除夜の鐘・百八つは、108ケの煩悩。
大晦日の除夜・じょや・には、お寺の鐘が、ゆっくりとゴーン・ゴーンと百八つ打ち鳴ります。
日本人は、大昔から 大晦日・除夜の鐘の音を聞き 新年の朝を、迎えてきました。
108の鐘の音を聞いて、今年一年間の煩悩(心のけがれ)を洗い流し、スッキリしてお正月を迎えてきました。
誰もが、除夜の鐘の音を聞くと、1年間が、又、リセットされた気もちになるものです。
ここまでは、誰もがご承知のことです。 しかし、108の鐘の音の謂われは、あまり知られていません。
108の鐘の音を、計算する (除夜の鐘・百八つの謂われ)
眼・耳・鼻・舌・身・意・の六根に関係しています。 (人間の五官は、眼・耳・鼻・舌・身)
仏教の世界では、六根の感じかたに、「好・平・悪」の三通り があります。
さらに、その三通りの感じかたは、それぞれ、「染・浄」の二通り があります。
これらが原因で、人は過去・現在・未来の「三世」・さんぜ・にわたり、悩みや苦しみが続く、と考えられている。
計算: 六根が「好・平・悪」の三通りで、6×3=18通り。 その18が「染・浄」の二通りだから、2×18=36通り。
その36通りが、「三世」にわたるので、36×3=108通り、つまり、108の煩悩が生じる。
除夜の108の鐘の音は、過去・現在・未来の「三世」・さんぜ・の煩悩の数だったのです。
「六根清浄の六根」:「六煩悩」:「六波羅密」