奈良 済美地区社会福祉協議会
第454回

2010年8月のご案内

秋立ちぬの季節とはいえ、まだまだ暑気去り難く、つい冷気に身を任せたくなりますが、思いきってご参加下さい。一汗するのも心地よいものです。今月は万葉の香残る櫟本界隈を歩きます。

日 時

8月22日(日)JR奈良駅東側バスA番乗場8時50分集合

コース

JR奈良駅前9:02発=バス(紀寺住宅前・紀寺南方町経由)=森本…歩く…和珥下伝承知道…和珥座赤阪比古神社…鬼子母神社…影姫歌碑…和邇下神社…柿本寺跡…在原神社(在原寺跡)…馬出の馬繋…大阪府奈良警察署櫟本分署跡…楢神社…高良神社(長寺跡)…かぼちゃ薬師…白川橋(バス停)=バス(奈良行)=奈良

歩行距離

約4km

費用

(運賃)合計770円
奈良〜森本(バス)380円  白川橋〜奈良(バス)390円
※老春手帳ご持参下さい。(往復バス運賃 200円)

 

弁当・飲水ご持参下さい 食堂売店ありません。



和珥下伝承知道
(わにしもでんしょうちみち)

日本最古の歴史書「古事記」に第1代神武天皇が再々通られた道との記録がある。又、1,500年前第25代武烈天皇記にも幾度も出て来る古代の道。

和珥座赤阪比古神社
(わににますあかさかひこ)

和爾氏の祖、第7代孝霊天皇の皇子天足彦国押人命(あまたりひこくにおしひとのみこと)を祀る、和爾氏は飛鳥・藤原・平城・平安時代栄えた曽我・葛城氏と並ぶ三大豪族の一つ、大和時代9代開化・15代応神・18代反正・21代雄略・24代仁賢・26代継体・29代欽明・30代敏達と8代の天皇の后の出であった。地元の人達は阿田賀田須(あだがくす)命(野見の宿禰)と市杵島媛命を祭神という。
鬼子母神社
印度の神、人の子を捕り我子に食させた。仏に自分の子一人を隠され、子供を思う親の心を知り改心して仏教に帰依し安産と幼児を護る神となった。周囲に石榴(ざくろ)の木が多くある。人の肉の味に似ているので神が鬼子母神に与えたのが由来となった。
影姫歌碑
飛鳥時代の悲恋物語として日本書紀のこの歌がある。影姫は物部氏の娘、第25代武烈天皇の皇子が影姫に云い寄った、影姫は平群(へぐり)鮪という恋人のあることから断った。皇子は家臣に命じ鮪を殺そうとしたので鮪は山辺の道を北山(平城山・ならやま)へ逃げたが殺害され姫はそれを知って泣きながら天野の石上(いそのかみ)から山辺の道を去り平城山に墓を造り水と飯(いい)を供えた。その影姫の様を歌った歌碑がある。
和邇下(わにしも)神社
大己貴(おおなむち)命(大国主)父素盞嗚(すさのお)命とその妻櫛稲田(くしなだ)姫命を若宮社には事代主(ことしろぬし)を祀る。
柿本寺(しほんじ)跡
万葉歌人・柿本人麿の建立、室町時代、現在の櫟本小学校西側に移設、明治に廃寺となった。江戸時代、大寺として隆盛し、多くの高僧が出たこと奈良時代の記録にある。
(歌碑)この辺りが柿本神社の在った所、柿本明神といわれ寺と共に移建された。
人麿=火止ると読んで防火の神、又人生ると読んで安産の神として信仰されている。
在原神社(在原寺跡)
平安時代の歌人、平城天皇の孫・在原業平(ありはらのかねひら)と父阿保(あぼ)親王を祀る。業平は紀の有常の女(むすめ)と居を構えた所で妻がありながら河内高安の梅野という女に出会ってから毎夜ここから高安に通った。今も業平道又その道に各所に井戸があって「業平の姿見の井戸」として残っている。業平は伊勢物語のモデルとも又作者とも云う。(能=筒井筒)井戸及び枠がある。本殿は紀州公の寄進、芭蕉の句碑がある。
馬出(うまで)の馬繋(うまつなぎ)
上街道を東にそれた所に江戸時代繁栄したこの地、当時の馬繋の跡がある。
大阪府奈良警察署櫟本分署跡 天理教教祖・中山ミキ投獄の所跡が保存されている。
楢神社(楢明神) 五十狭芹彦(いそせりひこ)命を祭神とする。第7代 孝霊天皇々孫、奈良時代祭祀、本殿春日神社払い下げの社、子供の神として願掛けをして生まれた子に「楢」の一字を賜る。150年前8代目市川団十郎奉納の三つ重紋章の井筒がある。県下2番目を誇る大きい神功皇后絵の絵馬がある。
高良(こうら)神社(長(おさ)寺跡) 高良玉垂明神を祀る。伊弉諾(いざなぎ)尊の子供(大阪住吉社祭神)。長寺は白鳳期(飛鳥時代)1,350年前の建立で大寺で文久時代は興福寺の末寺、薬師堂に薬師如来と阿弥陀如来が安置されている。
かぼちゃ薬師(堂) 隣接の興願寺の脇侍堂、興福寺の所領であったが江戸時代中頃300年前寺は全焼したのでこの薬師堂創建は詳でないが鎌倉中期と考えられるとある。現建物は平成21年建築、本尊薬師瑠璃光(るりこう)如来、脇仏は役行者と弘法大師、昔、癪(しゃく)で苦しんでいた人が「百日参り」の願をかけ治ったお礼に「かぼちゃ」を供えたのが始め。それ以来かぼちゃが供えられ「かぼちゃ薬師」と呼ばれるようになった。

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