カマキリだらけ
評判がいまひとつのカマキリです。見た目が気持ち悪いとか、性格(?)が陰険とか、葉の上のギャングとか
…言われ放題です。
特に交尾しながらメスがオスを食うとか、子が子を食うという「共食い」は、感覚的にはショッキングですが、自然界では必ずしも珍しいことではありません。 たとえば日本では数少ない毒グモ(致命的な毒ではない)の一種である【カバキコマチグモ】は、卵から孵った幼虫が母グモを食べて育つという、
究極の母性愛の持ち主です(←本質を見誤る擬人化!?)。 たしかに食物はその生物の体を構成する要素に近いほうが栄養的には上質であり、同じ種を食べることは至極合理的といえます。
カマキリは生きているものしか食料としないため、動いている昆虫であれば夫婦であろうと(大きさからメスがオスを食うのに限られるが)、兄弟であろうと本能的にエサとして捕獲するらしく、そのため共食いを防ぐ手段として、鉢合わせた時にはお互い動きを止めるという
行動パターンが見られます。 その時、じっとして両手を合わせた形が祈りをささげている様子に見えることから英名は【Praying(祈る)mantids】とのこと。
本来であれば孵化はもっと早い時期なのですが、昨年採取したこの卵は室内の陽の射さないところに置いてあったためか、今ごろになってやっとモゾモゾザワザワと出てきました。
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