.    '16年9月23日

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誰の仕業?

 森林エリアで散見するリョウブの傷ついた姿。オレンジ色になった原因は… 何らかの理由で樹皮が剥がされ、そこから滲出した樹液が、樹液酵母菌により発酵し、その後、 フザリウム菌(カビの一種)が繁殖した結果、このようになりました。樹液が酵母で発酵しただけならば食べられそうな気もしますが、その後のカビの繁殖が問題(?)なので、口にする気にはなれません。 ところで、誰が樹皮を剥いだのでしょう。食痕を見るとニホンジカあるいはカモシカに思えます。両種とも上顎に歯が無いため、下顎の前歯(門歯)を幹に差しこんでから樹皮を剥がします。  この樹には、そのような跡が残っています。これまでは、シカ害の無い園内だったのですが…





      薄暗い森の中では、ドキッとする色彩


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巨岩

  【人面岩】と名付けられた自然の巨岩です。 ちなみに、左奥に見える農業用かんがい用水の取水施設(頭首工)の高さは 8m余りありますから、いかに岩が大きいか、想像がつくことでしょう。 あまりにも完成度の高い顔(?)なので、一見すると手を加えたかのように見えますが、一切の加工をしていません。 ところで、今回お伝えしたいのは人面岩ではなく左の頭首工です。 園内には、古代から現代に至る、農業用水路としての堰(せぎ)の遺構が数多く残されています。 暴れ川であった烏川を、安曇野の『母なる川』 に変えた先人達の偉業がしのばれます。 それらについては、次回の【からすの学校~烏川を源とする水と人との関わり~】に、乞うご期待。





       あご髭と前髪がチャームポイント!


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巨樹 (園地外情報)

 自然観察グループをご案内した際に出合った小谷村大宮諏訪神社のカツラの巨樹。 村天然記念物の社叢(神社の森)の中で悠久の時を生きています。 カツラは黄葉する頃、綿菓子に似た甘い香りがします。 香りの素はマルトール。 マルトース (麦芽糖)を加熱することにより生成されます。その生成のメカニズム、あるいは、そもそも【なぜそうする必要があるのか】については明らかにされていないようです。 この時はいまだ黄葉していませんでしたが、すでに あたりには香りが漂っていました。 ところで、この神社は諏訪大社の御柱と深い関わりがあります。 祭りの前年(今回であれば去年)に、『薙鎌(なぎがま)神事報告の儀』を執り行う神社です。





   カツラは、株立ちした幹で更新して生き続ける