着地の隙への反撃

Xケンの昇龍裂破やX春麗の天昇脚、Nガイルのサマー、S〜Xバイソンのヘッド等「着地の隙が少ない」と言われる技について、「空中で落とす」という消極的な選択肢ではなく、「地上技で反撃出来るならそうする」という強気な選択肢を取るための調査です。
まず「個人的な実感としての難易度」を勝手に設定し、それに対して実際のところはどうなのかを検証してみます。

PS2版トレーニングモード、ターボ1。HORI社のコマンドスティックを使用しています。

■ショートカット
Xケンの昇龍裂破に地上反撃
X本田の百貫ガード後にスクリュー(ザンギ限定検証)
X春麗の小天昇脚に地上反撃
Nガイルのサマーソルトキックに地上反撃
Xディージェイの小ジャックナイフに地上反撃
Xバイソンの小ヘッドに地上反撃
豪鬼の空中斬空波動に地上反撃

■Xケン:昇龍裂破に地上反撃
経験則からの想定難易度:★★★☆☆

着地の隙があるのは確かですが、少しでも反応が遅れると逆に掴まれてしまいます。
数値で見るとどんな感じになっているのでしょうか。

「昇龍裂破コマンド完成から暗転込みで104F目」から通常行動(移動、ジャンプ、ガード、通常技、投げ)が可能になる。
104F目に着地する訳ではなく、その前にわずかに「地上扱いでガード出来ない時間」があるため、ここに一方的に地上技や投げを入れることが出来る。

昇龍裂破の着地から必殺技を出せるのはコマンド完成から105F目となる(必殺技〜必殺技は最低1F空けないと出せない)。

つまり、Xケンの昇龍裂破に対しては
・間合いが近ければそれなりに落ち着いて地上技でお釣りを入れられる(一方的に投げることも可能)
・ただし欲張ると危険なので、遠い時はムリせずに気持ち早めの大足(地上扱いでヒット=転倒させる)などで妥協
・あえて空中で隙の小さい技で落とし、さらに攻めに行く

こんな感じになりそうです。
実際の難易度もだいたい★★★☆☆といった感じでしょうか。
見た目よりも若干着地が遅い気がするので、あまり焦らないのがポイントだと思います。

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■X本田:百貫ガード後にスクリュー
経験則からの想定難易度:★★★★☆

スーパー百貫落としの下りをガードした後にスクリューを出してもどうも潰されることが多いような気がします。
これは間合いによるものなのか、それともどんな状況であってもそうなのか。
たまに吸えることがあるがこれは単に本田がミスをしているだけなのではないか。
ザンギを使う身としては確かめておかねばなりません。

・小百貫の下りをガードした場合
ガードストップ込みで、本田は百貫コマンド完成から56F目に通常行動(移動、ジャンプ、ガード、通常技、投げ)が可能になる。
百貫に続いて必殺技が出せるのはその1F後。

コマンドスティックを2本用いて「ザンギはリバサスクリュー」、「本田は57F目(最速)に再び百貫、または頭突き」で検証してみたところ、リバサ表示は出るが、百貫でも頭突きでも潰されるという結果になった。
つまり「百貫下りガード後のリバサスクリューは確定しない」ということに。

さらに検証したところ、百貫の下りをガードした後にリバサスクリューで吸えるのは「本田が最速から4F以上遅れた場合のみ」であることがわかった。
本田が着地最速(〜3Fまで)に頭突き、百貫を出した場合のリバサスクリューは潰されてしまう。
これは百貫の威力、間合いには左右されない。

実際には「本田が完璧かそれに近いタイミングであればリバサスクリューでは勝てない」という悲しい結果になりました。
難易度★★★★★(不可能)。読み合いに持って行くしかないんですね…残念。

ちなみに下りをガードしなかった場合、百貫には着地の隙(地上扱いとなる行動不能な時間)自体はあるので反撃可能です。
スカせばこちらが有利、下りをガードしてしまうと本田が有利になる、ということです。
百貫〜さば折りや百貫〜大銀杏の連携、強い訳ですね(^^;

T、S、XS本田の百貫についても機会があったら調べてみようと思います。

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■X春麗:小天昇脚に地上反撃
経験則からの想定難易度:★★★★★(地上での反撃はムリ?)

