Auturm Breese

第3章『お宅訪問』 PART1

 

 

 そして次の日、僕達は重い雰囲気の中で屋上で食事を摂っていた。

 「は〜、本当にどうしたら良いのかな・・・、私解らなくなっちゃった・・・」

 「・・・そうだな・・・」

 「確かに私は口を滑らせたとは思うんだけどね・・・、あそこまで過剰に反応するとはね・・・、よっぽどの事があったのね・・・」

 「・・・そうね・・・」

 「どうにかできないものかしらね・・・・」

 「・・・・・・」

 「まあ、まずそうだけど、時間も過ぎるだけだし食べましょうか・・・・・」

 「ああ・・・・」

と僕達は何もしゃべらずにそれぞれの弁当に箸を付けはじめた。

そしてその食事は、今までで一番味が感じない食事だった事は言うまでもない。

 

 そんなこんなで、また午後の授業が始まった。5時間目の授業は数学。眠たさはいつもの一万倍・・・。もちろん僕は夢の中へと旅立って行った。僕はその夢の中では、某有名プロレス選手にビンタされて感動していると言う内容だった・・・。そんな時に僕は夢の世界から引きずり出された。

 「お〜い、天ヶ崎〜、生きてるか〜」

 「あっ、榊原先生、おはようございます〜」

 「おはようございます〜、じゃないだろ・・・、まあいつもの事だから仕方ないか・・・、まあ、今の所は重要だからちゃんとノート取っておけよ・・・」

 「はい・・・、すみませんです・・・。」

と、僕はそんなに叱らなかった榊原先生に感謝して急いでノートを取りはじめた。そして僕がノートを取り終えた所で丁度授業が終わった。

 「じゃあ、ちゃんと復習しておくんだぞ。」

と、榊原先生は念を押して去って行った。

 「も〜、本当の翔太はやる気無いわね〜、あんた来年は受験生でしょ?受験する気あるの?」

 「・・・・・、まあ一応・・・・・。」

 「まあ、一応って・・・、それじゃ受からないわよ!!ねっそうよね、智子?」

 「うん、・・・それはそうだけど・・・天ヶ崎君はもうちょっと勉強した方が良いかな・・・。」

 「うむ、その通りだ、桜井君。翔太おまえはあまりにも学習する気がなさ過ぎる、このままでは3流大学に進学し、お主の将来は町工場で低賃金労働者として暮らすしかないぞ!!」

 「・・・解ったよ、ちゃんとやれば良いんだろう・・・。明日からはきちんと勉強します・・・。」

 「よ〜し、それなら宜しい、中身は私と弘で何とかするからちゃんとビシバシ勉強させるからね〜、うふふふふ〜」

と、里美は邪悪な笑みを浮かべていたのは言うまでも無かった。

 

 そしてまた次の授業ははじまったのであった・・・。

 

 

PART2に続く