美しき誘惑、罠に堕ちた刑事(後編)





罠に墜とした刑事

GM はい、翌朝になった。
ルガー ボスに、「今日はそのまま捜査にでます」と言っといて、タカさんの家へ向かいます。ガンガンガンガン!(思いっきりドアを叩く音)
タカさん あ~、眠いよ~(笑)。
ルガー ガンガンガン!
タカさん 出るよ。
ルガー なんだ、出なかったらカチャっとやろうと思ったのに(多分、拳銃でドアを撃ち抜こうとでも思ったんだろうね)。
タカさん 「あなたを連行します」とか言って(笑)。
GM チャラチャ~ン♪(笑)
タカさん・ルガー またオープニングだ(笑)。
ルガー 「タカさん、昨日の夢なんか見てないで下さい」(笑)
タカさん 「ちょっと待ってくれ」と言って、着替えてきたよ。
ルガー 「タカさん、今日はどこへ行きましょうか?」
タカさん そうだ、昨日のボスの電話の話をする。
ルガー 「はい、分かりました」
タカさん 「という訳で、今日は長谷建設へ行ってみよう」
ルガー 「ええ」
 ところで、今は誰が社長をやっているんですかね?
GM 今の社長の名前は、嶺石隆二。
ルガー 全然知らない人だなあ。
GM 実は常務取締から昇進したんだよ。社長と副社長がいなくなったからね。
ルガー 一気に2ランクアップかあ。
GM はい、そうこうしているうちに長谷建設へ到着。
タカさん じゃ、とりあえず受付へ行く。
GM 受付嬢がいるね。「いらっしゃいませ、どのような御……、御……」
 彼女だよ。堂々と働いてるよ(笑)。
タカさん 「あんたに御用がある」(笑)
GM/千堂 「私はありません」
タカさん 「嘘をつけ!!」(また始まったタカさんモード)
ルガー えぇ~? それは嘘じゃないと思う(笑)。
タカさん (無視して)「あんたが俺のサングラスと警察手帳を持って行ったんだろ!」
GM こんなところでそういう事を言うの?
タカさん と、小さい声で(笑)。
ルガー 第一、そんな事をバラしちゃったら、恥ずかしいですよ(笑)。
タカさん 「では、ちょっと来てもらおうか」
ルガー タカさんの好きな連行モードだよ(笑)。
GM 「じゃ、少し待ってて下さい」と言って、彼女は一旦姿を消す。
タカさん 逃げないかな?
GM いや、しばらくするとまた出てくるよ。で、長谷建設の外には、緑の広場のような休めるスペースがあって、そこを3人が歩いている。
タカさん 「いい天気ですねえ」とか言ったりして(笑)。では、話モードに突入しよう。
GM どうぞ。
タカさん 「一昨日、あんたはライラックに来たよな?」
GM/千堂 「ええ」
タカさん 「そして、俺の隣で飲んでいたよな?」
GM/千堂 「ええ」
タカさん 「それからビールに眠り薬を入れ、俺が寝ている間にサングラスと警察手帳を奪ったんだろ?」
GM/千堂 「はい」
タカさん はい……(笑)。
GM/千堂 「確かにやりました」
タカさん えらく素直に認めるなあ(笑)。「……そしてその後、キャバクラ『メルヘン』の前を通り……」
GM そんな事まで言うの?(笑)
タカさん 言うよ(笑)。
ルガー (気付いたように)あれ、そういえばあの喫茶店の名前は何でしたっけ?
GM 『ルノワール』だよ。
タカさん 「喫茶店『ルノワール』に入って、一服……したと!」(台詞につまっている)
ルガー (笑)
タカさん 「そしてその後、どこ行った?」(笑)
ルガー タカさんの日本語、変~(笑)。
GM 彼女はサングラスと警察手帳を盗んだ事については、「軽い気持ちでやったんです」と言うよ。まあ、罪の意識が無いような口ぶりだね。
タカさん 「何で取ったんだ?」
GM/千堂 「お金になるから」
タカさん 「何で金になるんだ?」
ルガー 「それは、必要な人がいるんですよ」
タカさん 「では、誰に渡したんだ?」
GM/千堂 「知らない」(笑)
ルガー (脅すように)「タカさん、この人は警察手帳を盗んだ罪がありますから、署まで連れて行きましょうか?」
タカさん (ニヤリとして)「その件を黙っててやってもいいぞ」
GM・ルガー !?(驚いている)
GM な、何かタカさん、勝手な事をやろうとしてるよ(笑)。
タカさん 「ははは……」(笑っている)
GM タカさんも偉くなったもんだねえ。27歳のくせに(ぶちぶち)。
タカさん 「これは俺の事件だ」(笑)
GM しかも役無しのくせに(ぶちぶち)
タカさん 「ははは……」(笑っている)
GM まあ、「それは本当ですか?」と彼女は言うだろうなあ(笑)。「まだここを辞めるわけにはいかないの」
タカさん 「そうだろう。これは取引だ」
ルガー 「うわぁ~、それってやっていいのかなあ~?」(笑)
GM ダメだと思うな(笑)。
タカさん もちろん!(笑) 「で、話を聞きたいんだけど……」
GM/千堂 「渡した相手の名は、久住克之」
タカさん・ルガー (メモしている)
ルガー 「で、その人の顔は分かりますかね?」
GM サングラスをかけている。(タカさんを指して)「あなたにそっくりです」と言うよ。
タカさん やっぱり。そいつが(三輪愛子を)殺ったんだ。
ルガー 「……さあ、それじゃあ(署まで)連れていこうかなあ」(笑)
GM/千堂 「えっ? 裏切るんですか!?」
ルガー 「いや、私はそんな取引はしていない」(笑)
GM うわ~(笑)。
タカさん 黙る(笑)。
ルガー いや、でも悪い事をしているんだから……。タカさんも。もう一回捕まります?(笑)
タカさん まあ、一回も二回も同じだけどな(笑)。
ルガー あっ、そうだ。今の取引は、一般人と一般人(民間人)のものだから、警察は関係ない(笑)。でも、盗んでもすぐに見つかったし、すぐ出られるよ、すぐ。
GM でも警察の物を盗むとね~(笑)。
ルガー では連れて行きます。タカさんは久住を探して下さい、すぐに追いかけますから。
GM あ~、連れてかれちゃったよ(笑)。
タカさん 「悪く思うなよ」(笑)
一同 (爆笑)
GM 何を言ってるんだかって感じだよ~(爆笑)。
タカさん 「これが警察だ」(笑)
GM これだから警察は嫌われるんだよね(笑)。
ルガー え~、でも俺のやった事は正しいですよ。
GM タカさんがいけないんだよ、サギだよサギ。彼女がもし訴えたら……。
ルガー (楽しそうに)どうなるのかな~?(笑)
タカさん (白々しく)そんな事は、私の関知するところではありません。
ルガー (笑)
GM 政治家のような台詞だな(笑)。


