ミニトレ・レストア記 |
突如レストアに目覚めてしまったリーダーがバイクを手に入れてレストアを完成させるまでの物語である。 なお、レストアに目覚めるにあたり、悪友さんの多大な影響があったことは否定しませんよ。 さあ、無事にレストアが完成するのでしょうか・・・・? |
しばらくバイクから離れた日々が続いたが、足の調子が良くなってくるにしたがいバイクに非常に乗りたくなってきた。 しかし、寒くなっていることもあり無理してF−650GSに乗るのも躊躇っている事を悪友さんに話したら貴重なアドバイスをいただいた。(悪魔のささやきとも言うが・・・) 「寒い時期にバイク乗って再度の怪我をしたらシャレにならないから、F−650GSの復活は春まで待って、足ならし用にミニバイクにでも直して乗っていたら? レストアする場所は悪友軍団の倉庫があるからそこで整備すれば雨に打たれることも無いので思いっきりいじれるよ。」 なんと、甘美なアドバイスであろう。レストアするためのスペースが無料で手に入る上に、コンプレッサーも使用でるのでエアーツールが使える環境が整うではないか! こんなにおいしい話はほおって置く手はないと、レストアをする決心を固め、私のレストア記が始まることになった。 |
さて、ミニバイクをレストアする事に決めたら次はバイク選定である。 またまた、悪友さんに相談したところ「ヤフオクで部品取車(欠品の少ない物)をゲットすれば安いバイクが手に入るよ」。 「バイクは一緒にトラックで取りに行けばいいじゃないか。」 う〜む。良い考えだと納得してしまうあたり、悪友さんの術中に嵌っているのだろうか? 結局、ヤフオクでGT80をゲットした。 |
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落札したバイクを悪友さんのトラックで厚木まで取りに行った。 写真で見ると結構綺麗そうに見れるがだいぶ錆はあり、汚れも多かった。 どう見ても長期間、屋外で保存されていたバイクだ。 キーが無いのでエンジンがかかるかも不明だ。 レストアが大変そうな(楽しそうな)バイクであった。 |
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悪友軍団の倉庫に持ってきて各部の点検に入る。 まず、キーは無いがシートロック等全て同じキー番号なのには安心した。 タンクは中の錆は少しだけなのでタンククリーナーの処理で大丈夫そうだ。 なぜ、キーが無いのにタンクが空いたのかって? 簡単です。ミニトレのタンクキャップはカギが無いので開くのです。 タンクの外側、フロントフォーク、エンジン、フレーム、スイングアーム、マフラーと全てで錆取りが必要みたいだ。 とりあえず洗車をして、ヘッドライト・メーター・前ウインカーを自宅で磨くために取り外し、洗車をした完了した所で今日の作業は終了。 キーが無いとシートが開かずに、ばらせないので次回までにキーを作って次の作業に取り掛かることにする。 |
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今回は作業環境の整備でほとんど終わってしまった。 悪友さんの優しい言葉に大いに甘え。 また、内容の拡大解釈を積極的に行った結果、悪友軍団の倉庫をマイガレージ化する計画の青写真は出来上がった。 悪友さんが仕事のため夕方まではここへ来ないことが判明したので、今日がマイガレージ化計画の決行日となった。 マイガレージとするのに必要なものを自宅から車に山のように積んで、Let GO! 悪戦苦闘の末についに完成したマイガレージだ! あまりの素晴らしい出来にリーダーは大満足!!(トレビアン) 素晴らしい出来に、悪友さんもきっと喜んでくれるだろうと思う。 |
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マイガレージも完成したところで、作成したキーにて各部のチェックをおこなう。 メインキーよし、ハンドルロックよし、ヘルメットホルダーよし、シートロックよし。 このバイクのメインキーにより各ロック部分が稼動するのは何年ぶりなのだろうと、ふと思ってしまった。 あとは、ヤフオクで落札した程度の良いホイールセットをゲット。(ホイールは修理ではなく取り替える予定のため) 私が磨いて新品同様としたメーターを持参。(磨けば光るのがうれしかった) 本日の作業はここで終了! 次回はバイクを全バラにする予定。 不足のパーツや使用できないネジなどをチェックしながらの解体作業となりそうだ。 |
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なんとなく、いい感じの写真。 |
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解体途中のミニトレ君。 ツーサイクルOILとギヤOIL排出中。 |
