太陽の警察リプレイ「血塗られた百万円、父と娘」(後編)深まる疑惑GM 覆面パトカーで、君たちはパリジャンへ乗り付けた。キキーッ、バタンって。なぜか急ブレーキ(笑)。パリジャンはモダンなパリ風の建物だ。中ではエリック・サティのピアノ曲が何とも言えない雰囲気を醸し出しているよ。GM/店員 「いらっしゃいませ」 タカさん 「こういう者だが・・・」って、警察手帳って便利だな(笑)。 ルガー そうですね。 タカさん 「三日前の八時ごろに来たお客について・・・」 GM それじゃ、抽象的過ぎるよ。 ルガー (タカさんに代わって)「あの~、三日前に亡くなった水谷総一朗さんがこのお店に来たはずなんですが、覚えてますか?」 GM/店員 「ああ、そういえば来てましたね。若い男の人と一緒で、すごい剣幕でした。娘がどうとかと言い争っていましたね。あんまり大きな声を出されるので、本当にビックリしましたよ」 ルガー 「その水谷さんは何時ごろまでここにいましたか?」 GM/店員 「確か、九時ごろまでいたと思います。ああ・・・そういえば、誰かは分からないんですが、言い争っている二人の様子を窺っている人がいました」 ルガー (副社長の写真を見せて)「それは、この人じゃないですか?」 GM/店員 「あ、この人です。この人に間違いありません!」 タカさん 「怪し~い!」 ルガー 「こうなれば、長谷建設へ行くしかありませんね」
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長谷建設に到着した君たちは応接室に案内される。案内してくれた事務の女性から貴重な情報を得ることができるよ。副社長についての良くない噂だね。社長の座について二人が争っていたとか、会社の金を使い込んでいたとかね。
事件の真相GM さて、副社長は連行されて、取調室のシーンだ。ルガー 「タカさん、どうぞ」 タカさん 「さあ、吐け!!」(笑) GM 沈黙。 ルガー 「もう一度お聞きしますが、あなたはあの日の九時頃、どこにいましたか?」 GM 「・・・家にいました」と、答えた副社長はちょっと怯えた様子だね。 ルガー タカさんの顔が怖かったんですね(笑)。 タカさん そういえば、サングラスをかけてたんだよね。「水谷社長を刺したのはお前だろう?」 GM 沈黙。 タカさん 今、何時ごろだっけ? GM 夜の八時頃だよ。 タカさん 「晩メシはまだなんだろう? カツ丼を食わしてやる」(笑) GM カツ丼を食べる副社長。けれども、彼は黙したままだね。 タカさん 「吐けば帰れるんだぞ」 ルガー 「脅しはダメですよ」 タカさん む~。 ルガー あと一息なんだけどな~。 タカさん 「そうかわかったぞ」は使えないからな。 ルガー 何か、俺の「無限銃弾」って役に立たないんじゃ(笑)。 GM 今回はね。しかし、次回で明らかに。 タカさん え? 第二話ってあるの? GM (反響次第では)あるかもね。 タカさん さて、どうしよう? ルガー 副社長の奥さんに(副社長が)何時に帰ったか聞いてみます。 GM じゃあ、電話で聞いてみるということで。 ルガー プルルルルル、プルルルルル(呼び出し音)。 GM 「はい、長田です」と、奥さんのようだね。 ルガー 「長谷建設の副社長の長田さんのお宅ですよね?」 GM/長田夫人 「はい」 ルガー 「警察の者ですが、お宅の御主人は三日前、何時頃にお帰りになられましたか?」 GM/長田夫人 「ええっと三日前でしたら、あの日は主人、帰りが遅くて・・・確か11時頃だと思います」 ルガー 「その時、何か変わったことはありませんでしたか?」 タカさん 怪しさ大爆発だな(笑)。 GM/長田夫人 「そういえば、何か様子が変でしたね」 ルガー 「服に赤い染みがついていたとか・・・」 GM そんなこと言っちゃっていいの?(笑) ルガー 聞いちゃまずい! まずい、まずい、まずい! 「じゃあ、どうもありがとうございました」と言って電話を切る。 