街並み写真館木曽街道の巻(その3)

    


    

 
というわけで上松の先は須原ですかね。ここも昔の面影がよく残る細長い街並みです。鉄道は少し高い場所を通っているので列車内からも街並み
 がよく見渡せます。この付近の木曽川は川幅もあり、昔は水害にも悩まされたのでしょう。さて、この須原も商店や企業などは少なく、一般の住宅
 がほとんどのようです。駅からも近く、途中下車観光には適しています。

    

須原の次は大桑ですが、大桑宿なんて聞いたことないですよね。大桑駅も倉本駅のように後から追加されたようで、国道19号に面して相対式
ホームがある同じようなタイプです。まあ、信号場みたいなもんでしょうかね。しかし、この道が旧中仙道でしょうね。

    

    

 須原の次は野尻ですね。駅の近くのかなりまとまった大きな集落です。相当な屋込みで、一見かなり古そうですが、ここも大規模な火事で焼けて
 しまったそうで、さほど古い家屋はない模様です。西日本のような漆喰の家は木曽ではあまり見られず、木材の産地らしい純木造ばかりですから
 火災にはひとたまりもないというわけです。駅の周辺は意外と広々しており、駅の裏側には上松のように貯木場があります。街道の宿場という風情
 は、多分過去の火災で失われたのでしょう。

    

    

    

 野尻の次は十二兼(じゅうにかね)駅ですが、これも新しく追加された駅らしく国道19号線沿いの信号場という感じです。で、野尻の次は三留野
 (みどの)で、昔は三留野駅と称していたようですが、現在は南木曽(なぎそ)となっており、駅は木曽福島駅と似た造りです。三留野は南木曽駅
 から徒歩で15分程度掛かる、木曽の宿場としては珍しい場所ですが、鉄道建設当時、馬方など運輸業者が反対したためだとも言われます。
 三留野に行くには駅から野尻方面に進みます。駅を出発するとすぐに電力王で福沢諭吉の娘婿、福沢桃介にちなんだ桃介橋があります。橋を
 渡った木曽川の対岸には資料館もあるようです。宿場までは坂道もあって積雪期には注意したいところ。当時の名残を留めています。

    

    

    

    

 三留野の次は妻籠ですね。古い街並み宿場の部というのがあれば、第一位をあげたい素晴らしい街並みです。三留野を見たあとで、南木曽
 から路線バスに乗ってたどり着きました。バスは旧道を回ったりするので、実際は南木曽駅から歩いても大した距離ではないようです。クルマ
 だと有料Pしかないはずですが、街並み維持のためなら喜んでお支払いしたいところ。さて、南木曽〜馬籠は鉄道のルートから外れてしまい、
 取り残されてしまいました。しかし、日本有数の見事な街並みは残り、昔の様子を今に伝えてくれます。ここに来るたびにおよそ2時間程度の
 時間をかけてじっくり見て回ります。社員旅行か何かの団体さん、水戸黄門にでもなったつもりか「助さん格さん、そのおなごを手篭めにしてし
 まいなさ〜い」などと見栄を切っていました。

    

 尚、妻籠の先、馬籠に行く途中に大妻籠というところもあります。バスでも行けるし駐車場も無料ですから、途中で立ち寄ってみるのもよいかも
 知れません。ここも現役の旅館などで、結構有名なところです。馬籠については古い写真しかなく、今回はこれで終わりです。

 
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