事件の真相

ルガー 今は、タカさんしかいないんだから頑張って下さいよ。
タカさん まだ相手の名前しか分からないからな。まあ、この事はルガーがボスに伝えてくれるだろう。
GM うん。
タカさん (気付いたように)あ、聞き込みしようにも警察手帳がない(笑)。
ルガー タカさん~、貧弱になってる~(笑)。
GM 怪しい男だもんね(笑)。そう言えば、サングラスもなくてすっぴんなんだ。
タカさん じゃあ、サングラスを買いに行こう。
GM では、眼鏡屋。
タカさん 「いいサングラスない?」
GM 3万円。『ジェニファー』並の高級品だ。
タカさん 買おう。
ルガー うわ~、買っちゃってる(笑)。
タカさん 名前は『エリザベート』に決定!!
ルガー で、『ジェニファー』が帰って来たら、「あっ、タカさん。そんな女と浮気してたのね!」とか言って(笑)。
GM いや、二股かけるんだよ。さすがタカさん(笑)。
タカさん はぁ? 何でそうなるの?(笑)
ルガー (笑いが止まらない)
タカさん 何て言うんだろうね~、あらぬ疑いをよくかけられるような(笑)。
ルガー いや、今のは疑いじゃないと思う(笑)。
GM さあ、眼鏡屋を出たタカさんはどうする?
タカさん 所在なげに歩いている。
ルガー プルルルルッ、プルルルルッ。タカさんの携帯に電話をかける。
タカさん じゃあ、取る。面倒臭そうな顔で(笑)。
ルガー 「もしもし、ルガーです。タカさん、今、どこにいるんですか?」
タカさん 「知らず知らずのうちに歌舞伎町の方へ歩いている」(笑)
ルガー 「それでは、すぐにそちらへ向かいますので待っていて下さい」と言って、すぐに行く。
タカさん 待ってる(笑)。
ルガー で、タカさんを拾って車に乗っけてと。「どうします、これから? 一応ボスには久住克之という男を調べるように頼んでおきましたけど」
タカさん 「探す」
ルガー 「タカさんと同じ身長で、タカさんに似た人をですか?」(笑)
タカさん 「うん」(笑)
GM そんな事を話していると、「あっ」という声が上がって、何者かがこちらへ近づいて来る。彼らは新宿中央署の刑事だね。「お前は謹慎中じゃなかったのか!」と言ってくるよ。
ルガー 謹慎中って、(外に)出ちゃいけないって決まっているのかな?
GM 当たりまえでしょ。
タカさん (少し考えて)「いや、ちょっとおやつを買いに行こうかと思って」(笑)
GM/刑事 「何で歌舞伎町になんかいるんだよ?」
タカさん 「いや、すいませんすいません。すぐ帰りますので、さよなら~」
GM ……刑事達と別れた。
タカさん 「さあ、捜査を続けるぞ!」(笑)
ルガー 「うまいですね」 関心してる(笑)。
GM 携帯が鳴る。プルルルルッ、プルルルルッ。
タカさん 活用してるな(笑)。
ルガー どっち?
GM ルガーの方。
ルガー 「はい、ルガーですけど」
GM 「至急署まで戻ってきてくれ、知らせたい事がある」と、ボスからだね。
ルガー 「はい、分かりました」 カチャッ。
GM キキーッ、バタン! と急ブレーキで到着(笑)。
ルガー そうすると、タカさんは後部シートで寝ころんでいたから、ガタンと下に落ちた(笑)。
GM 頭をぶつけるね(笑)。
タカさん いて~、何でこういうシーンばっかりなの?
ルガー (笑)

