.    '17年4月17日

   .

第100回 からすの学校

 今回で100回目を数える【からすの学校】。 その記念すべき講座は【カラスほどカワイイ鳥はいない!?】   『今、カラスを語らせたら、この方以外には思いつかない』との考えからお願いした講師のお陰をもって、100回記念にふさわしい講座になりました。 少なからぬ人々に、迷惑な害鳥扱いされる野鳥ですが、その生態を知れば 人格ならぬ鳥格を感じさせる生物です。この講義を聞いた以降、カラス (ハシブトガラス、ハシボソガラス) に出合うたびに、思わずその行動を見つめてしまいます。 ペアで協力し合っての対応や餌を隠す(貯食)場所を探す姿など、微笑ましくもその必死さに、これまで気にもかけなかった彼らが、急に身近な存在になりました。





       近隣のホテルを会場にして開催


   .

スプリング・エフェメラル

 今年もまた、園内にはスプリング・エフェメラル(春のはかなきもの)が姿を現し始めました。今咲いている、はかなきものたちは… カタクリ、キクザキイチゲ、アズマイチゲ、アマナ、ホソバアマナ、ハナネコノメなど。 そのほかにも、スプリング・エフェメラルとは呼ばない野の花も次々と開花しています。 あるいはまた、頭上に目をやれば、こんな樹の花が… ダンコウバイ、アブラチャン、ツノハシバミ、フサザクラ、キブシなど。 そして空には… お待ちしてました! オオルリ登場。 鳴き声の美しさから、三鳴鳥とされるだけでなく、瑠璃色の姿で人々を魅了する『幸せの青い鳥』です。 役者がそろいつつある園内。目の離せない季節が始まりました。





  厳しかった安曇野の冬が終わったことを実感させる


   .

スプリング・エフェメラル…? (園地外情報)

 自然観察グループ をご案内しての桜探訪。  樹齢350年と伝わる満開のシダレザクラに感動してから、近くの裏山に登ったところ… そこは、思いがけなくも シュンラン(春蘭) の群生地でした。 春早々咲くのですが、通年葉があるため、スプリング・エフェメラルとは呼ばないようです。
  『蘭』と聞くと、豪華絢爛な花を連想しますが、シュンランはそれらとは趣が違う野山に生える野生ランです。 ラン科植物に共通することは、種子が非常に小さい(=発芽のための養分が少ない)ということ。発芽の栄養分は菌類(いわゆるキノコ)に依存しています。 シュンランは腐朽菌に依存することから、枯れ木や落葉をきれいさっぱり片づけることは絶滅につながります。





      野山に自生するシンビジウムの仲間