地蔵菩薩 じぞうぼさつ とは 広大な慈悲で 生あるものすべてを救う菩薩。
   お釈迦さまの入滅後 弥勒菩薩みろくぼさつ が 衆生済度じゅじょうさいど のため 如来となってこの世に出現するまでの 無仏の間
   六道の世界の衆生を救うことを お釈迦さまから 頼まれた菩薩。
   お経/地蔵歎偈じぞうたんげ に 釈迦文佛遺付属しゃかもんぶつゆいふぞく (お釈迦さまが頼んだ)とあります。   「地蔵歎偈
   特徴としては 菩薩なのに 僧の姿で 右手に錫杖しゃくじょう を持ち 左手に宝珠を持っている。
   
地蔵菩薩は
 一切の衆生を救ってから自分は仏になる と誓願を立てて 六道の世界の衆生を救います。
   
地蔵菩薩は 日本では 平安時代から とくに 子供の守り仏ほとけ として ひろく 信仰されてきました。
    現代でも 日本各地の道端に祀られ 多くの人々に お地蔵さまと親しまれ信仰されている。

   ある古書には 我は閻魔大王也 汝の国では地蔵菩薩という」とあるので 地蔵菩薩の本体は 閻魔大王のようです。
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                  延命地蔵菩薩経 えんめいじぞうぼさつきょう
  如是我聞にょぜがもん 一時佛在いちじぶつざい  佉羅佗山からだせん  與大比丘衆よだいびくしゅう  萬二千人倶まんにせんにんく 
  菩薩三萬六千人倶ぼさつさんまんろくせんにんく  一切諸天いっさいしょてん  及龍ぎゅうりゅう 夜叉やしゃ  人非人等にんぴにんとう 
  金輪銀輪こんりんごんりん 諸輪王等しょりんおうとう 従十方来じゅうじっぽうらい 爾時にじ世尊 説是大乗せつぜだいじょう 無依行已むえぎょうい
  時有帝釈じうたいしゃく 名無垢生みょうむくしょう 白佛言びゃくぶつごん 世尊せそん 
  我欲護世がよくごせ  若佛滅後にゃくぶつめつご 法末衆生ほうまつしゅじょう 當何抜済とうがばっさい  佛告帝釈ぶつごうたいしゃく 
  有一菩薩ういちぼさつ 名曰みょうわ 延命地蔵菩薩  毎日晨朝まいにちじんちょう  入於諸定にょうおしょじょう  遊化六道ゆけろくどう 
  抜苦與楽ばっくよらく 若在三途にゃくざいさんづ 於此菩薩おしぼさつ 見體聞名けんたいもんみょう 生於人天或生浄土しょうおにんてんわくしょうじょうど
  在三善道ざいさんぜんどう 聞其名者得現果報もんごみょうしゃとくげんかほう 後生佛土ごしょうぶつど 
  何况憶念がきょうおくねん  心眼得開しんげんとくかい  決定成就けつじょうじょうじゅ  亦是菩薩やくぜぼさつ
  得十種福 とくじゅしゅふく 
   一者いっしゃ 女人泰産にょにんたいさん  二者にしゃ 身根具足しんこんぐそく  三者さんしゃ 衆病悉除しゅびょうしつじょ 
   四者ししゃ 寿命長遠ちょうおん 五者ごしゃ 聡明智慧そうみょうちえ  六者ろくしゃ 財宝 盈溢よういつ  七者しちしゃ 衆人愛嬌しゅにんあいきょう
  八者はっしゃ 穀米成熟こくまいじょうじゅく  九者くしゃ 神明加護じんみょうかご  十者じっしゃ 證大菩提しょうだいぼだい 
  亦除八大怖 ゆくじょはつだいふ
   一者 風雨随時ふううずいじ   二者 他国不起たこくふき  三者 自界不叛じかいふほん   四者 日月不蝕にちがつふしょく
