.    '07年5月20日

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開花情報

 写真は、今が盛りのマルバアオダモ。 野球のバットになるアオダモ(=コバノトネリコ)ヤチダモの仲間です。 房状の白色の花が樹をおおうように咲き、清楚ながらも優美な樹景となります。 お花見といえばサクラですが、当園地のお花見はサクラの代わりにこのマルバアオダモが主役になります。園路に沿って生えている場所では、まさにさくら並木の風情があります。
 カエデ類のなかでは遅く咲くヒトツバカエデや、遅れてやってきたカマツカの花が咲きだして、春も終わりとなりました。 このほかに、今開花中の樹木は… オニグルミ、ズミ、ガマズミ、オトコヨウゾメ、ナツグミ、ヤマツツジ、イヌザクラ、ヤマブキ、アケビ、フジ など。
草本では… チゴユリ、イカリソウ、センボンヤリ、エンレイソウ、ミヤマエンレイソウ、ベニバナイチヤクソウ、クルマバツクバネソウ、タガソデソウ など。





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環境学習

 今シーズンになって初めての、自然体験学習を実施しました。小学5年生190名余りが、2班に分かれて2日間にわたり 当園地でお勉強。
 1日目の班が天候に恵まれたのに対して2日目の班は雨にたたられました。 寒さに震えながらの屋外体験は、ちょっと可哀想でした。 しかし、子ども達が日頃忘れがちな自然の理不尽さや、その対峙の仕方を知るという貴重な体験をしたともいえます。
 蛇足ながら… 指導させていただいた側としては、
.『目新しいことだけに興味をもつのではなく、身近にあるものをより深く観察することの大切さ』を知って欲しかったのですが、さて、その思いは伝わったことやら。
 こののち多くの学校や団体の来園が予定されています。 普段と違う環境で時を過ごすことで、自然の優しさ厳しさに気づいてもらえれば と願っています。







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葉で見分ける

 観察会などで、時々受ける質問が『ツルアジサイイワガラミはどうやって見分けるの?』 というもの。
葉も花も似ているので、言葉ではなかなか伝えにくいのですが、とりあえず…『葉を観てください。 縁のギザギザを数える気になるのがイワガラミ。 たくさんあって数える気にならないのがツルアジサイ』 と お伝えしています。 しかし、たまには、ツルアジサイの葉のギザギザ(鋸歯:きょし)を数えるのも苦にならない という辛抱強い方がおられます。 その方には、この識別方法は意味をなしません。 …が、さすがにこのように並んでいれば、その考えが改まるかも。珍しいことに、この樹には両者がからみついています。(もちろん、植栽や人為的にからませたものではありません)
 樹木を見分ける有効な手段のひとつが、葉を調べること。その方法を学ぶべく、次回のからすの学校『葉でわかる樹木』観察会です。



       写真にポイントすると樹種名表示〕