2008

 

僅か1年でJ2降格決定…
そして今季は厚別未勝利…


本当に入っていたのか?  微妙な2失点に泣いた重要な試合

第29節  10月19日(日) 13:00  厚別  スカパー
コンサドーレ札幌 VS 柏レイソル
0 0 1 2
0 1








44分:DFデビ純
後半





GOAL
37
分:FW菅沼

41分:DF小林

0分:MF大塚⇒MF砂川


18分:FW中山⇒MF上里

25分:MF藤田⇒MF西谷



 
後半





20分:
MF杉山⇒MF栗澤



GOAL 43分:MFアレックス
44分:FWフランサ⇒FW北嶋
44分:DF太田⇒DF藏川



先発布陣

      11
アンデルソン
  13
中山
     
  22
西
  16
大塚
  15
クライトン
  7
藤田
 
                 
  5
池内
  6
西嶋
  3
西澤
  29
マーカス
 
        1
佐藤
       

 リザーブ   ⇒ 高木 坪内 ヨンデ 上里 岡本 西谷 砂川

 

厚別は強風が吹いていた。空はスカイブルーというより、首都圏の晴れ模様に似て薄ら白い
ピッチの緑もいつものように鮮明に感じされず、何だか北海道らしくないような気さえした。


本来なら出場する必要が無かったはずのJ1参入決定戦 (98年の成績だけで決めればJ1残留だった)の。
最終戦となった
1998.12.5 の室蘭 とはどこか雰囲気が違 う。
あの時は翌年から始まるJ2に回るという現実を、私は素直に受け容れられなかった。

だが今年はリーグ戦開始前から、全クラブ中(J1)最低の金額である強化費や
主力の相次ぐ故障による長期離脱で、J1残留は危ないと言われていた。
そして本日14:50頃、主審の長いホイッスルと同時に、とうとうその瞬間を迎えた。



試合開始まで、ホームの
ゴール裏は異様な静けさだった。
これは体力を温存し、パワーをキックオフ後の90分に集中させるためだったそうだ。

一方、
黄色に染められた  レイソル のサポーター席は大いに賑わっていた。
コンサドーレを応援する人々も苦笑するほどの明るさだ。
まるで、お笑い芸人がコールリーダーをやっているかのようだった。
レイソルにしてみれば、この先、余程の事がない限り降格の心配もないし、かと言って優勝の可能性もほとんど無い。
北海道へ遠征し、美味しいものを食べて飲んで
こんなに楽しい応援は1年の中でそう何度もあるものではないのかも。 もちろん札幌居住の人もいるだろうが。
実際、
コンサドーレ がJ1に上がってくれれば、北海道へ行く大義名分が出来るから是非頑張ってほしい!」 という声を
これまで他サポ等から何度か聞いている。


ホームスタンドで発見! この重要な試合で負傷欠場は残念



開始早々危ないシーンが!

立ち上がりから前半15分あたりまでレイソルが攻勢、そこから30分くらいまではコンサドーレの時間帯という流れ。
しかしそれ以降は再びレイソルが押し気味。
強風の風上から押し込んで来る感じと
フランサの存在感で、全体的にレイソルが少し優勢に見えるが
コンサドーレも自分達らしいサッカーをやっていたと思う。


絶好の位置からFKを蹴るアンデルソン。だがボールは枠へ行かず……。

このまま0−0で前半を終えることができれば…… と思っていた矢先
ゴールラインを割ったか割らないか微妙な得点を与えてしまう。 ビデオ検証では一瞬ラインを割っていたように思う。


後半スタート時の布陣↓  大塚OUT砂川IN

      11
アンデルソン
  13
中山
     
  8
砂川
  24
西
  15
クライトン
  7
藤田
 
                 
  5
池内
  6
西嶋
  3
西澤
  29
マーカス
 
        1
佐藤
       

後半開始からコンサドーレは大塚に代えて砂川を投入。
左サイドハーフの西がボランチへ移動し、西がいたポジションに砂川が入った。

後半、風上に立ったコンサドーレであるが……
いつも思うのだが、このチームは強い追い風を自分達の味方にするのがあまり巧いとは言えない。
クライトンが惜しいシュート。
ほかにも決めなければいけないシュートがあったがそれを決められないため、また劣勢気味になってきた。

 

後半18分からの布陣↓  中山OUT上里IN

      11
アンデルソン
  15
クライトン
     
  8
砂川
  20
上里
  22
西
  7
藤田
 
                 
  5
池内
  6
西嶋
  3
西澤
  29
マーカス
 
        1
佐藤
       


三浦監督は、後半18分になってようやく上里一将を投入。
砂川を最前線に上げるかと思ったが、FWにポジションチェンジしたのはクライトンだった。
これでWボランチは西 大伍と上里一将に変わった。
この上里投入が、試合の流れをコンサドーレに引き寄せたように思う。


