.    '12年6月28日

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害虫?

 パソコン・キーボードの上を、なにやら小さな生き物が…。『なんだ、こりゃ?』と、よくよく観ると、そこにいたのはコフキサルハムシ(ハムシ科サルハムシ亜科)。ファンクション ・キーのF3がお気に入りなのか、 いつまでもそこにとどまっていました。 体長6mmほどの体は真っ白な粉(白く細い毛)におおわれています。白い背景に溶けこむ白い虫、カモフラージュは万全です。
 しかし、やがてこの粉は落ちて、真っ黒な姿になり、‘粉吹き(こふき)’ではない ‘粉吹猿葉虫(コフキサルハムシ)’になります。 この仲間にブドウの大害虫のアカガネサルハムシがいます。 葉虫と命名されながらも、葉ではなく芽を食害するため、ぶどう農家にとっては最も頭を悩ませる害虫の一種です。 一方で、メタリックに輝く姿はタマムシに勝るとも劣らない華麗さがあるため、虫好きには人気者となっています。 アブラムシ同様、立場代われば価値観も変わる例 です。







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こんなところに…

 写真の樹は ミズメ。胸高直径34cm、樹高12mと、ミズメとしては驚くほどの大きさではないのですが、園内で確認されている同種のなかでは最も大木です。これまで見つけられなかったのは、ここがいまだ公園として供用していない場所であり、日常の維持管理業務の区域外だからです。 ところが最近になって、隣接する民間施設が土木工事をすることになり、それに伴う植生調査の際に発見しました。さて、未知なるこの場所には、他にどんな生物がいることやら…
 ところで ミズメの別名は、アズサ(梓)、ヨグソミネバリ、ミズメザクラ など。別名が多いのは、それだけ人との関わりが深い証拠です。 かつて安曇野市の隣に梓川村がありました(今は松本市に編入)。 梓弓(古代神事に用いたアズサで作られた弓)の産地であったことから村の名がついたとか。 そのため、小中学校の校庭には、多くのアズサが植えられています。





 枝を折ると湿布薬(サリチル酸メチル)の匂いがする


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ブナもやし (旬情報 番外編)

 写真は 当WEB管理者が講師を務める講座で訪れた下高井郡野沢温泉村 ・上の平高原のブナ林です。 昨年、北信(長野県の北部)方面のブナの実は大豊作でした。 多くの樹木は、毎年同じ量の種を結実させるのではなく、生り年(なりどし)があることが知られています。 ブナは 6,7年周期で大豊作 ・凶作 ・並作が巡ります。 おそらく去年の秋は、ブナの実を糧とするネズミなどの動物が急増したことでしょう。  それらの食害を受けながらも、まだまだ一面の芽生えがあり、このような‘ブナもやし’状態となっています。 小道一面に生えているため、注意して歩いても多くを踏みつけてしまい、後ろめたい思いが…。  しかし、まもなくその多くが『ブナ苗立ち枯れ病』で枯れて、後には葉の無い茎が、まるで一面につま楊枝が立っているかのように残されます。たとえ生き残っても、その後数十年にわたり、生存競争が続きます。





  子葉(双葉):下の葉 と 本葉:上の葉 の二段構造