.    '05年1月29日

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ムーン・イリュージョン

 昇りはじめの月が大きく見える現象は、 ムーン・イリュージョン(Moon Illusion)と名付けられています。
地上近くの月と天空にある月の大きさが異なって見えるのは錯覚(錯視という)ですが、その原因はいまだ謎であり、心理学・生理学・物理学の分野から諸説あります。 それよりも意外なのは… はるか宇宙に探査機が飛ぶ現在でさえ、月がどのように生まれたのか、答えはでていないとのこと。
 かぐや姫が住み、兎が餅をついているとする日本。 一方、ラテン語で月は「ルナ」。 これを語源とする 英語の「ルナシィ(lunacy)」は、【狂気】。 
… 満月の夜、人気(ひとけ)ない烏川の森の中。
動物たちは、狂おしく夜を過ごしているのでしょうか。



     1月25日(旧暦12月16日)の満月


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微妙橋(満願寺)

 信濃二十六番札所の栗尾山満願寺。当園地
から車で10分ほどのところにある名刹です。 その参道入口にある、ゆったりとアーチを描くこの橋の名は微妙橋。 高野山の無妙橋同様、【霊橋】とされています。 現在あるものは明治39年(1906)に再建
されたもの。 初めて架橋された年代は不明ながら、1556年の書物には【三途の川を渡る橋】として記載があり、創建はそれ以前とのこと。なにやら恐ろしげなネーミングに渡るのもはばかられるのですが、 一方で、「橋の裏にお経が書かれていることから〔お経橋〕とも呼ばれ、極楽浄土に渡る橋」とのこと。
 橋の下を流れる三途の川も凍りつくこの時期、雪のちらつく日に訪れると、屋根つきのこの橋の上にはホッとする 心地良い冷気と時間が流れています。 



  三途の川に架かる微妙橋。 渡った先は地蔵堂


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2次整備区域 市民会議

 1月29日、烏川渓谷緑地の2次整備区域に関わる市民会議が開催されました。 面積28haの2次整備区域は、森林体験エリアとして本年4月に供用が開始されます。 その整備方針は住民参加による市民会議 で方向付けられます。乱開発あるいは資源浪費型の一過性レクリエーション施設ではなく、質の高い公園を目指して、市民会議の方々による真剣な検討が続いています。
 今回は12回目の会議。 午前中はフィールドに出ての現地調査。 全体の整備計画について検討がなされました。 とはいっても、そこは多才な方々の集まりですから、本来の調査のあいだも、植生や動物の足跡、あるいは猛禽(ハイタカ)に襲われた野鳥の痕跡と話題は尽きません。午後はゾーンごとのエリアの名称や開園にむけての方針が話し合われました。



    林間から、常念岳が指呼の距離に望める