するという考
えを持っていたことは注目に値するし、またたいへん興味深い。

  ずっとあと、16世紀にヨ一口ッパからやってきたスペイン人たちは、いまだに地球は平らで宇宙の中心であ
ると信じていたのである。スペイン人たちはメキシコの都、テノチティトランに着いたとき、グレゴリオ暦を使っ
ていたのだが、マヤ・アステカにはさらに正確な暦があった。それは現在のカレンダーに近いものだがNASA
などで使われる最も正確なものと6抄の差しかない。
 
  この中心の太陽神は、天文学的見地ばかりでなく、哲学的見地からみても、人生の中心は、人生の目的は
この太陽人間になることであり、その周囲のものは、すべてそのための手段として使われるという意味に解釈
できる。教育や家庭、社会自身を単に手段として修業し、精神的進化をとげて、彼らのいうジャガー人(カバジエロ
ティグレ
)、ワシ人間(カバジエロアギラ)(実際に空を飛んだという)になることである。
 
  この中心の太陽神は舌を出している(J)。黒曜石のナイフと呼ばれるこの舌は、「言葉」すなわち「創造の
言葉」を表し、コンピュータで輪を回した場合の針となる。太陽神の左右にはワシの爪につかまれた心臓(K)
があるが、これは純粋な愛による犠牲の意味である。
 
  太陽神の回りにある4つの太陽は、それぞれジャガー、土の象徴、第1の太陽、風・火・水という、宇宙を形
づくる4つの要素の表現でもある。そしてこの4つの要素は常に動き続け、4の運動(ナウイオリン)を表すわけであ
る。

  さて、第1の太陽はジャガーのシンボル、オセロトナティウであるが、古文書や文献にあるアステカ神話によ
ると、この第1の太陽の子どもたちは、ジャガーに食べられてしまったという。地理的な位置としては、現在の
南極および北極にある。
 
  地球の軸の変化とともに大異変が起こり、新しい時代が始まる。風の神、エヘカトルトナティウで表される
第2の太陽。この時代の人類は、男女両性(アンドロギヌス)の形をとり、ちょうと細胞分裂と同じ方法で生殖再生
を行った。地理的には今日のグリーンランド、北極付近の半円状地域にあたる。事実、シベリアやアラスカ、
グリーンランドの厚い氷の下からマンモスや植物性炭素(カーボン)が発見されているのはよく知られている。
  
 各時代(エポック)は、地球の軸の変化とともに起きる大異変によって終わるが、一部の人類考古学者たちの説
によると、1つの太陽(時代)は、1天体年にあたるという。すなわち、地球が太陽の回りを1周するのが365日
の1地球年、それと同時にわれわれの太陽系宇宙も天空を1周するわけだが、天空の12の星座を1周する約
2万6000年を1天体年(シデラルイヤー)という。そして、現在われわれは1962年2月4日の惑星などの相合以来、水
瓶座の時代にいることになる。

 1天体年には、地球の1年と同じように、春夏秋冬の四季があるが、それらは、すべてが花咲く黄金時代
銀の時代、秋にあたる銅の時代、そして寒い冬は退廃と堕落の鉄の時代として表される。


レムリアとアトランチスの滅亡

 さて、第2の太陽滅亡後、新しく生まれた第3の太陽は、レムリア、すなわちムー大陸の時代。地理的には、
現在のオーストラリア、オセアニア、イースター島を含めた南太平洋地域、南アフリカなどに位置する。これら
の地域が実際にたいへん古い歴史をもっているという証拠のひとつに、近年(1982年頃)南アフリカで発見さ
れた5000万年前のものと考えられる人問の頭蓋骨がある。この頭蓋骨は、明らかに儀式的に埋蔵されたも
のである。
 
  またオーストラリアは、島のような大陸だが、その地質は、他の大陸とはまったく異なっている。植物、動
物も他の大陸の条件に順応できないコアラベア、カンガルー、ユーカリなど珍しいものがある。原住民の部族
にも古い儀式を現在に伝えるロリトハ族など、その起源は想像以上に古い。イースター島の巨石文化をはじ
めとして、南太平洋に浮かぶ島々にもこの時代の流れをくむ古い伝統が多数残されている。
 
  このムー大陸の住民は巨人だったといわれ、したがって動物類も現在のものよりずっと大きな、恐竜やマ
ンモスの時代である。またこの巨大なレムリア人は、両性具有(ハーマフロダイト)であったといわれ、男女両性
とちがって、子孫をふやすためには2人の協力が必要となってくる。どちらの子宮に子を宿すかを決めなけれ
ばならない。そして、レムリア時代後期には、創世紀のアダムとイヴに表現される生の分離が起こることにな
る。

 アステックカレンダーのレムリアは、火のシンボル、キアウトナティウで象徴され、文字どおり火の雨によって
滅亡したと伝えられる。
  
                   
        各時代は地球の軸の変化とともに      イースター島のモアイ(大英博物館別館蔵)。Tアステックカレ
        移行するという。現在、地球の軸は      ンダーに示されている第3の太陽レムリア時代の影響は、イー
        年々傾いてきている。              スター島の巨石文化にもみられる。このムー大陸の性民は巨
                                   人で、両性具有であったといわれるが、この写真のような顔を
                                   していたのだろうか。
     
     