Xの頃から「地上反撃はムリ」と言われていた天昇脚。
僕も実際にそうだと思ってはいるのですが、ここで正式に確かめてみることにしました。

小天昇脚コマンド完成から67F目に通常行動(移動、ジャンプ、ガード、通常技、投げ)が可能となる。
「地上扱いとなる隙」は存在しないため、空中にいるうちに反撃を入れるしかない。

小天昇脚の着地から必殺技を出せるのはその1F後の68F目となる(必殺技〜必殺技は最低1F空けないと出せない)。
受け側が天昇脚の着地に投げを狙い、春麗が投げに対抗するために必殺技を出そうとした場合、受け側のタイミングが1Fのズレもなく完璧であれば必殺技が出る前に一方的に投げ勝てる…はず(理想論!)。

つまり、
・地上技(地上食らい)でお釣りを入れようとしても絶対に間に合わない(春麗はガード可能)
・着地の隙はゼロだが、天昇脚〜必殺技を出す場合には着地から1F置かなければならない
・受け側が投げ、春麗が投げに対抗して天昇脚などを狙った場合は投げる側が着地の1Fをジャストで投げれば勝てることになる(が、天昇脚中にタメが間に合ってしまうため着地にコマンド維持千裂脚を出されると相当厳しいはず)
・互いに投げ合った場合、春麗側が圧倒的に有利(受け側はタイミングが早いと投げではなく打撃技が出る)

こんな感じになりそうです。
やっぱり地上の隙はありませんでした、ということで難易度★★★★★(不可能)。残念。

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■Nガイル:サマーソルトキックに地上反撃
経験則からの想定難易度:★★★★★(地上での反撃はムリ?)

空振りを投げに行ったつもりが逆にポイっと投げられてしまう光景をよく目にするNガイルのサマー。
果たして地上技での反撃は可能なのでしょうか。
近い間合いでスカしたことを想定して検証してみます。

サマーコマンド完成から43F目に着地し、この瞬間から通常行動(移動、ジャンプ、ガード、通常技、投げ)が可能になる。
「地上扱いとなる隙」は存在しないため、空中にいるうちに反撃を入れるしかない。

サマーの着地から必殺技を出せるのは着地から1F後(コマンド完成から44F目)となる。※
※サマーを後ろ下タメ→真後ろ→後ろ上で完成させた場合、44F目(着地から1F後)にソニックが可能。

サマー〜サマーの場合、サマーは60Fタメなのでヒットorガードストップ(14F)がかかっていれば43F+14Fで着地までに合計で57F稼げるのであと3Fで溜まる計算。
要するにサマー〜サマーを狙う場合はタメを極限まで突き詰めても3Fは隙が出来ることになる。

つまり、
・地上技(地上食らい)でお釣りを入れようとしても絶対に間に合わない(ガイルはガード可能)
・着地の隙はゼロだが、サマー〜必殺技を出す場合には着地から1F(または3F)以上置かなければならない
・互いに投げ合った場合、ガイル側が圧倒的に有利
・受け側が投げ、ガイルが投げに対抗してサマーを狙った場合は投げる側がおよそ3Fほど有利
(つまりガイルは投げに対抗してサマーを狙うよりは投げ返しを狙った方がよい)

…えーと、要するに「空中でお釣り入れとけ」という結論に達しました。
やっぱり難易度★★★★★(不可能)でした。残念。
隙の少ない技で落として、そこからラッシュに持ち込むのがよさそうですね。

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■Xディージェイ:小ジャックナイフに地上反撃
経験則からの想定難易度:★★★☆☆

その軌道と着地の隙の小ささから意外と反撃が難しいジャックナイフ。
ほぼ密着でスカした時の地上反撃を検証してみます。

小ジャックナイフコマンド完成から43F目に通常行動(移動、ジャンプ、ガード、通常技、投げ)が可能になる。
43F目に着地する訳ではなく、その前に「地上扱いでガード出来ない時間」があるため、ここに一方的に地上技や投げを入れることが出来る。

ジャックナイフの着地から必殺技を出せるのは着地から1F後(コマンド完成から44F目)となる。※
※ジャックナイフを後ろ下タメ→真後ろ→後ろ上で完成させた場合、44F目(着地から1F後)に横タメ必殺技が可能。
※ただし互いの位置が入れ替わることが多いため、あまり実戦的ではない。