   五者 星宿不變しょうしゅくふへん  六者 鬼神不来きじんふらい  七者 飢渇不發けかつふはつ   八者 人民無病にんみんむびょう
 佛告帝釈ぶつごうたいしゃく 於未来世おみらいせ 若有衆生にゃくうしゅじょう 受持此経じゅじしきょう 恭敬供養くぎょうくよう 是菩薩者ぜぼさつしゃ
  百由旬内ひゃくゆじゅんない 無諸災患むしょさいげん 悪夢悪相あくむあくそう 諸不吉祥しょふきちしょう 魍魎鬼神もうりょうきじん
  鳩槃茶等くはんだとう 永不得便ようふとくべん 天狗土公てんぐどくう 太歳神宮だいさいじんぐう 山神木神さんじんもくじん 江海神こうかいじん 
  水神すいじん 火神かじん 饉餓神ごんがじん 塚神ちょじん 蛇神咒詛神じゃじんしゅそじん 靈神れいじん 路神ろじん 竈宅神そうたくじん とう
  若聞此経にゃくもんしきょう 是菩薩名ぜぼさつみょう 吐諸邪気としょじゃけ 自悟本宮じごほんぐう 速證菩提そくしょうぼだい 
  爾時にじ 帝釈たいしゃく  白佛言びゃくぶつごん  世尊  延命菩薩  何化六道得度衆生がけろくどうとくどしゅじょう  佛告ぶつごう帝釈たいしゃく
  善男子ぜんなんし 諸法空寂しょほうくうじゃく 不住生滅ふじゅうしょうめつ 随縁生故ずいえんしょうこ 色身不同しきしんふどう 性欲無量しょうよくむりょう
  普為得度ふいとくど延命菩薩  或現わくげん佛身ぶっしん 或現 菩薩身 或現 辟支佛身びゃくしぶつしん 或現 聲聞身しょうもんしん
  或現 梵王身ぼんのうしん 或現 帝釈身たいしゃくしん 或現 閻魔王身えんまおうしん 或現 毘沙門身びしゃもんしん 或現 日月身にちがちしん 
  或現 五星身ごしょうしん 或現 七星身しちしょうしん 或現 九星身くしょうしん 或現 轉輪聖王身てんりんじょうおうしん 
  或現 諸小王身しょしょうおうしん 或現 長者身ちょうじゃしん 或現 居士身こじしん 或現 宰官身さいかんしん 或現 婦女身ふにょしん 
  或現 比丘びく 比丘尼びくに 優婆塞うばそく 優婆夷身うばいしん 或現 天龍てんりゅう 夜叉やしゃ 人非人等身にんぴにんとうしん 
  或現 醫王身いおうしん 或現 薬草身やくそうしん 或現 商人身しょうにんしん 或現 農人身のうにんしん 或現 象王身ぞうおうしん 
  或現 師子王身ししおうしん 或現 牛王身ごおうしん 或現 馬形身めぎょうしん 或現 大地形だいじぎょう 或現 山王形さんのうぎょう 
  或現 大海形だいかいぎょう 三界さんがいしょ 四生五形ししょうごぎょう 無所不變むしょふへん 延命菩薩えんめいぼさつ 
  如是法身自體遍故にょぜほっしんじたいへんこ 現種種身げんしゅじゅしん 遊化六道ゆけろくどう 度脱衆生どだつしゅじょう 能以一善のういいちぜん
  破三界はさんがい 悉以心善しついしんぜん 未来衆生 不能發心ふのうほっしん 但當一心たんとういっしん  
  禮拝らいはい供養くよう延命菩薩えんめいぼさつ  刀杖不加とうじょうふか 毒不能害どくふのうがい  厭魅咒詛えんみしゅそ (妖術で呪のろう)
  起屍鬼等きしきとう 還箸本人げんじゃくほんにん 如天吐唾にょてんとだ 向風投灰こうふうとうけ 還飜其身げんほんごしん    つづく