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やっと、全バラが終わった〜。 長年の放置車のためにほとんどのネジが固着しており、またネジ山がつぶれているのも多数あったため取外しに苦労した。(マジに大変だったよ〜) そのような場合に私の使っている便利なアイテムをご紹介しましょう。(これを使っても大変だったんだよ〜) まず、WAKOSの「ラスペネ」(1,500円くらい)をネジに吹きかけてからネジを回せばネジ山のしっかりしたものは大体回ってくれる。(「ラスペネ」は高いけど「5−56」よりは良く効きますよ) それでだめなら、ショックドライバーを併用すれば95%くらいは回るが、残りの5%はネジ山がつぶれてしまっている物なのでこれが大変だよ。 まず、パイプレンチでチャレンジする。(そんなに高い物ではないので一つあると便利!) 挟んで回してみるとけっこう回ってくれる。 しかし、パイプレンチが入らない場所(案外こういう場所のネジがねじ山がつぶれたまま放置されている)などは最後の手段として、タガネとハンマーで対処するしかない。(最後に頼るタガネとハンマーは必需品です) ちなみに、上記の工具類は100円ショップでの購入は控えて、DIYショップで購入しましょう。(なんせ、困った時のアイテムですから、しっかりした物を!!) 上記の作業中でも「ラスペネ」をネジに吹きかけるのを忘れてはいけません。 むしろ、たっぷりと吹きかけましょう。 以上が私の固着ネジ・ネジ山つぶれの対処法です。 今日は長い一日だったが全バラまで作業が進んだので良かった。 次回までに、どのように作業を進めるかを決めておかなければ先に進めなくなるので検討してこなくてはいけないな〜! |
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長い間更新をしていなかったので、レストアをやめてしまったのでは?と思った人もいるのでは! 実は地味なパーツ磨きの日々だったので、更新のネタがあまり無かったための未更新でした。 さて、作業を進めていく上での方針だが、基本としてはノーマルにこだわっていきたいと思っている。 現状のパーツで対処できるものは洗浄・錆取などで対処、欠品等については純正部品にこだわって行きたいと考えている。 |
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長年放置されていたキャブレターの中はドロドロで全ての穴は詰まっていて悲惨な状態だった | |
そこで使用した秘密兵器が「ジェットクリーナー」これは強力な洗剤で原液の中に1日ドブ付けにしておけば右の写真のように綺麗になってしまう。 しかし、あまりに強力なのでアルミパーツは一日以上漬けると少し溶けてくる場合があるので要注意だ。 この洗剤は、ゴムやプラスチックには影響がないとの事なのでレストアの作業を進める上で大体のパーツは、これにドブ付けして洗浄をおこない非常に重宝した。 |
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「ジェットクリーナー」で洗浄したあとは「ラストリムバー」で錆取&防錆処理をおこなった。 ラストリムバーもドブ付けするだけで錆取&防錆処理が出来る優れもので非常に重宝したケミカルだった。 左の写真のパーツ類が錆取後のもので、綺麗に錆が落ちているのが判ると思う。 |
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今回のレストアで使用しているケミカル・グッズを紹介させていただきたい。 色々と使えるものがあると思うので皆さんの参考にしてください。 |
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左上の写真 ラスペネ 錆付いたネジを回しやすくする潤滑剤 CRC−6−66 防錆効果のある潤滑剤(5−56より強力) 右上の写真 スプレー式の剥離剤 こびり付いたカーボンにかけると面白いようにカーボンが取れる! 左下の写真 極薄のゴム手袋 バイクの整備をするのは良いが爪や指紋にオイルが付いてしまい、手が真っ黒になってしまう事はサラリーマンとしてはつらいものがあります。でもこの手袋をすれば汚れが付かないので安心! 右下の写真 「洗剤つきのボンスター」 パーツの汚れ落としやアルミパーツの磨きに重宝します。 |
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再使用するネジ類や小物のパーツ類は「ユニクロメッキ」(亜鉛メッキ)にかけた。 これで当分錆の心配はしないでOK。 私がメッキを依頼したところは5Kgまで3000円だった。 (送料は別だよ) |
