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2013年 バックカントリーの記録 最後のパウダーを求めて
日時 : 3月3日(日) 7:37〜14:54 (7時間17分)
山域 : 吾妻連峰 東吾妻山
天候 : 風雪
スキー : ATOMIC DRIFTER 164cm + Voile Switchback
ブーツ : CRISPI CXP LIGHT
移動距離 : 約16km

【行動記録】
3月に入っても週末悪天候の魔のスパイラルから抜け出せない。風がやや強い予報では、今週も行ける山域が限られてしまう。蒲谷地から東吾妻山を目指すことにして自宅を出発。途中、コンビニおにぎりをたっぷりと頬張り、エネルギー充填120%。井戸尻川に架かる橋の脇の除雪スペースに駐車して出発準備。暫くすると、道路の反対側のスペースに山スキーヤーが駐車してきた。東吾妻山を目指すとのこと。こちらはお先に出発。

7:37 870m
シール登行開始。圧雪された車道を暫く進み、いつもの林道に進入。固いベースの上に薄く新雪が乗った状況で、進行に支障はない。灰色の雲が空を覆い尽くし、太陽の姿は見えない。おまけに風も強い。本日も山のご機嫌は大変悪うございます。

林道奥に架かる橋を渡り終えると、本格的な登り斜面となる。ここ数日の好天と一昨日の雨の影響でベースが固いので、シールが不意に滑ったりする。数年前から結構通い詰めているだけに、目の前に広がる景色もすっかり見慣れてきたこのルート。ルーファイは慣れたもの、と思いつつも、ブッシュに行く手を遮られたり、固い雪にシールが食い付かなかったりする。本日は天候次第で、状況次第で前大巓と蓬莱山を目指したいところだが、1400m平坦地からも東吾妻山頂は雲の中で期待薄。

1700m近くになると、ラッセルも徐々に深く、脛程度となるところも。深いツリーホールと風が織り成す複雑な雪面に右往左往。エッジを立ててカニで登ったりしつつ高度を稼ぐ。序盤からのハイペースもあり、やや疲れが出てくるが、1900mまで上がれば傾斜は緩む。思った通り風が強い。アウターを着用して緩く広い尾根を辿り山頂を目指す。広い山頂に立つ標柱目指して風に向かって進む。風は前回ほどではないが、周囲の視界が悪い。

10:27 1974m
東吾妻山頂。多分今迄の最速タイム。標柱の陰で風を避けて、フードを被る。気持ちは前大巓なので、ゆるゆるとそっち方向へ。風に押されてガリガリの雪面を徐行。風下のツリーの陰に退避。時間もまだ早いので、ダメ元で天候の回復を待ってみる。待つこと30分弱、時折姿を見せる前大巓〜一切経山方向だが、今日もお呼びじゃないみたい。仕方なくUターンし、南東尾根付近のオープン斜面を目指す。シールのまま下って斜面上部でシールを剥がす。シールの糊が板のソールにへばり付き、ゴシゴシと除去後滑降開始。

この斜面、過去には雪が重いことが多かったが、今日は軽く深い。センター95mmのドリフターでも浮きつ沈みつのパウダーランが楽しめる。顔面に粉雪の飛沫を喰らう深さに大変満足。雪が軽いとなれば、登り返して滑るのが常。時間はたっぷりあるので、アホかというぐらい登り返してトータル4本粉雪満喫。

雪が良いので更に下降することに。下部は快適なツリーランが楽しめた。傾斜が緩みだしたところで、景場平方向へと進路変更トラバース。やや標高を下げすぎたようで、景場平へシール無しで入れるかどうかといった状況だが、テレマークなら歩きもこなしやすい。カニ歩きを入れたり、開脚登行したりと、シラビソの森を抜けると視界が一気に広がり景場平へ。広い平坦な雪原だが、それなりにアップダウンもある。ここから先、往路に合流するにはシール無しでは無理があるだろう。シールを貼って進路を西へ西へ。

景場平を離れて再び樹林帯へ。小倉川方向へと落ちる沢形が気になる。樹間が広く、この辺りはどこを滑っても楽しめそう。GPSを頼りに沢形上部のど真ん中を目指したら、眼下に美味しそうな斜面が現れた。地図を確認すると、沢形を暫く滑り降りても何とか往路に合流出来そう。シールを剥がす。雪が付着したシールは貼り付きが限界近い感じで、あと1回が限度か。滑降開始。ベースが固くスピードに乗る。底無しではなかったが、それでも良かった。

時間がたっぷりあれば更に下降したいが、1590mから再び西へとトラバース。急傾斜の尾根を巻いていく。1550m付近で往路に合流。先行者(登りでの後続者)は下山したようで、下りのシュプールが見える。往路のトレースを大きく外さないように下降していく。雪はクラストして悪い。樹間が狭いので安全滑降で。下部の林道に出ると、軽いストック推進だけで進める。

14:54
出発地点に到着。
まだまだ探り甲斐のありそうな東吾妻山。
          
東吾妻山頂付近から 薄っすらと前大巓
登り返してトータル4本 しつこい?
更に下降してツリーラン 1800m付近
景場平より高山
小倉川方向への下降点 奥に鉄山
ベースは固かったが 良かった
 
景場平から東吾妻山
 
GPSログ