GM さて、「タカ、ルガー。よく聞け」とボス。
ルガー タカさん、謹慎中なのにもう普通の活動してる~(笑)。
タカさん だから、ボスがやれって言ったんだよ(笑)。
GM/ボス 「まずいな……」
ルガー 「何でしょうか?」
GM/ボス 「奴の正体が分かった。稲村会の幹部だ」
ルガー (笑) 「また稲村会だよ~」
GM/ボス 「鉄砲玉と呼ばれているらしい」
ルガー 「鉄砲玉の克之」(笑)。
タカさん 「鉄砲のカツ」(笑)。
ルガー 『鉄カツ』(笑)。
タカさん 麺タツ(麺の達人)じゃないんだから(笑)。
GM/ボス 「奴がむこうにいる限り、こっちから手出しはできんなあ」
タカさん 「なぜ?」
GM 上層部から手を出すなというお達しが出ているんだそうだ。本庁の所管ということだろうね。
タカさん 「なんで俺を陥れるような事をやったんだろう?」
GM/ボス 「それは、やはり……」
ルガー (遮って)「分かった、前の恨みだ」(笑)
GM/ボス 「そうだろうな。なんせ俺たちは稲村会の組員を逮捕している。奴らが復讐に出てきてもおかしくはない」
タカさん 「では、三輪愛子は何で殺されたんでしょうか?」
ルガー 「だからぁ」
タカさん 「見せしめ?」
一同 (沈黙)
ルガー 「つまり三輪愛子じゃなくてもいいから、タカさんの周りの人を使って、タカさんを犯人にしようというのが相手の企みなんですよ」
GM/ボス 「そして、内部崩壊を起こさせようとしていたのだろう」
タカさん 「許せん!」
ルガー 「ものは誰でもよかったんですよ。だから俺でもよかったんだろうし」
GM/ボス 「まあ偶然、女好きのお前が選ばれたって訳だ」
タカさん 「弱点が多いから」(笑)
GM/ボス 「ホテルという密室の空間で、これほどいい方法はなかったろう」
タカさん 怒りに目が燃える。ごごごご……。
ルガー 「しかし、どうしましょうかねえ、久住を。第二、第三の事件を起こさせるわけにはいかないし……」
タカさん 「今度はルガーを陥れようとするだろう」
ルガー 「俺ですかぁ?」
タカさん 「いや、同じパターンでは来ないな、きっと」(笑)
GM 最終話へ続く!!
タカさん・ルガー !?

CAST

刈山貴志
春日秀憲
太田光則(以下、NPC)
原田大介
川嶋 圭
水沢一朗
岸川優二
弓長 幸
三輪愛子
千堂沙樹
酒井順一
川崎 良
権藤 辰
ドリーマーの支配人
マンションの管理人
ライラックの入っているビルの警備員
江藤仁志
パリジャンの店員
鑑識課の警官
三輪愛子の遺族の方々
ライラックの同僚
メルヘンの呼び込みの人
ルノワールの店員

久住克之

楠木 霞

太陽の警察リプレイ第四話
美しき誘惑、罠に堕ちた刑事〔完〕

 この物語はフィクションであり、従って登場した人物、団体その他の名称は架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。



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