どんな症状が出る?

定義は後述 させていただきます。まずは分かりやすいように

私が実際に体験した DIDに関連する症状を説明したいと思います。



* 解離症状 *
普段 何気なく ボーっとすることは誰にでも経験あることですよね。 
解離というのは [意識、記憶、同一性、又は環境の知覚といった通常は統合されている機能の破綻] という定義があります。
しかし すべての解離が 病的な性質をもっているわけではなく、
簡単に言うと 「ある意識状態」から「別の意識状態」に、無意識に移行して、普段の自分と違う心理・意識状態になること です。

*病的な部分を含まない解離の例*

・空をみつめて時間の経過も気付かない。
・テレビや映画に没頭しすぎて周囲に気付かない。
・ぼーっとしていて時間の経過に気付かない。
・考え事をしていて話しかけられても気付かない。

*病的である解離の例*

・行動した形跡があるのに記憶が無い。
・まるで自分に起きていることが夢のようでとても現実だとは思えない。
・気付けば知らない場所にいるが、どうやってここまで来たのか記憶が無い。
・(自傷行為を含み)身体的な痛みを感じない。(痛覚における解離)
・自分の身に起こっている事が他人事のようにしか感じられない。(離人感)


解離は日常的で非病的な現象から、

重症で病的な現象までの連続体であると考えられています。



実際に主治医から言われたのですが 障害の治療というのは「日常生活に支障が出るかどうか」が 重要みたいです。
全ての解離(症状)が 障害というわけでは、ありません。

テレビに夢中になっていて 名前を呼ばれたのに気がつかなかった(解離した)からといって 生活に支障はでないですよね。

しかし 解離性同一性障害において 重度に生活に支障を与える点も、また 「解離による記憶の健忘」といった部分なのです。



▼私が日常で感じる解離症状は…

・映画やテレビなどに没頭しすぎて 時間の経過や周りに目が向かない。終わったあとも意識が朦朧としている。
・人と話をしていたりする時に 自分が会話しているという認識がなくなる。自分が自分でないように思える。
・自分の体を傷つけてしまう時など 追い詰められた瞬間に痛みを感じなくなるときがある。
*頭の中の声や姿を 聞いたり見たりする時がある。(人格からの話しかけに 気がつく瞬間というのは解離状態)
・空想の世界に入り込んで 現実との区別がつかなくなる。
*人格交代。無理矢理の交代だと ひどい頭痛と 高い山に登った時に感じるような眩暈などが起きます。


▼解離後の現象として
・記憶していることが 夢なのか現実に起きたことなのか 区別が全然つかなくなる。
*移動したり会話したりしていた形跡があっても それをまったく覚えていない。人生の重要な出来事すら覚えていない。
*自分の知らない人が 自分を別の名前として呼んで 話しかけてくる。
*自分に買った覚えのない品物を見つける。値札付きのまま 鞄の中に素で入っていた時もあった。
*ある場所にいて 自分がどうやってそこへ来たのか まったく覚えていない。


*印はDIDと関係の深い解離症状です。


私や他人格のタイミング、相性などによって  稀に 記憶の共有をできる時があります。
実際に表に出ている人は一人ですが その人と「手をつなぐ」ことによって(私たち独自の呼び方になってしまいますが)
その人の視線での景色や 外の音などを感じることができます。
けれど それが どんな時に可能なのか分からないし コントロールもできないので 私にとっては本当に稀な出来事です。
人格によっては 自分の意思でできる人などもいるそうです。



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