どこから来て、どこに行くの? (その1) このあたりでは、冬にだけ出会える シメと、園内に落ちていた羽根(丸写真)です。シメの羽根(風切羽)は、先端が切り取られたように欠けているという、他の野鳥には無い特徴があります。 園内には、シメが好んで食べる カエデ類が多く自生していますが、その実を餌とする野鳥はあまりおらず、シメの他にはイカルが食べるくらいです(カラ類がたまに食べている)。 太くて短いくちばしは、カエデの実を割って食べるのには、おあつらえ向き (噛む力は30kgにも及ぶと言われています)。 『目つきが悪い』などと、自分のことを棚に上げて言う人も多いのですが… 冬の間見かけたこの鳥とも、もうじきお別れ。まもなく、繁殖のために北の国へ飛び去ります。
どこから来て、どこに行くの? (その2) 紋付を着ていると見立てて、紋付鳥とも呼ばれている ジョウビタキ。 ジョウビタキのジョウ(尉)は老人の意。 頭が白髪・銀髪の老人を連想しての命名のようです。 白髪頭に紋付の正装のこの野鳥は、 中国東北部からチベット、バイカル湖あたりで繁殖し、日本には冬鳥として渡ってくるとされています… が、少ないながら、北海道や長野県内でも繁殖事例が確認されているようです。 まもなく冬鳥の移動の季節となります。 さてさて、この個体はこの後、どうするのでしょう? 山を越え海を渡る長旅に出るのでしょうか。 それとも、県内の小旅行ですますのでしょうか。 『危険を冒して遠くに行かないで (お相手を誘って)このあたりで過ごしたら?』
早春の花 (園地外情報) 春の訪れを予感させる野の花、セツブンソウ。当WEB管理人が講師を務める講座で自生地を訪れた際の写真です。 日本固有種のこの野草は、長野県では絶滅危惧種、環境省では準絶滅危惧種に指定されています。一見、花びらに見える白い部分は、‘萼(がく)’。その枚数は、ほとんどが5枚ですが、それ以上の枚数のものもあり、中には10枚を超す個体もあります。 ちなみに、‘花びら’ は、黄色い小さな部分。 その先は二つに分かれており、奧には蜜が溜まっています。 なお、セツブンソウの花言葉は… 「気品」「ほほえみ」「光輝」そして「拒絶」「人嫌い」。いまだ冬の気配が残り、ほかに花はあまりないころ咲くこの野草に、ピッタリの花言葉です。