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風の伯爵夫人
この雲は「吊(つる)し雲」と名付けられています。
イタリアのシシリーでは【風の伯爵夫人】と呼ぶとか。(尾崎喜八著「山の絵本」、串田孫一著「若き日の山」)
湿った風が高い山(ここでは北アルプス)にぶつかり山頂を超えた後、風下側に波打つように上下流を
くり返すことで発生します。独立峰の富士山などでは、この吊り雲やよく似た笠雲が見られますが、ここ安曇野では見る機会の少ない現象です。
天気が下り坂になる前兆といわれるとおり、翌日
は風と雨で大荒れの一日でした。これからは澄んだ秋空に鱗(うろこ)雲、鰯(いわし)雲、鯖(さば)雲あるいは羊(ひつじ)雲といった巻積雲や高積雲が見られることでしょう。
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安曇野の空にあらわれた 伯爵夫人(コンテッサ) 10月12日
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