その夜、進は夢を見た……

   懐かしい海…… 少年に戻った進が砂浜を走っている
   向こうでは母が笑顔でこっちを向いて立っている
   進は走る、どんどん走る……

   遠くに立っていた母の姿がだんだんと近づいてきた
   そして……とうとう、母の元にたどりつく

   母は両手を広げた
   進は、母のその胸に飛び込んで、おもいきり抱きしめた

     ――か・あ・さ・ん……

   母の顔はいつしか雪の顔になっていく……やさしい笑顔

     ――ゆ……き……

 進は夢の中で……とても幸せだった……

− F i n −

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(背景:ゆんPhoto Gallery:Photo by (c)Tomoyuki.U )