ピッチ入り直前に細かい指示を受ける上里一将


決定機はコンサドーレの方が多いように見えた。
だがラストパスの部分にミスがあったり、アンデルソンがもう少しのところで決められなかったり
せっかくの大きなチャンスも、なかなか得点につなげられない。
クライトンに続き、砂川にも絶好のシュートチャンスがあったが待望の同点劇には至らなかった。
こうなると 徐々にゴールが遠のいて行くように思えてしまう。


J2降格を何とか阻止したい試合で8300人という観客数はあまりにも淋しい。
これは相手の監督も感じたそうだ。

 


後半25分以降の布陣(最終布陣)↓  
藤田OUT西谷IN

      11
アンデルソン
  15
クライトン
     
  24
西谷
  20
上里
  22
西
  8
砂川
 
                 
  5
池内
  6
西嶋
  3
西澤
  29
マーカス
 
        1
佐藤
       


3枚目のカードは西谷正也の投入だった。
右サイドハーフの藤田を下げ、左にいた砂川をそこへ回し、左サイドハーフへ西谷が配置された。
しかしクライトンが、フリーになっている西谷へボールを出さなかったり
今シーズン、この2人の関係はどうも上手くいっていないような気がする。
その後、1度クライトンから西谷へボールが回り、チャンスとなった場面があったが得点には結びつかなかった。


池内がドンピシャでヘッドを放つが相手キーパーの正面へ……不運

これだけ得点機を何度も逃していると、恐れていたことが本当に起こってしまうのが今シーズンの特徴でありJ1の怖さ。
ロスタイムに入る直前の後半43分、フランサがスルーしたボールをアレックスがシュート。
これはGK佐藤優也がラインギリギリで押さえたかに見えたが、なんと判定はゴールイン。
私はこの時ホーム側にいたので何とも言えないが、帰宅後にTVを見た感じではかなり微妙だった。


意地を見せてくれ!


最後の最後にCKをもらった。ここで意地を見せてほしかったがレイソルがクリア。
もう1度CKだったが、そこで主審が無情のホイッスルを吹き、コンサドーレのJ2降格が決まってしまった。

クライトンはかなり膝を痛めていたようで、終了後は苦痛の表情で脚を引きずっていた。


脚の痛みに加え降格という現実に苦痛の表情を隠せないクライトン


バックスタンドを挨拶で回る選手たち見守る女神達


いつものように選手達はバックスタンドから重そうな足取りで挨拶回りを始めた。
そしてホームのゴール裏へ進んだ。予想どおり激しい怒号が浴びせられた。
だが選手達の反応に特別なものは見えず、むしろ淡々と歩いているように見えた。


人それぞれ様々なレベルの悔しさが込み上げる


「何もないのか!」 という声がピークに達した時
西 大伍がゴール裏の中央へ 向かってUターン。深々と頭を下げたように見えた。
大勢の警護・スタッフ・カメラマンに囲まれての行動だったので、何をしたかはハッキリ見えないが
頭を下げたところは確認できた。
そして無表情のまま、再びメインスタンドへ向かって重そうな足取りで歩き始めた。

J2降格が決まり、様々な人が様々なレベルの悔しさを味わっていることだろう。
中でも選手達の悔しさは想像し難いものだと思う。
西 大伍は独特のキャラクターだが、頭を下げに戻ったのなら
あの激しい悔しさの中で、本当によく…………… その時、私は涙が出そうだった。



目頭を押さえる西 大伍(21歳:札幌清田高校出身) ⇒ この後、サポーター席へ向かう。


西 大伍1人がゴール裏中央へ戻って行った。


大勢のカメラマンらに囲まれているが頭を下げているように見える西 大伍


何という辛そうな表情だろう。その悔しさを次以降の試合にぶつけてほしい と言うしかない。


今シーズンはもうこれで終わったという人もいるだろうし
まだ5試合残っている上、天皇杯もあるのだから! と思っている人もいるだろう。
日が経つにつれ、まだシーズンは終わっていない! と思い直す人も出て来ると思う。きっと私もそうなるはず。

もう、失うものも恐れるものも無い。26日の
フロンターレ戦を皮切りに、レッズ戦、ヴェルディ戦、グランパス
そして最終節
アントラーズ戦、それに加えて何試合戦う事になるかわからないが天皇杯もある。
強豪クラブとの対戦が続くが、思い切りぶつかっていくことで来シーズンへつなげていってほしい。
また、来シーズンもコンサドーレで戦いたい選手は頑張ってアピールしてほしい。


来シーズンこのユニフォームを着ている可能性が低いと言われているクライトン