(大阪支部作成「ビデオ膠原病入門」より)

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bQ4 膠原病の治療の補足(4)

4−3.強皮症
 病気によっては主に対症療法を用いることもあります。

←【図58】

 例えば、強皮症は残念ながら、まだ根本的な治療薬が見つかっていませんので、症状に対して治療を行います。 レイノー現象については保温が最も大切です。末梢血管拡張薬や抗血小板薬を用いて、血液循環の改善を図ります。また皮膚に潰瘍ができた場合には、プロスタグランジンの点滴や軟膏による治療を行います。
 食道が硬くなって胃酸が食道へ逆流し胸焼けを起こす逆流性食道炎は、胃酸を抑制するH2ブロッカー、プロトンポンプインヒビターといった薬によりとても良くなります。


4−4.シェーグレン症候群

←【図59】

 シェーグレン症候群の場合は、涙腺や唾液腺の分泌不足を補う治療を行います。涙腺の分泌不足に対しては、ヒアレインなどの防腐剤が入っていない人工涙液を用いたり、場合によってはドライアイ保護用眼鏡や涙点閉鎖手術を行うこともあります。また唾液腺の分泌不足に対しては、サリベートなどの人工唾液を用いたり、サリグレンやエボザックといった唾液を増やす内服薬を用います。またシェーグレン症候群は通常ステロイドを用いませんが、臓器症状の合併時にはステロイドを使用する場合もあります。

 多くの膠原病の治療は、原則としてステロイドを用い、それだけでは効果が不十分であれば免疫抑制剤など他の方法を併用します。
 なお早期診断や治療法の進歩により、生命予後の比較的悪いとされていた血管炎症候群などについても、予後が改善してきています。

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