.    '17年4月27日

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幸せの青い鳥 (その1)

 からすの学校 ・第101回は、オオルリ観察会
ここ10年来、春の恒例イベントになっています。今回は、かつてなかったほど多くの個体が観察できました。時には、一本の樹に数羽が群れていることも。 もっともそれは、複数のオスが1羽のメスに取り入ろう(気にいってもらおう)と必死に婚活している姿です。 そんな彼らの、けなげさをしみじみと感じた講座当日の夕方、来園者から『オオルリのオスが猛禽に捕食された』との情報が寄せられました。 襲ったのはツミ。国内最小の猛禽です。 次の日、オオルリやキビタキをはじめ、前日見られた野鳥の姿が極端に少なかったのは、ひょっとすると ツミが、いまだこの近くにいたのが原因だったのかもしれません。







命がけの長旅を終えた直後に猛禽の餌食になることも…

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幸せの青い鳥 (その2)

 こちらはコルリ。オオルリに比べて小さいことからの命名ですが、一見しての違いは、胸から喉にかけての羽毛の色。 オオルリが黒いのに対して、コルリは白色です。なお、園内ではもう 1種類の幸せの青い鳥の ルリビタキに出合うこともあります。 ところで、写真のコルリは、園内の建物のガラスにぶつかって地上にいたところを保護したものです。 そのようなバードストライク(構造物に衝突する事故)により、多くの野鳥が落命します。げんにレクチャールームには50羽余りの野鳥の剥製がありますが、死因の8割が、それによるものです。 なお、幸いにも写真の彼は、保温した箱の中で 2時間ほど過ごしたのち、元気になって無事飛び立ちました。







     放鳥の瞬間、鳥以上に、こちらがドキドキ…

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不幸な黒茶の鳥

 こちらはヤマガラ。なぜ不幸かというと… 雌雄ペアで盛んに巣作りをしていたのですが、問題(不幸)なのはその場所。 なんと、屋根の雨どいの中(集まった雨水が流れ落ちる縦樋の途中)なのです。 雨が降れば、瞬く間に流されてしまいます。とりあえず、写真矢印の出入り箇所をふさいだのですが… 案の定、隣の縦樋に再び作り始めました。  『どうか、産卵する前に雨が降って、(痛い目にあって)この場所での巣作りを諦めてくれますよう』と願っていた数日後に恵みの雨。 どうやら、まにあいました。 どうぞ、この後、彼らに学習効果がありますように。
【野鳥情報】 2月より営巣を確認していたカワガラスのヒナが、4月25日、巣立ちました。





      せっせと巣材となるコケを運ぶのですが…