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2011年 バックカントリーの記録 らっせーらっせーらっせーる
日時 : 1月16日(日) 7:16〜14:56 (7時間40分)
山域 : 吾妻連峰 東吾妻山
天候 : 曇りのち雪
スキー : KARHU PFD 172cm + VOILE SWITCHBACK
ブーツ : CRISPI CXP LIGHT
移動距離 : 約13km

【動機】
先週の三連休は、突然の休出命令でトーンダウンし、山へ行けなかった。このところ心とタイミングが噛み合わない。今週こそはと思ったが、あいにくの悪天候予報↓。風の影響を避けられる樹林帯をラッセルするには、との考えから、東吾妻山を目指すべく蒲谷地へと向かうことにする。

【行動記録】
土湯トンネルを抜けると、ここ数年では珍しいほどの積雪量。昨夜も10cm程度の降雪があったと思われる。蒲谷地の集落を抜け、車で入れる一番奥の除雪スペースに駐車する。気温は-9℃で寒い。出発準備をしていると、向かいの家からくわえタバコのおじさんが出てきた。「車停めて大丈夫ですか?」と念のため尋ねると、「いいよ」の返事。それにしても、パジャマ姿で寒くないの??

7:16 890m
行動開始。このルートで東吾妻を目指すのは今回が3回目。ルートは概ね掴めているつもり。林道からラッセルが始まるが、今日もファットな板を使用。これしきの積雪では沈まないが、寝正月と運動不足の体でどこまで行けるか。

林道を抜けて植林された尾根に取り付く。尾根伝いに登って1400mの平坦地を目指す。昨年の同時期にも訪れているが、積雪は多い印象。藪も気にならない。雪は徐々に深くなるが、スキーのトップはスムーズに抜けてきて、ラッセルの負担は少ない。板が太いこともあるが、ツアービンディングの効果が大きいと思う。ファットな板は重くて抵抗が大きく、トータルパフォーマンスではセンター90mmがベストと考え始めていたが、ラッセルが深くなると恩恵は大きく惚れ直した気持ち。順調に高度を上げる。

1400mの平坦地で休憩。小雪模様だったが、じわじわと西風が強くなってくる傾向で午後は強風の予報。当然東吾妻の姿は確認出来ない。行動再開後、サングラス(安物)を落としたことに気付く。曇るので外していたのが失敗の元。帰りに見つかれば儲けもの。息が上がってペースは落ちる一方だが、1700m地点まで来ると南の空が明るくなってきたのは好材料。依然として風は強いが、空が青ければ山頂を踏むチャンスもあるというもの。きまぐれな太陽は、雲の隙間から顔を出したり隠れたり、こちらの気分も左右される。太陽が人間に与える心理的影響は大きいと改めて感じる。

昨年同様、東斜面のオープンを滑りたいところだが、風に叩かれて状態は良くないだろう。下見も兼ねて東寄りに進路を取る。大体の勘でルートを取ったが、見えるはずの斜面を確認出来ない。もう少し下だったかな?と思ったが、そのまま山頂を目指してみる。東側に寄りすぎたため積雪は深く、ラッセルは膝程度で少しあえぐ。成長中のモンスター群を抜けると山頂は目の前だが、遮るものの無いそこは風が容赦なく炸裂している。爆風という名が相応しい。ここまで来たらどうにか山頂まで行きたいが標柱が見えない。何とか見つけて近づく。

11:50 1974m
東吾妻山頂。標柱の雪を払いのけて精一杯の記念撮影後、即撤収。命の危険を感じる。シールのまま往路のトレースを辿り、東側のオープンを探す。トレースよりもやや下にそれを発見。視界は悪いが、風が弱まるタイミングなら何とか行けそうだ。シールを剥がして滑降の準備。幾分視界が晴れたところでドロップ。状態は良くないが、まずまず走る斜面。樹林に飛び込む手前でストップしシールを貼って行動再開。1800mあたりで往路に合流する予定。真正面から容赦なく暴風が吹きつける。気温は不明だが、長時間晒されたらヤバそうな状況。鼻水も凍りつく。ツリーホール周りは風の影響を受けて雪面がうねっていて歩きづらく、こけてツリーホールにはまる。何とか往路に合流し小休止。凍りつきそうなコロッケパンで栄養補給。ペットボトルの飲み物も半分凍りついている。長居は無用でシールを剥がす。

13:05
下降開始。と行きたいが、深い雪は重くなって板は潜って滑らない。往路のトレースを利用したいが、大方消えてしまって効果は薄い。傾斜が急になれば走るが下りラッセルが続く。ゴーグルは凍りつき視界も悪い。

1400mの平坦地まで降りてくると大分天候が穏やかになって、ホッと一息。最初の休憩点でサングラスを探してみるが見つからなかった。その後の下降も終始下りラッセルを強いられじわじわと高度を下げる。下部の林道上もトレースは消えかけていて板の走りは悪い。

14:56
出発地点に到着。

酷い天候だったが、この時期強い冬型になれば、こんなもんでしょう。
1400m 平坦地
1700m地点 休憩中 
 東吾妻山 1940m地点
爆風の中、精一杯の記念撮影
滑ったオープンスロープ
 出発地点は近い
 
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