小ジャックナイフ〜ジャックナイフの場合、ジャックナイフは61Fタメなのでヒットorガードストップ(14F)がかかっていれば着地後4F目に出せる計算。
要するにジャックナイフ〜ジャックナイフを狙う場合はタメを極限まで突き詰めても4Fは隙が出来ることになる。

つまり、
・間合いが近ければそれなりに落ち着いて地上技でお釣りを入れられる(少し早めを心がけるといい)
・ただし欲張ると危険なので、遠い時はムリせずに気持ち早めの大足(地上扱いでヒット=転倒させる)などで妥協
・あえて空中で隙の小さい技で落とし、さらに攻めに行く
・ディージェイは着地後すぐ出せる「投げに対する有効な返し技」がないので投げは有効※
※左右が入れ替わると横タメは解除され、下タメのジャックナイフは着地後最低でも4F待たないと出せないため

こんな感じになりそうです。
スカすと互いの位置が入れ替わる(間合いがつかみづらい)ため、あまり欲張らないことが重要かもしれません。
実際には難易度★★★☆☆〜★★★★☆(欲張った場合)といったところでしょうか。

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■Xバイソン:小ヘッドに地上反撃
経験則からの想定難易度:★★★★☆(結構難しい)

実際に相手をしているとかなり隙が小さいように思えるバイソンのヘッド。
地上反撃は果たして間に合うのでしょうか。

小ヘッドコマンド完成から43F目から通常行動(移動、ジャンプ、ガード、通常技、投げ)が可能になる。
43F目に着地する訳ではなく、その前に「地上扱いでガード出来ない時間」があるため、ここに一方的に地上技や投げを入れることが出来る。

ヘッドの着地から必殺技を出せるのは着地から1F後(コマンド完成から44F目)となる。※
※ヘッドを後ろ下タメ→真後ろ→後ろ上で完成させた場合、44F目(着地から1F後)に横タメ必殺技が可能。

小ヘッド〜ヘッドの場合、ヘッドは66Fタメなのでヒットorガードストップ(14F)がかかっていれば着地後8F目に出せる計算。
要するにヘッド〜ヘッドを狙う場合はタメを極限まで突き詰めても8Fは隙が出来ることになる。

つまり、Xバイソンのヘッドに対しては
・間合いが近ければそれなりに落ち着いて地上技でお釣りを入れられる(見た目より早めを心がけるといい)
・ただし欲張ると危険なので、遠い時はムリせずに気持ち早めの大足(地上扱いでヒット=転倒させる)などで妥協
・あえて空中で隙の小さい技で落とし、さらに攻めに行く
・見た目より地上判定になるのが早いため、投げに行く場合も早めでOK

Xディージェイと同様、こんな感じになりそうです。
「遠い時、ガードしてしまった時には欲張らないこと」と「見た目より早めに技を出すこと」を心がければ結構余裕があります。
実際には難易度★★☆☆☆〜★★★☆☆といったところでしょうか。

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■豪鬼:空中斬空波動に地上反撃
経験則からの想定難易度:★★★★★(多分ムリ?)

幸い対人戦で相手をすることは少ないのですが、少なくともCPU戦で登場する豪鬼の空中斬空波動に対しては一度も地上反撃が決まったことがありません。
果たして隙はあるのでしょうか。

ジャンプ〜空中斬空波動コマンド完成から43F目から通常行動(移動、ジャンプ、ガード、通常技、投げ)が可能になる。
「地上扱いとなる隙」は存在しないため、空中にいるうちに反撃を入れるしかない。

空中斬空波動の着地から必殺技を出せるのは着地から1F後(コマンド完成から44F目)となる。

つまり、豪鬼の空中斬空波動に対しては
・地上技(地上食らい)でお釣りを入れようとしても絶対に間に合わない(豪鬼はガード可能)
・あえて空中で隙の小さい技で落とし、さらに攻めに行きたい(が、弾が邪魔!)
・着地の隙はゼロだが、空中斬空波動〜必殺技を出す場合には着地から1F以上置かなければならない
・互いに投げ合った場合、豪鬼側が圧倒的に有利

こんな感じになりそうです。
ということで実際の難易度★★★★★(不可能)。ああ、何だか絶望感が(^^;

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