経過と問題点について
@  憲法を守り、生かす取組みは、18名の代表団(福島義昭団長) の第38回護憲大会(三重)参加に始まりました。12月8日には、3月の 「よびかけ」以来、準備会を中心に結成準備がすすめられてきた「守ろう!平和憲法群馬ネットワーク」 (憲法ネットぐんま)が、大田前沖縄県知事(参議院議員)を招いた結成集会(於県婦人会館・150人) で、正式に発足、活動を開始しました。

 2・2 「建国記念の日」 には、自由と人権を守る市民の会・群馬を中心とした実行委員会の主催で、今年も、「許すな!憲法改悪 2・11市民の集い」が、教育会館ホールに、300人の労働者・市民を集めて開かれ、軍隊のない国・コスタリカを扱ったビデオの鑑賞、小泉政治を糾弾する保坂展人衆議院議員の講演で、改憲・「有事法制」阻止の決意をあらたにしました。

 以降、「武力攻撃事態法」など有事関連三法案の廃案をめざす各種の行動に、前述の憲法ネットぐんまを軸に取組み、522憲法記念日には、午前中の各地区一斉に取組まれた街頭宣伝行動に続いて、午後は、「異議あり!有事法制 憲法改悪に反対する522県民集会」を開催(於教育会館・150人)、「週間金曜日」デスク・伊田さんの講演を受け、終了後は、国会の緊迫した情勢を受けて、急遽デモ行進を実施、「戦争への道を許すな」「有事法制反対」などを力強くシュプレヒコールし、市民に訴えかけました。

 通常国会では、反対運動の一定の高揚と政府・自民党側の失策などがあいまって、継続審議に追い込んだものの、政府・与党は、臨時国会での成立に向け、「国民保護法制」素案を準備するなど攻勢を強めており、更なる開いの強化が求められています。

 朝鮮人韓国人強制連行犠牲者追悼碑を建てる運動は、碑の建設場所が「群馬の森」に決まり、碑名や碑文などをめぐる県との最終的打ち合わせの段階を迎えており、建設資金カンパの完遂と建立にむけて、・継続した取組みが必要となつています。

A  核のない平和な世界をめざす取組みとしては、3・1ビキニ・デー全国集会と平和フォーラム活動者会議に代表派遭を行なうと共に、4月25日には、2002年非核平和行進実行委員会を発足させ、県内行進の準備を開始しました。依然として、組織的にはきわめて困難な状況にあったにも拘らず、各地区組織、各団体や有志個人会員の協力で、全地区に実行委員会組織ができ、7月1日から5日間にわたった県内行進を今年も延べ800人の参加で、成功させることができました。行進と並行して取組まれた反核200円カンパによる第18回子ども代表団派遣は、県教組をはじめ各地区・団体の協力で、指導員を含めて18名の子ども代表団を送り、昨年に続いて開かれた「メッセージFROMヒロシマ」参加を中心に、「広島を見て開いて学ぶ」活動を有意義に展防することができました。

 しかし、昨年に続き今年も、非核平和行進や子ども代表団派遣のための反核200円カンパは、各団体の取組みに極端なアンバランスがあり、目標に及ばず、一般会計からの補填を余儀なくされる状況にあります。原発に依存しない社会、脱原発を目指す取組みは、二度にわたるプルサーマル中止を求める署名活動や、6月1・2両日の反プルサーマル全国集会(柏崎) への代表派遣、関東ブロック新潟要請行動への参加などを中心に取組まれました。また、六ヶ所村再処理施設の2005年運転開始に向けて、各種試験を強行しようとしている政府・電力に対して、中止を求める署名運動も進行中です。

 なお、「核実験に抗議する市民の会」 による、核も戦争もない社会をめざす座り込み行動(於前橋市役所前)は、全農林の仲間たちや周辺に勤務または居住する有志の参加で、毎月6または8の日、一度も欠くことなく昼休みを利用して続けられ、この11月6日には、第194回目を迎えています。また、婦人会議・解放同盟女性部・退婦教・労組女性部・社民党女性委員会など「仲間を作る女の会」による「8の日行動」も、県下各地で、護憲、反戦・平和を訴え続け、この2月で252回目を迎えています。

B  組織・財政問題をめぐっては、組織財政対策会議で、それぞれの確立強化に向けた方策をめぐり、審議が進められる一方、非核平和行進などの取組みを通じた地区組織再建へ努力が続けられてきました。前橋勢多地区に続き、本年3月14日には、利根沼田地区平和運動センターが誕生、活動を開始しました・また、六月旧地区労が解散した高崎地区でも、去る10月11日、高崎平和フォーラム(平和・環境・人権を守る労働組合会挙が結成され、活動を開始しています。

 しかし、依然として、渋川北群馬・吾妻・多野藤岡・桐生の四地区には、地区組織が不在であり、吾妻地区・多野藤岡地区における非核平和行進実行委員会の取組みをふまえた地区組織結成の早期実現や取組みの具体化が期待されます。

 組織強化と財政確立を課題として取組まれた映画「軍隊をすてた国」上映運動は、去る9月県下6地区での上映会開催にこぎつけ、当初の予想を上回る入場者を得、多くのみなさんに非武装の憲法を生かすコスタリカの現実を知ることで、今日の日本の姿を省みる大切な機会をもっていただくことができました。


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