.    '04年10月24日

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薄明(はくめい)

太陽が地平線に沈んでも、急に真暗になるわけではありません。まだ暫くは屋外活動が出来る位の薄明るさが残ります。これを薄明といいます。(高橋健司 著 『空の名前』P125 角川書店 より抜粋)

 勤務を終え帰路について間もなく、背後になにやらただならぬ雰囲気…  「ナンだぁ?」 と振り返るといま来た道のかなたに、美しさと裏腹に不吉な出来事を予兆させるかのような常念岳。
 古(いにしえ)より、人はこのような自然現象を感受して一喜一憂したり、未来を占ってきました。感動するのは美しい夕焼けだけ、というような感性の麻痺あるいは自然観の衰微は、いつごろからなんでしょう。





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透明なCD?

 太陽光を複雑に反射してメタリックに輝く オニグモのあみ(わな)。昆虫と混同されるクモですが、脚が8本(昆虫は6本)あることや、頭部と胸部が分かれていないことで昆虫とは区別されます。
 世の中には虫嫌いの方がおられますが、それ以上にクモは嫌われることの多い動物です。 見た目がいまひとつなのか、[わな]を使うという あざとさが嫌われるのか…。 しかし一方では、農作物害虫の天敵として農林業ではありがたい存在。  世界には猛毒をもつものがいますが、日本で気をつけなければいけないのはカバキコマチグモぐらい。夏から初秋、ススキの葉をチマキのように巻いた巣をつくり棲息しています。
結構な毒性がありますので、草刈り時は要注意! 





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台風23号

 日本の各地で多くの人命や財産に過酷な犠牲を強いた台風23号。  当園地も烏川・小野沢川が増水して河川広場の一部が水没。 烏川に架けた仮設の橋も流失してしまいました。 河畔の樹木の根元は水に洗われ、流木や流転の巨岩に直撃された生々しい傷跡が残りました。
 冠水した一部の芝生や低木がどうなるのかは、今しばらく様子をみる必要があります。復元するのか植生の遷移が進むのか… もっとも、人間の時間感覚からすれば樹木のタイム・スパンはとてつもなく永く、この影響が腐朽菌や樹木細菌などの かたちで顕在化するのは、ひょっとすると数年から数十年後になるのかもしれません。