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2013年 バックカントリーの記録 雪ダンゴとガス
日時 : 3月24日(日) 10:42〜15:10 (4時間28分)
山域 : 吾妻連峰 西吾妻山
天候 : 概ね曇り 時々晴れ間
スキー : DYANASTAR LEGEND8800 168cm + Voile Switchback
ブーツ : CRISPI CXP LIGHT
移動距離 : 約12km

3月に入り高温続きで、山の積雪は激減傾向。同時に山への気持ちもダウン傾向。天候も思わしくないとなれば、山への気持ちは一層弱くなる。しかし朝食後、急にソワソワして山行決定。自宅発は8時過ぎで、天候の良さそうな西へと向かう。行き先は天元台で。

【行動記録】
ロープウェイ湯本駅到着は9時半過ぎ。数年前に入手した天元台サポートクラブのチケットを片手に、何とか10時発のロープウェイに乗り込む。若女平から下の尾根ルートは積雪が少なそうな雰囲気で少し気掛かり。天元台に着くと、結構な風が吹いている。長いリフトを3本乗り継いでゲレンデトップへ。シールを貼って出発準備完了。

10:42 1820m
シール登行開始。風は強いが、幸い空は青い。藤十郎あたりから中津川方向へ白い南斜面を滑ってみようと人形石方向を目指す。前日に若干の降雪があったと見えて、固いベースの上にうっすらと新雪が乗っている状況。スタートからまもなく、シールに雪ダンゴが盛大に付着しだす。重いので板を脱いで除去作業を行うが、またすぐに付いてしまう。まるで下駄でも履いているかのよう。シールワックスを塗っていないし、持参してこなかったことに気付く。板を脱いだり、ストックで叩いたり、足踏みしたりしつつ、雪ダンゴの付着を最小限に抑える努力をするも効果は薄い。ダンゴ効果で固い雪面は逆にグリップがいいようなので、途中からほったらかしにする。

中大巓の山頂をかすめて吾妻の主稜線に乗る。青かった空に徐々にガスが掛かりだす。強い南風に乗って次々とガスが運ばれてきて、目指す藤十郎方向は完全にガスの中で視界はない。視界がないとなれば、計画を変更せざるを得ない。人形石で折り返すことに。

中大巓山頂付近を通過して、梵天岩との鞍部方向へと下降。空を流れるガスは相変わらずだが、ガスの切れ間から薄日が差したりして、時折視界が開ける。過去にもガスに巻かれたことが多く、あまり相性が宜しくないこのエリア。鞍部まで下ると、ツボやらスキーやらのトレースが交錯するツアールートに合流する。トレースを追っていけば、ガスが濃くても迷うことはない。梵天岩への登り途中に開けた手頃な斜面がある。時間は十分なので、1本滑ることに。標高差40m程度だが、雪はザラメで快適な滑り。

再度シールを貼って登りだす。吾妻神社あたりまで来ると、大分視界が良くなる。西吾妻山の頭はガスの中だが、とりあえず西吾妻目指して進行する。ツリーホールやらで凸凹の雪面を右に左にかわしつつ山頂目指して登りへ。一部残る樹氷を眺めつつ山頂方向へと登り詰める。傾斜が緩むとまもなく山頂。

12:18 2035m
西吾妻山頂。積雪が減り潅木が高くなってきているので、山頂の標柱が見えないかと少し探してみるが見つからず。西斜面に近付いてみる。西大巓方向もガスが掛かり視程は悪い。腰を下ろして10分程度大休止。

往路を戻って東斜面上部へと移動。とりあえず東斜面を滑ってみるつもり。シールを剥がして滑降開始。雪は緩み完全にザラメ化していて快適そのもの。傾斜が緩んだところでストップ。滑降高度差は約100m。少し左へとトラバースして、隣の斜面の様子も伺う。下部はやや傾斜が急だが、面が整っていて快適に滑れそう。シールを貼って山頂方向へと再度登り返す。適当な場所まで登り返したところで、シールを剥がして滑降準備。人の声がすると思ったら、吾妻神社付近に団体さんの姿が見えた。これから若女平に下るとも思えないが。

滑降開始。適度に緩んだザラメは滑りやすい。下部で斜度が出て来ると、下の様子が見えない。予定よりも少し横にそれたようで、方向を修正して一気にボトムまで。少し固かったが、こっちも快適だった。迫力のある雪庇の下部を避けて梵天岩方向へと登りだす。いつの間にか風も弱まり、時折ガスがやって来るも視界は大方回復。梵天岩に着くと、ボーダー数名が中大巓鞍部へと滑り降りていったが、ゲレンデへと戻るのだろうか。

下部の雪庇脇を目指して滑降開始。どこを滑っても楽チン滑降。斜度も大したことはないのだが。シールで登り返す。雪庇脇を過ぎてから、進路をやや西よりに修正して若女下りの始点となるツアーコース上部を目指す。先程見えた団体さんの姿は既に見えない。ツリーホールでデコボコの雪原をクリアして、シールのままやや下降。斜度が増してくる1950m付近でシールを剥がして滑降準備。最後の下りは、インナーとアウターの2枚体制で暑さ対策。米沢市方向の視界は良好。

14:18 1950m
コンパスで方向をセットして苦手な若女下り開始。パウダーと違い、当然スピードは乗ってくる。樹木にぶつからないよう慎重にアルペンターン中心の滑降。いつもは滑りやすいラインを選んで小和須知沢方向へと吸い寄せられてしまうが、本日は黄色い看板のツアー標識沿いを忠実に下って行く。滑りも少し要領を得て、徐々にスピードアップ。前日のものと思われるトレースも現れ始める。トレースに絡めば、大きくルートを外すこともない。

ワックスが完全に切れてしまったようで、若女平付近までくると傾斜が緩み板が走らない。ストック推進で微速前進。傾斜が出て来るとまた何とか走り出す。やせ尾根への下降は慎重に横滑りを多用。やせ尾根上は雪庇が落ちそうな箇所もあり少し怯む。無事通過してからは、沢への下降点まではスムーズ。藤右ェ門沢への下降点は、一部岩が露出しており、板を脱いだ。再度板を装着すれば、終点は近い。沢に掛かる橋を渡り、車道方向へ。

15:10 850m
車道に出て終了。ガスと雪ダンゴで快適ではなかった序盤であったが、終わってみれば結構楽しめた。あとはスキーを担いで、駐車地点へと戻った。最後は暑かった。


              
人形石で折り返す
梵天岩への登り途中で軽く1本
吾妻神社から西吾妻山方向
西吾妻山頂付近で滑降準備
西吾妻山 東斜面
梵天岩方向 せり出す雪庇
梵天岩滑降後
苦手な若女下り
藤右ェ門沢への下降点 
 
西吾妻山方向
 
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