2008年11月三遠南信クルマと列車の旅 列車編

                                    11月30日

かなり昔から飯田線の朝の駒ヶ根始発、快速豊橋行きに乗ってみたいと思っていました。前日に駒ヶ根の宿に泊まるか、深夜に自宅
を出発するか、面倒なことはイヤなのでヤル気も起きなかったのですが、木曽に行こうと前夜に自宅を出て、途中で気が変わり念願を
実施することにしました。飯島の道の駅で車中仮眠したのですが、雨、雪、強風の三拍子でとても寝られませんでした。私はエンジンを
止めないと寝られないのですが、寒くて参りました。早朝、ボンヤリと考えると飯田以南は青空フリーパス(¥2500)が使えるのに気が
つき、飯田にすっ飛んで行き、購入しました。クルマを駐車する都合で、飯田の隣の切石駅から乗車しました。


   
        6:29 切石駅                   スゴイすき間!             天竜峡駅を過ぎて天竜川を渡る

 どういう車両が来るのかなと思っていたらいつもの118でした。行き先には青い快速の表示がありました。しかし天竜峡まではワン
 マンの2両編成で予測通りガラガラでした。平岡までは各駅に延々と停車してゆくそうです。

   
          唐笠港付近              鉄道用コンクリートミキサー                 平岡手前

 どこで下車しようか?無計画ゆえ迷います。検札に来た車掌さんからどこで下車するか訊ねられたので、思わず湯谷温泉と言って
 しまいましたが、紅葉がキレイな場所ならどこでもいいのです。幸い時刻表はいつでも持っているので、策は立てられそうです。先週
 は天竜峡の紅葉は見頃だと思いましたが、もう茶色ばかりで全然ダメです。温田や大嵐で会う対向列車は単行で車掌乗務でした。
 JRの単行電車というのも貴重ですが、ロクに客が乗らない地域でワンマン運転が出来ないというのは気の毒です。

    
           水窪                     湯谷温泉で下車                  素晴らしいモミジ
 
 平岡を過ぎ、いよいよ快速運転で、お次はいきなり水窪。もしクルマで行けば平岡〜水窪間は1時間程度掛かるはず。時刻表を見る
 と、水窪8:04とあるので35分も掛かるのかなあ?と思っていたら7:52着。快速なのに対向列車待ちの長停。天竜峡駅から乗車した
 オバサンが、リンゴが入っているらしいダンボール箱を沢山車内に持ち込んだので観察していると、この水窪で下車しました。車掌さん
 も荷役に協力していましたが、ホームで台車に載せて運んで行きました。天竜峡〜水窪間を陸路で大回りして運ぶよりも、列車で約1
 時間で来てしまうのですから、実に合理的です。最近は少ないでしょうが、いいものを見せてもらいました。水窪では10人程度が乗車
 しました。12分も停車してかなわんと思っていたら、2つ先の城西駅が小和田みたいに線路を外され交換不能になっていたのでした。
 中部天竜などからも電力関係者らしい乗車もあり、豊橋に行くという人が多いようでした。紅葉の様子を観察したのですが、宇連川沿い
 に来て、ようやく色づいたモミジが沢山現れたので、予言した通り??湯谷温泉で下車しました。

   
                                    湯谷温泉付近

   
                       湯谷温泉付近                                 湯谷温泉駅

  モミジはかなり素晴らしく、駅からすぐの鳳来寺パークウエイ入り口や、馬の背岩周辺が色鮮やかで良い眺めでした。このまま宇連
 川沿いを徒歩で柿平まで戻ろうと思ったのですが、他に紅葉スポットを探したいので、取りあえず後続の9:55豊橋行きに乗りました。
 この列車も駒ヶ根の始発で快速みたいなダイヤですが、快速の表示はありませんでした。湯谷温泉からは帰りの宿泊客多数が乗り
 込みました。車窓から注意して見ていると、長篠城跡の紅葉が非常に見事で車内からも歓声が上がっていました。

   
      長篠城横の寒狭川                     新城駅                   ゴムラもお出迎え

 私が見たいのはむしろ自然の紅葉なので、長篠城はパスして良い駅舎のある新城で途中下車しました。新城にも結構よい街並みが
 ありますが、少し歩き回っただけで駅に戻りました。わずか26分の滞在でした。新城始発の豊橋行きは単行電車でしたが、飯田線の
 車両のモーター音は何か独特な重い感じがします。

   
         特急伊那路                                    宇連川

 豊橋で昼食後、再び湯谷温泉に戻ることにして、特急伊那路に乗りました。平日に乗ったことがないのですが、いつもガラガラでこの
 日も乗車率10%程度でしょうか。車掌さんが色々と案内放送をしてくれるし、誠に快適でこのまま飯田まで乗ってしまおうかと真剣に
 思ったほどでした。何でもこの秘境特急は昨夜東京駅を出発した「MLながら」だというじゃないですか!そんな話は信じられません。
 イヤイヤながら湯谷温泉でまた下車。駅前の道を柿平に向けて歩き出しました。やや風がありますが、好天だしクルマは少ないしで
 快適なハイクになりました。

   
      線路沿いの隘路                     お地蔵さん                     宇連川

 線路沿いの道はかなり狭く、クルマがロクに通らないのでまだマシですが、クルマが来れば歩行者でも避けられないほどの狭い場所
 もあり、注意が必要です。宇連川は木々に遮られてあまりよく見えませんが、かなり快適なハイクです。

   
                          宇連川                            支流も川底が板敷状になっていた

 川沿いの木々を伐採したらもう少し飯田線の人気も上がると思うのですが、川がよく見えないのは残念なことです。

   
          宇連川                   三河槙原手前の峠             飯田線沿いの道は望月街道?

 やがて、集落に出るとY字路に差し掛かるので看板に従い左折、峠に向います。望月街道という表示があちこちに現れます。鉄道は
 ずっと低い場所をトンネルで抜けますが、道路のトンネルはそのずっと上でした。トンネルを抜け、右折すれば三河槙原駅で、湯谷温
 泉から20分程度で着きますが、もう一つ先の柿平まで歩きます。しばらく行くと広い通りに出ますが、県民の森へ行く道で、あくまでも
 飯田線や宇連川に沿った道を歩きます。

   
     相変わらず狭い道                  ようやく柿平着                   柿平付近の宇連川
 
 時刻表の距離で見ると湯谷温泉〜三河槙原間は2.6キロ、三河槙原〜柿平間は2.3キロですが、どういうわけか三河槙原からの
 後半が長く感じられました。峠もあったので5キロ少々歩いただけでしたが約1時間で、とても楽しめました。
 
   
     柿平から上り列車に乗車                 三河槙原駅から                帰路の小和田駅

 柿平からの下り天竜峡行きは15:02と、あと1時間もあるので、取りあえず14:38の上り列車で隣の三河槙原まで戻りました。上諏訪
 を9:20に出た列車が半日近いロングランでやってきました。三河槙原でようやく天竜峡行きに乗り人心地つきました。空いていたの
 で読書などして過ごし、天竜峡では20分程度待って313系の岡谷行きに乗り換えました。(おわり) 

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