Auturm Breeze
第2章 「Start line 〜始まりの鐘の音〜」PART2
ここは僕の在籍している、桜ヶ丘高校の屋上。ここの屋上からは、2キロぐらい先に有る海岸を見渡すこともでき、今日みたいに晴れた日は、生徒達はここのベンチに座りながら弁当を食べている。そしてその一角に僕達は居た・・・。
「は〜、今日も良い天気だな〜、なんかこういう日はなんかどっかにふわ〜って行きたくなるな〜」
「はっ?なに言ってるのあんたは!!だからいつもぼうっとしているのね!本当に将来どんな人になるか楽しみね〜、翔太君!!」
里美は皮肉たっぷりに僕に言ってきた。
「そうだな〜、僕は北海道で農業でもしようかな〜」
「はっ、なに言ってるの、あんたは!北海道で農業?あんた金も無いのにどうするつもり?」
「う〜んそうだな〜、農家の一人娘と結婚して婿養子になるって言うのはどうだ?」
僕は里美に適当に答えてしまったので、少し戸惑っていた。しかし容赦無く里美は・・
「ああ、そうですか〜、それならせいぜい来年勉強頑張って北海道の大学に行って、理想の彼女探してくれば〜」
「ああそうするよ・・・・。」
と僕は少し向きになってしまった。そしてしばらくそれを静観していた弘と桜井さんは・・・
「あの〜、仲がよろしいのは良いんですけど〜、昼休みも終わっちゃうしそろそろお昼食べませんか?」
「うん、良い考えね上田君。ねっ里美も食べましょうよ!」
「ええ、そうね。馬鹿翔太はほっといて。それじゃ〜いただきます。」
里美はそんなことを言いながら手に持っていた弁当の包みを開け始めた。
「そう言えば上田君、文化祭の中身は決まったけど、ウリは何にするの?」
と桜井さんは食物を摂取する音しかしなくなった、この一団の中から突然に話題を切り出してきた。
「うむ、桜井君、よくぞ言ってくれた。それじゃ〜、文化祭実行委員である上田弘による第1回文化祭定例会議を執り行いたいと思う。それでは皆の衆よろしく頼むぞ〜」
弘はいつもよりハイテンションで議長役に勝手に就いてしまった。
「それでは議題に入りたいと思う。先程、桜井君が言った通りに文化祭でブースを開くにあたって、お客を呼ぶことに対して必要なことは、何か他の出し物に対して排他的なものを付けなければならないと思う。そこで、ここにいる選び抜かれた諸君に意見を聞きたいと思って今ここに集ってもらったのだ。それでは1人づつ聞きたいと思う、それではまず、天ヶ崎翔太君!」
弘はまず手始めに僕に話を振ってきた。
「ああ、そうだな〜、それならただそこらへんのスーパーから買ってくるんじゃなくて、なんか専門店で買って来るのがいいと思うんだけど。そうだな〜例えば紅茶とか中国茶って言うのはどうかな〜」
「う〜ん、そうだな〜、ただ一般市民が飲めるようなものでなくて少し高級感を演出する。言い考えだな〜。それでは次に、木下里美君!」
「そうね〜、翔太がお茶だから、私はコーヒーにしようかな〜私もインスタントじゃなくてちゃんと豆から淹れるのが良いと思うわ。」
「うむ、木下君ありがとう。それでは最後に、桜井智子君。」
「う〜ん、私は少し天ヶ崎君とかぶるけど、、私はただ紅茶じゃなくてイギリスのアフタヌーンティみたいのが良いかな〜って思うんだけどどうかな〜」
「うん、全然OKだ。諸君貴重な意見ありがとう。感動した!!そろそろ時間も無くなってきたので、詳細は放課後にしたいと思う。では」
と意見を全部出し終わったところで、昼休みは終わりを告げた。
PART3へ続く