水の器
梅雨時、雨に似合う花はヤマアジサイ。アジサイの学名‘ハイドランジア’は、‘水の器’を意味するだけに、水との関係が深い植物です。
他の樹木に比べて葉からの蒸散量が多いためか、わずかな時間でさえ水無しでは生きられず、切り花には要注意です。
この時期、来園された方からよくある質問が 「あちらとこちらのアジサイで、花の色が違うのはなぜ?」というもの。 一般には『アジサイの花は、酸性なら青、アルカリ性なら赤』とされていますが、実際にはそのような単純な要素だけではないようです。
そのメカニズムは…『土壌中のアルミニウムがアルミニウムイオンに変化して根から吸収され、花に含まれるアントシアニンと結合すると青くなる。アルミニウムがアルミニウムイオンになるためには酸性でなければならない』 とのこと。 アジサイの七変化は、アルミニウム ・色素 ・酸性土壌という要素が
複雑に絡みあっているのでした。
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