.    '08年1月20日

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てつく夜

 深夜2時過ぎ。 凍てつく暗闇の中、雪の獣道(けものみち)を トコトコとやってきたのは… タヌキ
この同じ場所で、3日前の明け方にも撮影しました(写真にマウス・オン)。  どうやらここは彼(彼女?)の通い慣れた道のようです。 もっとも、その時は まだ雪は少なく、エサを探すのはずっと楽だったはず。
それに比べて積雪の今、視覚よりも嗅覚に頼るとはいえ、やはり食料を見つけることは難しくなったことでしょう。その上この寒さ。この日の最低気温は -7℃になりました。ここ安曇野では、 寒さの本番はこれからです。この後、春までの間に、氷点下10℃を下回る日が幾度あるのでしょう。 人々が、身の危険を感ずることもなく、暖かなふとんにくるまれている真夜中 これら小さき者達が、自らの力だけで生き延びている その逞しさと厳しを思うと…





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マッチ一本

 写真は、マッチ一本のぬくもり を体感したところ。
あまりの寒さに身体が凍(こご)えたため、マッチを一本すり、小さな炎で手を温めてみました。すると それだけで手の感覚がもどり、やがて思ってもみないほどのぬくもりとなり、人心地ついたのです。 マッチ売りの少女ならぬマッチすりの中年に、生気が戻りました。
 ヒトが人として進化した最大の要因は、直立二足歩行 という移動手段を身につけたことと、他の動物には扱えない‘’を使えるようになったことにあるようです。 上記(タヌキ)のようなことを思うにつけ、人間であったことの巡りあわせに安堵するとともに、 進化してくれた祖先につくづく感謝。  しかし、その一方で『自然のなかに放り出された時、はたして彼らのように生き延びられるだろうか』と、野生を忘れた我が身の非力を愁うるのでした。 





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アニマル ・ トラッキング

 … と、上記のようなことに思いを巡らせていただければと、次回(3月1日) からすの学校冬の自然観察。 午前中は、暖かい室内で【野生動物についてのあれこれ】を学び、 午後は寒ぅ〜い屋外に出て【フィールド観察】を楽しみます。
 雪の状況にもよりますが… スノー ・シューを履いて テンやキツネ あるいは、リスやカモシカといった動物の足跡や食痕をみつけられるかもしれません。 
 講師は長野県環境保全研究所の岸元主任研究員。 烏川周辺で見られる野生動物はもとより、県内各地で問題となっているニホンジカ についての最新の情報などをお話しいただきます。 雪シーズンならではの催し。この時期を逃せば、次のチャンスはまた来年。… 知らないままでいるのは勿体ないっ! 
開催日時は、3月1日 10時から午後3時までの予定です。 (詳細な内容は近々告知いたします)



     散らつく雪の中、タヌキと同じ道を行く テン