御裾分け(おすそわけ)
ピークは過ぎたものの、いまだ多くの花を咲かせているベニバナイチヤクソウ。
群生地では一面に光沢のある青々した葉が広がり、一見すると 光合成により あり余る養分を作り出しているかのようです。しかし、
実際には他の植物から栄養をもらわないと生きてはいけない植物であり、頼る相手は樹木です。 といっても樹から直接もらうのではなく、樹と共生している菌根菌 (きのこの 1グループ) を介して、菌根菌が樹からいただいた養分のおすそ分けにあずかります。
菌根菌と樹木は助け合っているのに対して、ベニバナイチヤクソウは菌根菌に一方的に助けられるだけで菌根菌にメリットはないとのこと。
ですから… そんな生き方をしている ベニバナイチヤクソウを掘り取って庭に植えても、哀れな姿になるだけ。 どうしても植えたいのなら、重機を使い カラマツやシラカンバといった樹を、根ごとそっくり持ち帰る必要があります。
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