A 現存在、被投性、世界内存在

 

これらは、ハイデガーの独特の術語

実存・・・人間の本来的な生き方。

我々は、本来的な実存の可能性をまず考えなければならない。どういう生き方、あり方が、人間本来の生き方、あり方として可能なのか。その中からどれかを選び出すことが必要である。つまり人間は、自己の生き方の選択の前に立たされている。

ハイデガーは、選択という言葉を、Entwurf 「投企」とかentwerfen「投企する」と呼んでいる。

動詞 Ent・・・状態の変化とハイデガーは考えているらしい。

Entwurf・・・投=投げるという意味ではなく、努力目標として何かを自分の前に置く。

企=何が本来的な生き方なのかを色々と考えること。

 

人間は自分の責任において、自分の本来的なあり方を投企しなければならない。

しかしこの投企は、無制約のもの、無条件のものではないとハイデガーは言う。自由に本来的なものを選べるわけではない。何故なのか。それは各人が置かれている状況に制約されているからである。

 

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