このまえ学校のホームルームで自分の持ってるものを書きなさいとあったのでHPと書いた。
しかし、事もあろうか隣の友人がこう言い放ったのだ。
「おい、おまえHP(ヒットポイント)っておまえマジで言ってるの?」
IT革命をインターネット革命というくせににインターネットのことは少しも知らない馬鹿な友人だ。
しかも、インターネット革命ではない。
さらに、それを聞きつけたクラスのリーダー的存在の女子(この子は女ジャイアン見たいな感じ)が
「何々?あんたHP(ヒットポイント)どのぐらいなの?ははははは……。」
と、馬鹿にしながら聞いてきた。
俺はこのとき思った、「のび太はいつもこんな思いをしてたのか」と。
そして,クラス中が笑いの渦に巻き込まれた。このクラスはいわば、彼女のクラスといっても過言ではないので笑わなければ「のび太のくせに生意気だぞ」と同義の言葉を浴びせられ、のび太のようになってしまう。
「はははは、MP(マジックポイント)はないの?何、職業は何?」
あろうことか、その女は僕を笑い者にしただけではあき足らず、更なる笑いを僕に求めてきた。
クラスの笑いが治まりなぜか僕の職業の答えを期待するのです。
このとき僕の頭の中では、笑いを取るかとぼけるかで考えていました。
しかし、ジャイアンのことだから職業を戦士や魔法使いなどと言うとたぶん
「じゃあ、やってみてよ」
このような激しい言葉が来るはずと予測し無難な方向でという考えでまとまった。
「が、学生?」
少し語尾を上げて疑問系に小さな声で言うと
シーン
誰も笑わないどころか、俺を見る眼が冷たい。まるでいつもの俺を見る目である。
「あーあ、意外とつまらなかったな」
そんな女子の声が聞こえて来る。
「学生じゃないのか?俺の職業は。なんだよ、戦士とか勇者ですとか言って欲しかったのか?HP(ヒットポイント)というほうが恥ずかしいんじゃい。それに、おまえらなんでおれがHP(ヒットポイント)があってスライムよりは高いですとか主張しなきゃならねんだ」
ちょうどそのときはドラクエセブンがはやり始めたときだった。
でも、ドラクエがはやってなくても言われるんだろうなぁと思いつつクラスを出ました。
HPと書くとこれを見ている人はホームページのことだろうと思うだろう。ひょっとしたら、僕のような経験を会社や学校でしてる人がいるかもしれない。
だから、ホームページをHPと略すのはやめよう。 |