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FEMALE.Vol.4
安寿ミラダンスコンサート
2001年9月7、8、9日 天王洲アイル、アートスフィア
2001年9月29、30日 宝塚バウホール
キャスト
安寿ミラ 初音ひかり 田中宗一 かつお
アートスフィア編
ファン歴、13年目にして2回目の観劇宿泊旅行
(1回目はFEMALE.Vol.3の長崎だった)
専業主婦にしてこの喜びは他に替えがたいものがある。
ホテルに泊れる。これだけでも嬉しい。
新幹線に乗れる。これも嬉しい。
ごはん作らんでええ、これも嬉しい。
友だちに『ぜいたくだね』と言われると『うん、ぜいたく』
『恵まれてるね』と言われると『うん、恵まれてる』
否定はしないよ。
ゲットしたい喜びのある幸せ
ヤンさんのファン13年してて一度も飽きたことがない。
365日×13、ヤンさんのことを思わなかった日もない。
これってかなり異常?
ミーハーなんて飽きっぽいもの、って思うけどなんで飽きない?
FEMALEもとうとう4作目となり、3作目が雑誌などで評価されたりして
4作目はプレッシャーだろうなあ〜と勝手に心配なんかしていたが、
そんなの関係なかった。
ヤンさんはまたも素晴らしいステージを見せて下さった。
雑踏の声、足音が聞こえてくると幕が上がり
ダンサ−4人のシルエットが浮かび上がる。
ヤンさんは一目でわかった。
手でリズムを身体は雑踏の中すりぬけて行くようにダンスが始まる。
1ブロック目のジャズだ。
耳に憶えのある曲がチラホラ。あれは確か六甲山ディナーショーで煙草を吸うシーンの曲。
これは退団後初のディナーショー『ジェネスス』の黄色いスーツのダンスの曲、と
脳みそほじくりかえしながら見入っていると
突然、BJ!ブラック・ジャック!の歌が入る。
ハードなイメージにぴったり。
ただし、このBJは白いコートをはおっているんだけどね。
なつめさん(大浦みずきさん)のさよなら公演、『ジャンクション24』のプロローグの
ようだったが、衣装は違ってた。
ジャンクションのは肩に大きなパッドが入っていたし、
肩ヨークにも大きなギャザーが入っていたもの。
舞台には上手、中央、下手と3ケ所に白いプリーツたたんだカーテンが上から下まで降りている。
その中央のカーテンに引っ込んだあと、白いコートを脱いで出て来たヤンさんは
キッチュ!
肩も背中も大きく開いたラメラメフィットのキャミに細いパンツで
『アイ・ガッチャ!』を歌い踊る。
ドスの効いた声、長身の男性ダンサー二人を従えて踊るヤンさんは
まるで姐ごだ、女王さまだ!
女性ダンサーにパスしてヤンさんは次のシーンの準備に中央カーテンに。
黒いカーテンが両サイドから引かれ、カーテン前にライトが落ちる。
「ふっふっふっふっふ・・・・・・みなさん、おげんきいぃ?」
キャー!白石加代子さんの声だ!!
濡れたように艶のある白石さんの声だ!!
何分かのナレーションに胸トキメク。笑う。
そう、去年の今頃は白石さんとヤンさんはギリシャ、スパルタの美人姉妹だったんだ。
白石さんはクリュタイムネストラ。
夫が留守の間に浮気して還ってきた夫と愛人をオノでズバッ!と殺してた。
ヤンさんはその妹ヘレネ。自分のせいで夫や夫の兄(つまり白石さんの夫)が10年も戦ったっちゅうのに
「悪いことはなにもしていないのに」と可愛くスネテた。
それが今、FEMALE4の舞台に蘇るなんて!!
題して『もうひとつのトロイア』!
黒いカーテンが開くとオレンジのフワフワベンチでピンクのミニスカヤンさんがビール飲んでる
似姿パート2、無責任に可愛いヘレネちゃんが、無責任に「わたしはアジアのパピヨン」
を歌い、無責任にまじめそうなカツオちゃんにチョッカイをかけ、
その気にさせといて、サッサと白ロングマフラーのジゴロ宗君に乗り換える。
カツオちゃんのことなんかもうすっかり忘れてソファで宗君とイチャイチャ。
何故か足だけは触らせないところがミソ。
でも、ヘレネチャんは悪気のない女の子なので、カツオちゃんのことがチョッピリ
可哀想かなあ〜って思って、仲良く『愛の讃歌』ではじけちゃう。
3人盛り上がったところにヘレネチャんに携帯。
「アハーン、ダーリン」とサッサとお出かけ。
いいですねえ〜、このシチュエーション!
私、大好きです。
でもでも、あのグリークスをパロってしまうヤンさんってスゴイ!
