Auturm Breeze
第2章 「Start line 〜始まりの鐘の音〜」 PART1
そして次の日、朝のHRで昨日の続きが話し合われ始めた・・・・
「はい、それでは今日は、昨日実行委員が決まったので、今日は肝心の中身について話し合いたいと思います。それでは小川さん、お願いします。」
と学級委員の江口はもう1人の委員である、小川さんに説明を促した。
「はい、それじゃあ、中身のこと何やけど、まあ、相当に変なものじゃなかったらなんでもOKやから、バシバシ言うてくれや〜!」
と小川さんは相変わらずの関西弁で、僕達クラスメートをリードしていた。
そんな感じで、生徒達が盛り上がっている中、そこにクラスの輪の中に入っていない人が約2人。
1人はもちろん昨日転校して来た井上さん。
そしてもう1人は、僕本人であった・・・・・。
井上さんが、浮いているのはとにかくとして僕が何で浮いているかと言うと、違う世界に行っているからであった。
なぜ僕が違う世界に行っていたかと言うと、昨日の放課後に見た井上さんの寂しげな顔が気になっていたからである。そして僕の頭の中には寂しげな彼女の顔が頭の中でエンドレスしていた。
そうな風に僕が相変わらずぼんやりと考えながら窓の外を見ていると
弘の馬鹿みたいな大声とともに僕は現実世界へと戻ってきた。
「僕は喫茶店がいいと思いま〜す!」
と弘の馬鹿みたいに甲高い声だが、結構良い線をついていたので、反応は上々だった。
すかさず僕は、喫茶店なんて言う面倒くさい物がいやだったので、簡単そうな休憩室を提案することにした。
「は〜い。」
「はい、天ヶ崎君。」
「え〜っと、僕は休憩室が良いと思います。理由は、あんまり時間も無いし、スペースを十分に使えるからです。」
「はい、上田君、天ヶ崎はん、どうもありがとうござんます。それじゃ〜、他に何か有る人いらっしゃいますか?」
と小川さんは、クラスメートをリードしたが、結局他には意見が出なかった。
「え〜っと、それじゃ〜、他に出ないので、多数決と言うことで良いですか?」
ともう1人の委員江口は痺れを切らしように多数決を取り出した。
「と言うことで喫茶店25人、休憩室13人と言うことで喫茶店に決定しました。」
と江口は事務的に決まったことを話し終えた。
「それじゃ〜、みなさんどうぞ宜しゅうお願いします。実際的には来週から取り組むんでちゃんと放課後の予定空けといてくれや〜!それじゃ〜、起立〜、礼!!」
「うん、それじゃ〜、僕が書類を提出しておくからみんな頑張ってくれ。」
と担任の加山は以外と早く決まったので気分良く教室を出て行った。
その後、僕は授業中まともに授業を受けずに窓側の3番目に座っている井上さんの姿を追っていた。そしていつしか僕は眠りについていた。
ドンドンドン・・・・・・・・
「う〜ん、何だ〜。」
「何だ〜じゃないわよ〜、もう昼休みよ〜、起きなさいってば〜!」
「う〜ん、昼休み〜。もう昼か〜、時間が経つのも早いもんだな〜」
と僕は大きく伸びをした。
「も〜本当にあんたってもう年入ってるんじゃないの?まだ17でしょ?」
「ああ、そうだけど。それが?」
「も〜それがじゃないったら・・・。」
と里美はあきれ返ってしまった。
とそこへ・・・
「は〜い、皆さん。ご機嫌いかがですか?今日は良いお天気ですし、屋上でお食事でもいかがですか?」
といつものお調子者さを発揮した弘がやってきた。
「うんそうね〜、どうする智子?」
と里美は、自分の親友である桜井智子に話を振った。
「私はどっちでも良いけど・・。」
「それなら上田君、なにか飲み物おごってくれたら考えてもいいよ。」
「はい、お姫様方に献上させていただきます。」
と弘は家来のようになぜか振舞っていた。
「よろしい。さ〜て智子、屋上行くわよ〜」
「うん。」
と3人はぼうっとしている僕は何のその、と言う感じでさっさと行ってしまった。
「・・・・・・・、あっそう言えば・・・、お〜い待ってくれ〜置いてかないでくれ〜」
と言う僕の悲しい声が教室に響き割ったのは知ることも無いが・・・・
PART2に続く