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シートはシート生地が破れていたのでシートの張替えを依頼した。 新しいシート生地込みで6000円だった。 (送料は別だよ) |
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ボンスターで磨いたフロントとリアのフェンダー 結構綺麗になったので満足。 |
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フロントフォークのインナーチューブは硬質メッキ(クロムメッキ)での再メッキを依頼した。 新品のようになって戻ってきたが費用もだいぶかかってしまった。 ボトムケースはサンドブラストにかけたら、いい感じでになったので塗装せずにそのまま使用することにする。 |
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錆のひどかったマフラーもサンドブラストをかけて全ての錆を落とした後に、黒の耐熱塗料をスプレー。 これもいい感じになったと思う。 |
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エンジンの処理は、ヘッド部分はサンドブラストのみとする。 シリンダーはサンドブラストで錆落とし後に黒の耐熱塗料をスプレーする。 腰下の部分は左右のカバーを銀スプレーで塗装のみとした。 ここで使用した銀スプレーはアルミ用の物を使用したが、いい感じの色合いがでて満足、満足。 |
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フレーム本体は奮発してウレタン塗料(2,000円)を使用した。 ただ、下地処理に手を抜いたので出来はいまいち。 やっぱり下地処理は大切だと実感、トホホ。 でも、遠めで見るといい感じに見えるから良しとしちゃおう。 スイングアームは150円の銀スプレー(アルミ用のとは違うよ)で塗装。 こちらの銀はアルミ用の銀スプレーより色がケバ過ぎてちょっと・・・という感じ。 サイドカバーは水性の黒スプレーで塗装してみる。 |
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とりあえず、全てのパーツがそろったところをパチリ! 後ろの段ボール箱には注文した純正部品が入っている。 やっと、ここまで来たが、実はタンクがまったく手付かずで残っている。 当面、現行のタンクを使用して、機会があったら交換&再塗装をしようと思っている。 |
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とりあえず、今回で各パーツがそろったので次回からはこのパーツ類を組んでいく。 はたして一台のバイクが出来ますでしょうか? はたまた、組みあがったバイクが無事に動きますでしょうか? 次回以降はどのような結果になるのか、筋書きの無いドラマの始まり・始まりでございます!!! |
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さて、今回からいよいよ組み立てに入るので結構うれしい!。 パーツを綺麗にしていくのも楽しいけど、綺麗なパーツを組み立てていくのはもっと楽しいな。 しかし、組み立て始めると各小物パーツやネジの組み合わせが良くわからず、パーツリストの絵を見ながらの格闘が続くのでした。 |
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ばらした時のチェックで三つ又のベアリングとベアリング受けがだめになっていたので注文していた部品を取り付けたところ。 これの取り付けには、鉄板&鉄パイプを使用してハンマーでひたすら打つべし・打つべし・打つべし、と力技での取付だった。 (専用工具があればもっと簡単に出来るのだが・・・・) 当然、全てのベアリング受けを交換した。結構疲れたよ〜 |
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シリンダーの内側に錆が出ており、出ている錆をどうするか考えた。 ボーリングに出すほどでも無さそうなので、CRC5−56と真鍮製のワイヤーブラシ(使い込んで先が丸くなっている物)で錆を落とすことに決める。 傷をなるべく付けない様に力加減を調整しながら少しずつ錆落しをして、納得できるレベルまで来たので組付けとなった。 シリンダーに出来た細かい傷はプチオイル溜りとなって焼き付を防ぐのに絶大の効果を発揮してくれる事を信じて疑わない私は楽天家? |