 
第4の太陽は、水の大陽、アトナティウ。現在の大西洋の大部分を占めていたといわれ、北はアゾレス群島
から南はブラジルにまでおよぶ。その名はアトランティス大陸。現在の数々の文明の源となった文明である。
 
 16世紀にユートピアを求めて西へ西へと旅したヨーロッパ人たちは、野蛮人が住んでいるとばかり思ってい
た新大陸で、目をみはるような仙壮蔽なピラミッドの数々を目の前にし、この文明はいったいどこからきたの
かと原住民にたずねる。彼らの答えによると、彼らの祖先は、アストランと呼ばれる四方を水で囲まれた、白
いサギの住む島からやってきたという。

  また、スペインの征服王、エルナン・コルテスの兵の1人として数々の原住民との戦いに参加し、後に「新大
陸征服の真実の歴史」という本を残したベルナール・ディアス・デル・カスティーヨによると、原住民たちが祖先
の骨としてコルテスに示した大腿骨は、約1メートルの長さがあり、それから推定される身長はなんと3メートル
にもなる。この巨人の骨は、後にコルテスが新大陸の金銀財宝とともにスペイン本国のカルロス5世におくって
いる。

 このアトランティス大陸は、何度か地震をともなった大洪水にみまわれ、島々は海の底へと沈んでいった。そ
して最期に残ったのがポセイドン島、ギリシアの哲学者プラトンがその書の中で鮮明に述べている、アトランチ
ス大陸の中で最期に残った島である。そして彼も、この文明が東洋文明の源となっていると述べている。
 
  水の太陽に示されるとおり、このアトランティス大陸は、海の底に沈んでしまったが、それはマヤの聖なる書
「ポポル・ヴフ」にも記されている。世界各地に残る伝説や聖書の大洪水、ノアの箱船に示される時代である。
アステカ民話にもアトランティスは、水にのまれ、その住民は魚になってしまったという話が残っている。
 
 マヤ・トルテカ文明には、アトランテオトルという天空をささえる神が存在し、ちょうビギリシアのアトラスが地
球をささえるのと同じである。「水」を息味するATL(アトル)の語は、メソアメリカで無数に残っている。


第5の太陽滅亡の日 2011年12月24日

  第5の太陽は、中央のトナティウ。われわれの現在住むこの時代である。身長ののサイズが1メートル50セ
ンチから80センチであるわれわれは、地球誕生以来、最も背の低い人類と言えよう。
 この第5の太陽の初期黄金時代には、自然、科学、芸術、宗教が完全に調和のとれたすばらしい時代であ
った、と古文書(コデックス)に記されている。

  その文明は頂点へ達したが、神々の都テオティワカンやユカタン半島、、グアテマラのマヤ地域の住民たち
はなぜか消えてしまった。古文書は次のように続く。
 赤と黒の墨の人々(古文書は大部分、赤と黒の墨で書かれたことから、英知を持つ人の意)が行ってしまうと
この星は無知と暗闇で満たされ、退廃の歴史が始まった。人身御供が行われ始め、戦争は世界各地で絶え
ることなく続き、空気や環境は汚染され、そして現在の黙示録的住民時代にまで至る。
 
  実際、この地球上で年間4億人の人々が餓死しており、緊急に何らかの対策をとらないなら、紀元2000年
には、その数は倍増するだろうとさえ言われている。(2003年現在世界人口の5人に一人が飢餓状態)
また、地球の軸も年々傾いてきており、それが原因となって世界各地に異常気象が発生している。近年10年
間の地震の数が増加しているのも否定しがたい事実である。特に世界中の観測所や気象台では、今年の惑
星直列をひかえて、各地の火山活動、地震発生可能地域などの研究に余念がない。

 この中心の現在の太陽がさし示す舌、つまり針となる黒曜石のナイフが、宇宙を形作る4つの要素すなわち
4の運動(ナウイオリン)と一致する時、いよいよこの第5の太陽滅亡の日となるのである。その日は2011年
12月24日。われわれ第5の人類最期の日である。

              
  「第5の太陽の初期黄金時代には完全に調和のとれた時代で      第5の太陽、つまりこのわれわれの時代
   あったが、その文明は頂点に達し、赤と黒の墨の人々が行っ     の終末には、地球の軸の変化にともない異
   てしまうと退廃の歴史が始まり、現在の黙示録的な時代にま      常気象の発生や地震が世界各地に起こる
   で至る」という意味の予言が書かれている古文書(コデックス)
     という.今年の惑星直列で心配される火山
                                                  活動の活発化ももその一例だろうか。

 このアステックカレンダーで、ニカラグア、グアテマラの地震はもとより、1976年の中国の地震も予言したと
いわれている。予言は再び的中するであろうか。ここで思い出されるのが、やはりそう遠くない1999年7の月
に恐怖の大王が空から降ってくると予言したノストラダムスだ。

  また、世界中の数々の宗教でも同じように、われわれは黙示録の時代にあるといい、2000年までもつか
どうかという見方も多い。アステックカレンダーが示している『第5の太陽の子供たち(現在の地球上の人類)
は、火と飢えと地震によって滅びるだろう』という予言は、はからずもそのことを指しているのである。

  人類滅亡は避けられない事実なのであろうか。現在、太陽の石、アステックカレンダーはメキシコのシンボ
ルであるワシと蛇に次ぐシンボルとして、その正確な予言の数々で人々を驚かせ、注目を集めている。