.    '11年6月2日

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学校対応

 毎年恒例となっている小学校の環境学習の対応が始まりました。地元の 10校余りの小学 5年生が、当園地の自然と触れ合い、勉強(遊び?)します。
 この日は小雨模様の空。しかし 「残念だけど、雨だねぇ」とは言いません。遊びならともかく、勉強で来たのならば、雨の日ならではの自然を知り、楽しんで欲しいとの思いがあるからです。 雨の日の動物の生態や、植物にとって雨がどのように必要かなどを話すなかで「雨が降っていて、みんなはラッキー!」と伝えています。 勉強モードのレクチャールームでの説明や園内散策が終われば、遊びモードも入ったお楽しみの水生生物観察。はじめは濡れるのを嫌がっていた子どもも、やがてびしょ濡れになって川を歩き回ったり、採取した水生生物の名前調べに夢中になります。 一見するとなにもいないように見える川の中に、いかに多くの生命が生きているかに気づく瞬間です。







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カエデが、もう一種

 写真はメグスリノキ。これまで園内では確認していなかったカエデの一種です。『目薬の木』の名の通り目に効くとして民間療法の生薬(しょうやく)とされています。 (ただし、日本固有種であるため、漢方薬ではなく、あくまでも民間薬です。なお、薬事法に抵触するため、効能の記載は控えさせていただきます)
 これでまた園内のカエデの種類が増えました。日本国内に自生(自然に生えている)カエデは(分類法により違いがあるが) 26種あり、園内には以下が自生しています。  オオモミジ、ハウチワカエデ、コハウチワカエデ、ヒナウチワカエデ、コミネカエデ、ナンゴクミネカエデ、ウリカエデ、ウリハダカエデ、ホソエカエデ、アサノハカエデ、オガラバナ、ミツデカエデ、チドリノキ、イタヤカエデ(モトゲイタヤ、ウラゲエンコウカエデ)、 カラコギカエデ、ヒトツバカエデ、オオイタヤメイゲツなどなど  これだけの種類が自生することは、驚くべきことです。





     川のそばに生えている理由は、下記参照


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増水(氾濫?)

 雪解けの時期に大雨が降ると、このような状況になります。 径 1m以上の石が、ぶつかりあいながら軽々と流れていきます。 ‘空洲(からす)川’が名の由来との説があるほど、普段は水量の多くない川ですが、このように増水して人を寄せ付けなくすることもあります。 ところで、上のメグスリノキの写真はこのときに撮ったものです。 いつもの川の流れから数メートル離れた場所に生えているのですが、この日は すぐそばまで水が迫っていました。 そこではじめて気づいたのですが… 当園地から数km離れたところにメグスリノキがあることを10年以上前に確認していました。  周辺ではそれ以外に見たことがないので、ひょっとすると、その樹の種が流れ来てここで芽生えたのかもしれません。 それにしても、生えている場所は相当の大水でないと運ばれない位置にあります。 氾濫は破壊だけでなく、新たな植生を生み出しています。





数少ないオオバヤナギの根も水没し、気が気でなく (-_-;)