酒井式マンガのかき方（Flash版）

２００３年６月に行われた授業ライブでの、酒井先生の新しい提案「マンガのかき方」をサイト化しました。１時間のパーツ学習です。導入をFlashで説明しているので、誰でも簡単に授業ができます。

児童作品（カラー）　　Flash版ダウンロード（546k） 酒井式漫画はこう描く（荒谷卓朗氏製作）へ　　

１、マンガを授業することの趣意説明

「皆さん、マンガは読みますか？」
「アニメは観ますか？」
「手をあげてもらいます。マンガやアニメを好きな人はどのくらいいますか？」
「日本のマンガはいろいろな国の言葉に翻訳されて、世界のたくさんの人たちに読まれています」
「日本のアニメも世界一の賞を取った作品があるほど、いろいろな国の人に親しまれています」

説明　　日本のマンガやアニメは、世界に誇ることのできる日本人の文化と言えるようになりました。そこで今日は、マンガのお勉強をします。でも今日のお勉強はマンガの土台です。これができるようになると、マンガを描けるようになります。

「だから、勝手にやってはいけません。角銅先生の言う通りにやらないと土台はできませんよ」

２、マンガのかき方のガイドラインを示す（Flash版対応）

スクリーンに画面を映す。
「これはなんですか。大きな声でさんはい。」
「鉛筆。」
「そう、鉛筆です。」
「この、お行儀よく立っている鉛筆を、なんとかして踊らせたいのです。」

発問　　鉛筆が踊るように見えるには、どうかけばいいと思いますか。

何人かに指名して、ほめる。
「これならどうかな？」
グニャグニャした鉛筆を見せる。
「ちょっと踊っているみたいですね」
「このようにマンガなので何をしてもいいのですよ」
「この絵に線を付け足して、もっと踊らせることができるかな？」
スマートボードであればかかせる。
輪郭の外に線をつけたグニャグニャした鉛筆を見せる。
「このようにすると、もっと踊っているように見えますね
「ぐにゃぐにゃしたり、線をつけたりすると踊って見えます」
「他にどうすれば踊って見えるかな？」 何人かに指名して、ほめる。
擬人化の発表が出てくればそれを取り上げる。
「このようにも変身します」
足のついた鉛筆を見せる。
「足をつけたんだね」
「次は手かな？」 手足をつけた鉛筆を見せる。
「こんなところに、手足をつけてもいいんですね」
「ところがね、１つだけ問題があるのです」
顔の大きい鉛筆を見せる。
「これならどう思う」
つぶやきを拾う。
「今まで見た物、どれが鉛筆に見えるかな？」
４種類の鉛筆が集合した画面を見せる。
「最初の３つだね。×のようにはしないでね」
「このようにかいて、踊らせてみましょうね」
「完成！」

３、マンガのかき方の実習

「さて、では実際にかいてみますよ」
「でも…鉛筆は先生が踊らせたので、皆さんには…」
大根の画面を見せる
「大根を踊らせてもらいましょう」
「こっちみてごらん。（紙の左側を指さす。）ここに大根気をつけしてますね。（紙の右側を指さす。）ここに大根を楽しく踊らせて下さいね。」

指示　 この気を付けした大根を踊らせましょう。約束は、角銅先生が、よーい。スタート、と言ったら丁寧に描き始めることです。それまでは、描き始めてはいけません。それが一つ。
二つめ。カタツムリのように、ゆっくりと描いて下さい。

「では、紙を配ります」
八つ切り画用紙を配る。左半分には、大根が直立で描いてある。
「サインペンを出しなさい」
「太い方で描いて下さい。（大根の葉を指さして、右側の紙の上を指さす。）ここから、描き始めようと思う人は、この辺ですね。（大根のつけ根を指さして、紙の下の方を指さす。）ここから、描き始めようと思う人は、この辺ですね。さあ、踊らせるんだよ。」

指示　かたつむりがスタートします。よーい、スタート。

スタートしてからは、しばらくの間だまっていて、小声で一人ずつ励ます。

指示　「ストーップ！角銅先生の方見なさい。」

賞賛　「大根を踊らせる漫画の勉強は、全員合格！」

４、家を踊らせる。

家のイラストを提示する。（Ｂ５画用紙の左半分に家が描いてある。）

「今度は家を踊らせましょう。ここにかたつむりの線で描くんだよ。」
「何しても自由です。とにかく、家だということがわからなくちゃだめだよ。」

指示　今度は、家を踊らせなさい。

指示　かたつむりがスタートします。よーい、スタート。

５、気に入った絵を選ぶ。

「２つお願いがあります。１つは、描いた絵に名前を書いて下さい。２つめは、今まで自分が描いた絵の中でこれが１番気に入ったなというのを１つ選んで下さい。選びましたか。選んだら、絵のはじの方に○を書いておきなさい。どれにしようか悩んでいる人は、どれにしようかな、ぽんぽんぽん。それでいいんです。」