.    '05年10月11日

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秋の空

 ひと所に留まらず、刻一刻と形を変えて流れる雲や水。 行雲流水(こううんりゅうすい)とは【行く雲のごとく流れる水のように、何事にもとらわれることなく、悠々と無心に生きていくこと】。 行雲流水を略して雲水(うんすい)。漂泊の修行僧(禅宗)にふさわしい呼称です。
 「天高く…」 なぜ秋の空は高く見えるのでしょう? 空気中の水蒸気やちり ・ほこりなどによる太陽光の乱反射の関係… ということだけでなく、他の季節に
くらべてより高い所に雲ができ、それが見えるから 空を高く感じるのでしょうか。 それにしても、今年は写真のようなすっきりとした青空を見る機会が少ないまま季節が過ぎています。 そのためか、いまだ紅葉は進まずキノコも少なく、季節感の乏しい園内です。





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香出(かづ)る

 いま園内で、その存在をほのかにアピールしているカツラ。 どこからか、綿菓子のような甘い香りが漂ってきたら… きっと、近くにこの樹があります。 風向きによっては、 数百m離れていても匂います。(一方で、街路樹はあまり匂わないのはなぜだろう?)
 一説によると、カツラの語源は、葉の匂いが良く、〔香りが出(いづ)る〕 ことから〔香出(かづ)る→かつら〕になったとか。 これから黄葉がすすむと、ますます匂いが 強くなります。 カルメラのような匂いのもとは、マルトール。 パンやケーキの食品香料(添加物)と同じ成分です。そこで、 この香りを利用した果実酒はいかがでしょう? 葉をホワイトリカーに漬けこめば安物のブランデーもどきのできあがり! 〔⇒ あくまでも、【安物 かつ もどき】です ( ´o`) 〕 





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蜂雀(ほうじゃく)      

 ホバリング(停空飛翔)して吸蜜中のヒメクロホウジャク。 例年になく、園内各所で観察できます。
ホウジャク(蜂雀)といっても蜂でも雀でもなく、スズメガ科ホウジャク亜科に属する立派なガ(蛾)です。
しかし、ブンブンという蜂のような翅音や飛翔の仕方はちょっと〔蛾ばなれ〕しています。 蛾は種類が
多く、国内にはなんと蝶の20倍以上の6000種類ほどいるとのこと。まだまだ、面白いもの変わった
ものに、お目にかかれそうです。   

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 来園者から 「ハチドリ(ハミングバード)ですか?」 と聞かれて、「 です」 と答えると、がっかりされます。