「タカさ~ん、そいつは11時ごろ家に帰ってます!」 GM それを聞いた副社長はビクッと反応する。 ルガー さあ、頑張れ。タカさん、あと一息だ。 タカさん 「さあ、もうお前が犯人だ」(笑) ルガー ひどい、それはひどすぎる。・・・あと一息なのに~。何かないかな~。 タカさん 「九時に家に帰ったのはウソだろう?」 ルガー (タカさんに代わって)「九時に帰ったのはウソだろう!! お前は九時半頃、新宿中央公園で水谷社長と会っていたんじゃないのか!!」 GM/長田 「そ、それは・・・」 ルガー 「そして、お前は社長の座を取らんが為に、社長を殺したんだろ!!」 GM/長田 「・・・すいません」 タカさん 「決まったか」 GM ここからが面白いところなんだよ。さて、BGMが変わって副社長の回想シーンが始まるよ。若い頃の水谷総一朗と長田雄二が中心になって設立した、創成期の頃の長谷建設の場面が映る。ちなみに、「長谷建設」の「長」は長田雄二の長、「谷」は水谷総一朗の谷の二文字から取ったんだよ。 ルガー そうだったのか。 GM その長谷建設がどんどん大きくなって、ついにビル一つを構える大企業へと成長した。その後、水谷が社長、長田が副社長になったわけだが、その頃から両者の確執が始まるんだよね。そして、長田には愛人がいるんだけど、彼女のために彼は多くの金をつぎ込み、ついには会社の金に手をつけた。それを水谷に発見され、長田は他の人には黙っていてくれと水谷に懇願するが、彼はこの事実を公表すると言って聞かなかった。・・・追い詰められた末に彼は、水谷総一朗の殺害を決意する! 場面が変わり、あの日の新宿中央公園。水谷は沢村に投げ飛ばされて頭をぶつけた。 しかし、彼はまだ死んではいなかった。 殺害の機会を窺っていた長田は、水谷がまだ死んでいないことに気付き、近くの茂みから現われると、水谷と対峙する。その手には既にナイフが握られているんだ。やっとのことで立ち上がった水谷は、長田を見て「ま、まさか、おまえ!?」という呟きを漏らす。その一瞬後、長田の手にしたナイフは水谷の身体に突き刺さっていた。声にならない悲鳴をあげ、手にしていた百万円で無意識のうちに傷口を押さえようとするが、出血は止まらない。水谷はそのまま帰らぬ人になってしまった・・・。 ここで《推理》チェックを通常でやってみて。成功すると、今の回想シーンの内容を全て理解するよ。 ルガー 成功。 タカさん 失敗。 GM/長田 「最初は殺すつもりなんかなかったんだ。しかし、水谷があれを公表すると言って聞かなかったんだ・・・」 ルガー 「まあ、カツ丼でも食えや・・・」
エンディングGM 事件が解決して一息ついている君たちのところに、沢村貴博と水谷佳代子(水谷社長の娘)がやって来る。二人は「僕たち結婚するんです」と言うね。タカさん 「逮捕する!」(笑) ルガー 「おやめなさいって、だから」 GM 実は、水谷社長の母親は、名前は千尋(ちひろ)って言うんだけど、この結婚に賛成だったんだよね。父親が認めなかっただけで・・・。 タカさん しかし、邪魔な父親も消えて、良かった、良かった(笑)。 ルガー ひどい言い方するね。 GM そんなこと言うの? タカさん 言わないって。腹の中ではそう思っているんだよ。 GM 結婚式には、是非、来てください」って、二人は言うね。 ルガー 「ああ、行くよ」 GM そしてスタッフロールが流れはじめる。
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さて、結婚式の場面だ。純白のウェディングドレスに身を包んだ佳代子と、真っ白なスーツを着た貴博が沢山の人の祝福を受けている。もちろん、その中に君たちの姿もあるね。 終◆この物語はフィクションであり、従って登場した人物、団体その他の名称は架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。 [太陽の警察リプレイメインページ] [アドベンチャラーズ・ホームページ] |