途中、傘の中から首と手だけ出してマンガみたいなシーンがあるんだけど
3頭身キャラのアニメみたいでおもしろかった。
(振り付けは前田清実さん)
取り残されたカツオちゃんと宗君の前に真っ白なワンピースの女の子。
女の子は白い帽子を胸に走り去っていく。
幕が開くと、青空の下、汐ざいの聞こえる浜辺。
風に吹かれて白い帽子が飛んでいく。
帽子を追いかけてくる女の子。
下手から帽子を手にヤンさん・・・・・・・
あぁぁぁぁ〜〜〜〜〜
カッコいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜
黙って帽子を差し出し、彼女を見つめるまなざし
頬を染める彼女
去ろうとするのをひきとめる腕
あきらめた瞬間、視線はまじわる
寄り添って踊り、手をたずさえ
くちづけよう・・
でもその時、彼女は誰かに呼ばれて居なくなってしまった、頬にキスを残して。
「アマール・アマール」で甘ずっぱい恋の思い出を歌う。
帽子がまた飛んで来て再開にときめくけど
彼女は彼と一緒だった。
彼と握手をし、帽子を黙って彼女に返し、つかのまの恋に終わりを告げる
ヤンさんの男役、素敵だった〜。
宝塚みたく化粧もしてないし、髪形だって普段のヤンさんのまんまなんだ。
なのに、ヤンさんは男性を演じてられた。
私の友だちが「ヤンさんは男役を昇華した」って言ってたけど
ほんと、そう思う!
(振り付けは川崎悦子さん)
恋が終わると空には大きな月が輝いていた。
月がかげりやがて、夜空には無数の星
タンゴの場面だ。
宗君のソロからヤンさんとのデュエット。
かつおさんとひかりさんが登場し
男性同志、女性同志のタンゴが展開。女性同志のタンゴもなかなか魅力的。
曲名は次から次なのでキスオブファイアーしかわからなかった。
ケンジ中尾さん振り付けによる本格的なタンゴということで
その足さばき、ステップに目は自然と惹き付けられた
ラストはアクロバティックにも見える逆さポーズ
ヤンさんの身体は宗君にかかっている!!
宗君、がんばってください!
激しいタンゴが燃え尽きたあとは、黒いジャケット(チラシのジャケットね)
をはおって、「宝塚、我が心の故郷」の原曲で踊る
バンドの皆さんによるFEMALEメドレー
FEMALE1からオープニング曲、『Du VET VAR JAG FINNS』
♪幕があがるわ〜♪って歌でした。
FEMALE2から『Together again』
FEMALE3から『LOVE SINC 1999〜』
ヤンさんは白いシャツブラウスとスリムなパンツに細いベルトという
無造作でそれでいてとっても素敵なスタイルで
「NEIGHBORHOOD」を歌いながら登場。
そして「ようこそ、FEMALE4へ、安寿ミラです」とご挨拶。
拍手〜〜〜!!
何故、FEMALEというタイトルにすることになったかという話しに
ちょっとヤンさんには似合わない(?)
一瞬、耳を疑うようなギャグがありましたが、
一瞬のあとはしっかり笑ってました。^^;
そして『安寿の伝説』
これは御存知「レディー・イン・ザ・ダーク」という作品の
ショーストップナンバー「ジェニーの伝説」をパロったものですが、
面白かった。
ジャズダンスのやりすぎでむち打ちになった、なんてお話しは初めて聞いたので
ホホオ〜と感心してしまった。
最後は確か初舞台も太り過ぎてご両親さえわからなかった!という件で
爆笑のうずの中、ヤンさんはゴロンと舞台にねっころがってしまいます。
シーンとなるステージ。
そしてモノローグ的な「翼の折れたエンジェル」を静かに歌い始められます
紫の太陽のコロナのようなライトがヤンさんを包んでいてとても綺麗。
やがてリズミカルになり、仲間が出て来てエキサイティングなダンスシーンへ。
(振り付けは福井亜紀さん)
拍手の中、再び幕が開くと、さっきまでバンマスの、ながいわさんが座ってらしたピアノの前にヤンさん。
ポローーンと和音をいくつか響かせて歌うのは
『You've got a friend』
フレンズ、FEMALE2に続いて3度目の曲。
決めのアルペジオがきちんとおさまると聞こえてくるのは
小田和正さんの「言葉に出来ない」
これが、今回一番感動したダンス
福井亜紀さんの振り付けが素直でおおらかで
ストレートに心を揺さぶられる。
♪嬉しくて、嬉しくて、・・・・
と舞台をはねるヤンさんの姿が涙でにじみ
この、広い大空を全部全部、ヤンさんにあげたい・・・と思った。
ヤンさんが踊っている
思いをいっぱいに踊っている
もっと、もっと踊らせてあげたい
・・・・・そう思った
アンコールの拍手はいつまでもやまなかった。
次はバウで会えるのですね。