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前後のタイヤ・チューブを新品と組み替え、ブレーキの交換等もおこなった。 タイヤ交換時にリムとチューブの間にあるゴムバンドが劣化して伸びきっており再使用が出来なかったのでガムテープを巻いて代用としている。 |
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フレームにエンジンが載ってフロント・リア周りの取付が完了した。 来た時と比べたらとても綺麗になってるので、ちょっとうれしい。 |
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ここで、問題が発覚。 リヤのリムがだいぶ振れている。 スポークの調整をするが、錆で固着しているニップルが多数あり中々うまくいかない! とりあえず、今日の作業はここまでとして、どうするかは来週までに考えることとした。 |
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今回の作業として、前回発覚したリヤの振れ調整をおこなった。 タイヤを外してリムの裏側から「−ドライバ」を使ってスポークを一通り緩め、リムの振れ調整をおこない何とか許容範囲内に収められたのでOKとした。 |
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その後、メーター・電装ケーブル・各ケーブル類の取り付けをおこない今日の作業は終了とした。 | |
帰り際に、テール部を見たところ前の方にモノサスを通す穴があるではないか?? 次回はテール部を通すためにもう一度リヤ周りの分解から始めないといけないことが判り肩を落としながらの帰宅となった。とほほ・・・ |
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今回は、リヤフェンダーの取付から始まり、ついに組みあがりまで出来た。 途中ではフラッシャリレーの不良、結線の間違い、ウインカーの不良等と色々あったが、とにかく組みあがった。 ニュートラルランプ、OILランプ、ウインカー、テールライト等と電装系はOKとなった。 次回は各部にOILを入れて、いよいよエンジン始動の予定だ。 |
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準備万端整った雄姿です | 白煙がほとんど出なくなっています |
地元の役所に行ってナンバーも取得できたので、各部にオイルを入れてエンジンを始動。 全バラ後のエンジン始動なのでガソリンにはオイルを混ぜて混合給油としておいた。 キックを20回くらいであっけなくエンジンが始動する。 クラッチの具合やブレーキの具合を確認しつつ、軍団内でそろそろと動かしてみる。 問題がなさそうなので、近所を音と振動に注意を払いつつ30km/hくらいで走行するも大きな問題はなさそうだと思い、ふとバックミラーを見たところものすごい白煙に驚く。 混合給油をしたうえで、オイルポンプも作動しているので凄い白煙となったみたいだ。 追加のガソリンを入れてオイル分を薄めてさらに試走を進める。 出るスピードもだんだんと上がってきて(最初は50kmくらいしか出なかった)80kmくらいは出るようになり、この頃に白煙もあまり気にならない量にまで減ってきたので本日の試走は終了となった。 |
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本日は悪友軍団のある岩槻から宇都宮の「ろまんちっく村」までのショートツーリングに行くことにした。 出発前に30分ほどかけて各部のネジの増し締めと点検をおこなってからの出発となった。 不安なためは当然のごとく、リュックいっぱいの工具類をもっていった。 1時間に1回は休憩を挟みながら順調に北上していく。 途中でプラグの焼け具合の確認などをしながらのツーリングだったが何の問題も無く「ろまんちっく村」までの往復ができた。 これで一通りのことが終わったので当ページは一旦終了とさせていただく。 長い間ありがとうございました。 また、何かあったら更新しますのでその時はまた付き合ってください。 最後にミニトレ君のインプレッションを!! 小さくて軽いので慣れるまでは不安定で頼りない感じだった。 足つき性は抜群に良いのでそういう意味での安心感はある。 (ちょっとしたオフロードをトコトコ走らせたら面白いかも) エンジンは6000rpmくらいから元気に回りだし振動も増えてくる。 空冷2サイクルの元気な音はとっても良いと思う。 良くも悪くも昔の空冷2サイクルなので乗っていて楽しい! |
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途中の道の駅で | |
ヘルメットと比べるとバイクの小ささがわかりますか | |