浅間の火祭り 〔開催場所=地図〕

 毎年7月の第3土曜日の夜、浅間山では「浅間の火祭り」が行われます。この祭りは1,000年の歴史をもつと言われています。星が輝く夏の夜空にシルエットとなった浅間山に火が連なる様は、幽玄で神々しく、夏の夜を彩る風物詩になっています。

浅間の火祭り
浅間の火祭り
浅間の火祭り
浅間山(せんげんやま)と浅間の火祭り
 午後7時から8時頃がピークで、佐野市の中心部から約2km北方にある高さ192mの浅間山の南西面が山火事のような炎に包まれます。
 これは、地元の人たちが麓から山頂にある浅間神社(写真左下)までの参道づたいに松明を持ってお参りするもので、地元では「浅間山お焚き上げ」とも言われ、真夏の風物詩となっています。
 およそ1,000年の歴史を持つという伝えがあるこの火祭りは、藤原秀郷が唐沢山に城を築き、この付近一帯に藤原氏一族が住みつき、彼らの勢力を誇示するために山頂で火を焚いたのが起こりだといわれ、以後、村人は火を焚き悪病を追い払ったと伝えられています。
 祭りは日没頃より始まり、参加者は山頂を目指します。山頂にある浅間神社に参拝し、無病息災、五穀豊穣を祈願します。その年にとれた150束の小麦わら(地元ではカヤと呼ぶ)に火をともす「点火の儀」が行われます。その後、参拝を済ませた人達が松明をもらい、真っ暗で足元が悪い山道を松明の火をたよりに山を下ります。
 遠く浅間山を望むと、山頂までの参道は、火の橋のごとく暗闇に浮き出て、その美しさを醸し出します。


浅間山(せんげんやま)お炊き上げ
 ※この奇祭を次の動画で見ることができます。